Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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フォードピックアップトラックの修理完了です

2021-01-22 21:44:49 | ミニカー修理
本日の山陰は雨の天気でした。
気温はこの時期としては高めだったですね〜。
厨房では少し暑いのでトレーナーを脱いで作業をしていましたので午後からがトレーナーを着るのをすっかり忘れていました・・・途中所用で(発送物が有ったので)郵便局に行く時にも忘れてそのまま出ましたがそんなに寒い様には感じませんでしたね。
どうやら数日雨が続くらしいので、先日施肥した肥料が作物に届きそうですね〜
元気に育ってくれると良いな〜。

今日はソコソコ厨房係が忙しかったですね
さすがに土曜日ですね〜。

今日は時間が少なかったのでフォードピックアップトラックのリア周りを完成させてしまいたいですね〜。
デブコンというエンジンの修理にも使う硬い樹脂を使って修理したトラックのアオリを塗装します。
まずはサフです。
このサフもなかなか難しいのですよね・・・何故かと言いますとついつい周囲の広い面を塗って均してやった方が面が綺麗に出るのはわかっていますが・・・
アオリの中央にはFORDの文字が有ります。
この部分は少し盛り上がっていましてその盛り上がった部分に赤いタンポ印刷されている様に見えます。
出来ればこの部分は削りたく無いのですよね。
この文字を塗装するのは結構難しいのです。
しかも元通りに・・・と言うのは至難の業なんです
文字の部分はマスキングしておきまして角の部分を中心に塗りました。

これもまた難しいボディカラーの調色です。
クリーム色はホワイトが入っていますので乾きますと少し濃い色相になるカラーなんですよね。
なので少しだけ薄めに(明るめに)調色しておきます。
このサジ加減が難しい上に塗って乾いてみないと色が合っているのかどうか・・・判断出来ないのです。
時間と手間がかかりますね。

一度OKだったのですが・・・
やっぱり気になってもう少し直しましょう・・・
まだソリッドカラーなのでマシなんですけどね、メタリックやパールだと・・・気が遠くなりそうです(笑)

フォードの文字をマスキングしてクリーム色を塗っています。
良く見てほしいのがマスキングテープの右端・・・
アオリの方にマスキングテープの陰が出来ているのがわかりますかね!?
何故なのか??
マスキングテープを浮かしているのです。
上にも書きましたがFORDの文字は凸になっていますので浮かして貼る事でこの部分の塗料をボカしているんですね。
きちんとした塗り分けをしてしまうと段の処理が難しくなりますからね。

塗料が乾いてからテープを剥がしました・・・
如何でしょう?
塗った部分ともとの塗装との塗り分けがわかりますか?
良く見ますとボカして塗っていますからボカした部分は艶消しになっています。
塗料が粒状になってボディに付くからですね。

裏側(荷台の内側ですね)も塗りました。
叩いた痕が有った部分もすっかり綺麗になりましたし・・・曲がっていたアオリ板も元通りの形状になりました。
如何でしょうかね〜N村さん!!(笑)
最後に艶を合わせる為にウレタンクリアーを塗って仕上げます。
他の部分はウレタンカラーを塗って磨かずに仕上げてありまして少しだけユズ肌なので同じ様にユズ肌で仕上げましょう。
わざとユズ肌にするのもなかなか難しいのですが・・・この辺りが制作した作品と修理品の違いですね。
修理は元々の姿を大事にします。

取り外していた右側のヒンジピンを差し込んで接着しました。
このピンも同じ様に塗り直していますが全く違和感がないはず・・・

壊れていてピンが無くなっていた左側も作ったピンを使って組立てます。
写真を良く見ますとピンが差し込まれている穴の方に塗装の割れが有りますね。
恐らくアオリの板が曲がった時の衝撃で塗装が割れた様に思います。
まあこれくらいだったら残った塗料でタッチアップしておきましょう。

荷台の内側です
叩いた痕も全く見えなくなりました
荷台に汚れが有るのはお客様に掃除してもらいましょう・・・(笑)
お客様によってはこの汚れもこのミニカーの歴史と考えられる方もいらっしゃいます、綺麗にすれば良いと言う物では無い所に修理の難しさが有ります。

今回修理したリアからの眺めです・・・
もう事故車だったなんて全くわかりませんね〜(笑)


さて明日はアベさんですね・・・予定では今日当たり完成の予定だったけど・・・
フォードのピックアップが割り込んできましたので(笑)少し遅れています。
明日は土曜日なので・・・厨房係忙しいかも(笑)

フォードピックアップはリアのアオリ板を修理します

2021-01-21 20:50:14 | ミニカー修理
本日の山陰も天気が良くて最高に気持ちの良い天気でしたね。
中で仕事をしているのが勿体無い位です

今日は出勤後に再び畑です。
上にも書きましたが天気が良いのでその分朝は放射冷却で冷え込みました。
ですが・・・畑の作業は待ってくれませんので・・・今日からタマネギの施肥です。
1月中に行なわないといけないので・・・時間が無いのです。
ただでさえ本業と厨房係で時間が無いのでね・・・急ぐよ〜!!って感じですね。
朝一番ですと当方の畑はまだ霜が降りていましてタマネギも雑草もマルチを張った土の部分までカチカチに凍っています。
指で土を押してみますが・・・コンクリートの様に固かったです。
それでも施肥をしました・・・やっていますと少しずつ日が当たってきましてどんどん霜が溶けてゆきます。
感動的な早さですよ〜!!

本日の予定はタマネギ畑の2/3程を済ませようかと思っていましたが・・・
お客様がいらっしゃったので後少しを残してタイムアップですね。
まあ残りは次のチャンスに行ないましょう・・・今夜からまた天気が悪くなって雨が降る様な予報が出ていますが・・・
きっとチャンスは有るはずです・・・。

本日の本業は・・・
一昨日のピックアップトラックの修理の続きになります
フロントのバンパーはショップさん経由で運送屋さんに請求させていただきました。
が修理はまだ終わらないのです。
リアの荷台のアオリ板の左ヒンジが破損しています。
これは客様も了解の上でご購入になったらしいので・・・どのみち当方に修理が来ることになっていたのかもしれませんね〜(笑)
壊れていたのはこの部分です・・・元の形状がよくわからないかもしれませんが・・・。

元の形状につきましては右側の形状をご覧いただければよくわかるかもしれません。
アオリ板の下側にサイドからピンが打ち込まれていましてそのピンを中心にアオリ板が開閉する構造のようですね。

右側のピンを抜きました
このピンを抜くという簡単そうな作業が緊張するのですよね
ダイキャストという金属は割れやすくこのピンのように差し込まれた部分に抜け留めのローレット加工がしてある場合抜くときに左側と同じく穴の周囲が崩壊してしまう場合が多いのです。
今回はなんとか抜くことができましたが、いつも抜けるとは限りませんからね。
ダイキャストの建機の塗り替え時に何度も経験しておりましてね〜勉強になりますね。

アオリ板の形状は・・・
このように穴があります
左側はこの穴の周囲が崩壊していまして無くなっていますのでなんとか作らないといけません
強度もある程度必要ですから難しいところです。

そして厄介なことがもう一つ
このアオリ板ですが壊れた時の衝撃からか・・・曲がっているのです。
ダイキャストはアルミの合金なのですが曲げることに対しては脆いのですよね
ポロッと折れてしまうことが多いのです
この部分も裏から叩いて直そうとしたらしくアオリの内側には叩き傷が残っております。
それにしてもこの曲がっているのを直さないと先に進めそうにないですね。

こちらが叩き傷です
外さずに直そうとしたのでしょうか・・・!?
どこの誰が直そうとしたのか??ですけどね。
叩いたって治りません

曲がった部分をバイスにくわえて直します
一度に力を加えますと割れてしまいますので慎重な作業が求められますね。
今日二番目に緊張した作業です・・・(笑)
折れてしまうこともお客様には申し伝えてありますが・・・折れないに越したことはありません。

95%くらいは元に戻りました
この後もう少し頑張って大体うまくいったかな〜
折れなかったのが最大の成果です。
ダイキャストの質によってはポリッという音とともに折れてしまいますからね〜
何度も折ってしまった経験がありますから・・・力のかけ具合やどこまで追い込めるのかはたくさん経験しています
次はなぜかプラスチックの丸棒を削っています
1.5mmにしたいのですよね〜
リューターにデザインナイフの刃を当てて削っています

先程削ったプラ棒の1.5mmをアオリ板のピンが刺さっていた部分に瞬間接着剤で接着しました。
意味がわからない人は必ずこの先をお読みください(笑)

アオリ板の欠けて無くなった部分に盛るのはこの樹脂です
エポキシ系で硬く強度があります
実車のエンジンのアルミブロックを補修する際に使ったりする樹脂ですね。
(こちらは硬化剤です)

先程接着したプラ棒の周囲に巻きつけるように盛ります。
というか盛っておいて後でテープを巻いています
理由は表面張力なんですよね
プラ棒の周囲に何もないと柔らかいパテが丸くなりますよね。
そうしますと円柱状にパテを盛りたいけど角の部分が丸くなってしまい整形した後にもう一度角の部分を盛らないと綺麗な角が整形できないのです
なのでテープを巻くことでパテの角が丸まる事がなくパテ盛りが一度で済みます。
ポリパテでも同様の方法が使えますので試してみられたらいかがでしょうか?
プロは時短が好きなんですよね(笑)

次は旋盤で何か削っています
素材は真鍮ですよ

リューターにくわえて角を丸めています・・・
わかりましたかね〜??

これですよ!!
無くなってしまっていた左側のヒンジのピンですね
流石にローレット加工はしていませんが・・・

外したピンもついでにリューターにくわえて掃除しておきましたよ。

硬化した後テープを外しますと・・・
カチカチに硬化して・・・強度がありそうですね。

荒いペーパーやデザインナイフなどを使って整形します
左右が同じ形状になるのが目標ですね

裏側の叩き傷もサンディングしておきましょう
最終的にはパテが必要のようですね〜。

デブコンで埋めたプラ棒の部分に穴を開けます
この穴は真鍮で作ったピンを差し込む部分ですね
なぜプラ棒を埋め込んだのかと言いますとプラ棒は柔らかいのでドリルを立てた時に周囲がデブコンで硬いのでキリがズレにくいのです
最終的にはこのプラ棒はドリルの刃で削られて亡くなる運命だったんです。
穴を正確な位置に開けたいのと
ダイキャストの部分は片側にしかないのでキリがズレやすいのでこんな方法を取ってみました

少し穴が大きめですが接着するので大丈夫じゃないかな〜(笑)

ピンの目処が立ったのでアオリ板の裏側をパテ埋めします
ここも綺麗に仕上げたいですからね〜。

これで次は塗装に移れますね〜


明日はアベさんを中心に進めてゆきます
あと少しで完成しそうなんでラストスパートしたいですね。

アベさん組立て開始です

2021-01-20 20:15:22 | その他
本日の山陰は大変良く晴れて気持ちが良かったですね〜
こんな天気は・・・今年に入って初めてだったかもしれませんね。
九州のお客様にミニカーを発送しましたが・・・中庭を横切って郵便局に行きました。
とても気持ちが良かったですね〜、こんな気持ちは久しぶりの様な気がします。
途中、庭の片隅に植わっています「ロウバイ」が一輪だけ咲いていました。
春ももうすぐそこに来ているのかも・・・しれませんね。

そして・・・
久々に畑の作業をしました
1月と言いますと・・・・
タマネギなどの肥料をやる時期なんですよね〜
順番的にはラッキョウ/ニンニク/タマネギという事になるのかな??
植えた時期からしますとこの順番で良いはずです(笑)
今日は草取りをしながらラッキョウからニンニクまで進みました。
寒かったので雑草は少なめですし・・・楽でした。
やはり冬はこうじゃなきゃあね〜!!
ここから月末までに天気を見ながらタマネギの除草と施肥をしておきましょう。
もう既に太腿がガクガクしているのは冬の間怠けていたからですかね〜(笑)

さて今日も少しだけ本業を進めます
組立てが始まっていますのでここから焦っても良い仕事にならないのですよね。
分解前の写真ですが
リアのバンパー部分にこのデカールが貼られているのです
最初は何かエッチングにデカールを貼った物が付けられているかと思って・・・はがそうとしましたが・・・剥げませんでした。
まあ当然ですよね〜。
ボディにデカールを貼ってクリアーをのせた物らしいので・・・
ボディの塗装と一緒に剥げてしまい無くなってしまいましたとさ・・・では済まないので元通りに修復しなければなりません。

実車の画像を探しますと・・・近いのはこれかな??
同じ物が外装に取付けられている事は驚きなんですけどね。
と言うのも耐久性の問題も有りますからね〜
最初は外装に付けていたけど耐久性の問題からリアのサイドウインドウの内側に場所を移動したというのは大いに有るえるお話なんですけどね、真実はわかりません。

上の画像がもし同じ物なら一般的な50周年の物と若干違うんですよね。
5の方は本来もっと大きく0は小さくしたに何か文字が入っています・・・まあデータ的には同じ様な物なのでネット上で見つけた物をベースに大きさや配置を調整してデカールデータを作りましょう。
5は少し上下と左右を詰めて小さく0は少し大きめに・・・右上に有る「’」も重要でして50周年ならこの部分はなるべく再現したいですよね。

1つのロゴが横3.0mm高さは0.6mmなんですがプリンターの限界に近いですね
その右上の「’」は全く??ですね。
まあ元々の完成品のデカールにも再現されていませんでしたので・・・限界以下なんでしょうね。

印刷してみました
ウ〜ン、微妙な所ですね。
見える様な見えない様な・・・(笑)
出来るならば再現出来ているデカールだけを使いたいですね・・・余分は印刷してありますからね。

マスキングを剥がしまして
セミグロスブラックの塗装部分との塗り分け部分ですが余分な部分はクレオスのシンナーで拭き取ります
そしてコンパウンドで磨きまして・・・ボディは一応完成ですね。
ネルバフを使いましたのでちょっと埃がありますがご容赦を・・・(笑)

ボディ全体を眺めますと・・・こんな感じです
なかなか良い感じかな!!

フロントのバンパーの部分ですが
まだ分解しただけなのでこんなに沢山の接着剤が付いたままなんです
これを丁寧に掃除してボディに合わせてみまして大丈夫そうなら接着ですね
各部分との合わせ具合は大事なのでその確認だけはしっかりとしておきたいです。

ダッシュボードの取付け部分も同様ですね
しかもこちらはグルーも付いていまして・・・掃除はなかなか困難を極めますね。
また塗りの足ら無い部分も有ります・・・これば最初の完成品の状態からこの通りで何も手を加えていません。
少し塗り足しておきましょう。

次はホイールにタイヤを組み込みましてセンターのランボルギーニのマークを入れます
まあこれ自体は難しい事では有りません。

続いて、ブレーキの組立てです
キャリパーをディスクから外した時にセンターの部分が外れた物も有りますので一緒に接着しておきます。
接着がずれますとホイールの中央部分に入らなくなりますから中心の穴を少しリューターでさらっておきますと良いかもしれません。

ボディの方に付く部品も本格的に接着して組立てを進めましょう
まずはダッシュボードですね
ア〜そうそう、インストが無いので組立ては気を使いますが・・・基本は分解した順番と逆の順番で組立てます。

どんどん組立てます。
ブレーキのパーツをホイールの内側に組み込みました
ブラッククロームのホイールにピンク色のキャリパー・・・如何でしょうか?
お客さまのイメージに沿っていますでしょうか??

内装もピンクとブラックのコンビネーションですね
先日塗り替えたロードスターとは少し印象が違いますが・・・
屋根が付いたモデルなのでこれ位は派手でも良いかもしれません。

ドアの内装も元通りに組み立てます・・・
ず〜っとむかしカウンタックLP400に乗っていましたがそれと比べますと凄く豪華な感じがしますね。
カウンタックは平面の中央に四角い穴が空いているだけの内装でしたからね〜
こんなに豪勢な感じではなかったですね。

ドアの内装を接着してサンバイザーを取付けて中央部分に有るオーディオ(?)を取り付けて
内装はこれで良さそうですね。

フロントのスカート部分(?)と言うかインテーク部分を取付けました。
この後ズレない様にテーピングをして接着剤の硬化を待ちましょう


さて明日からまた通常営業が始まりますね。
この二日間十分にストレス発散が出来たので明日からまた頑張れそうですね〜(笑)

フォードピックアップトラック修理

2021-01-19 20:20:48 | ミニカー修理
本日の山陰は小雪が舞っていま〜す。
気温は低め・・・かな!?
昨日の夕方雷が鳴ったので大雪かな!?と心配しましたが、夜10時に就寝して夜中の2時過ぎに目が覚めた時には屋外を見ましたが雪は降っていなかった様子に安心して再び寝ました(笑)
朝起きてからも小雪は舞いますが積もる様子が無いのに少し安心したのも事実ですね。

まあ明日は定休日なので時間的には余裕ですね。
今朝は出勤した時の雪は圧倒的に少なくて、全く問題ない程度でした。

まあ毎日色々なご依頼が有ります。
こんなに片田舎の工房にですから世の中は不思議な物です。
私が模型の制作の仕事を始めた時に私の古くからの友人は大変心配していました・・・
「そんなのでご飯が食べれるの??」とか
「何かアルバイトでもやった方が良いじゃない!!」とか・・・(笑)
有り難い事に心配してくれましたね〜。

有り難い事に今もまだなんとかやっています!!

今日の本業はちょっと訳ありの緊急修理が入りました。
この修理は直接は個人の客様からなのですが修理代は某運送屋さん(大阪の支店が担当支店になります)のお支払いで中継は大阪のショップさんです。
個人のお客様が大阪のショップさんから購入されたダイキャストのミニカーが運送途中で壊れたという訳なのです。

この修理をご依頼のお客様は今まで何度も修理をご依頼頂いている方でして、当方をご指名で当方で修理をしてくれと言われたのですから・・・有難いですね。
まあ真面目に仕事をしていれば見てくれている人は沢山いますのでね、誠実に仕事を進めるのが一番です。

切り替えの素早さ・・・これが私の長所なんですからね。
壊れたのは1/18スケールのフォードピックアップ1953年です
大阪のショップさんから広島のお客様の元に送られている途中で壊れた様です。
壊れたバンパーの様子はこんな感じです・・・
バンパーの向かって左上が斜めに破損しています。
まだ皮一枚つながっていますが・・・
不思議なのは折れて手前に向かって倒れている事ですね。
普通、前から何かが当たった場合後ろ向きに折れて倒れ込むのですが!?
最初から破損していた物を送ったとか・・・頭をよぎります(失礼!)

バンパーの焼き止めを削ってバンパーを取り外しました。
修理屋さんの私は壊れた原因を特定しなくても良いのですが・・・余計なお世話とも言います。

が壊れた原因を探れば自分が送る場合にどうすれば良いのか・・・気がつくこともありますでしょう。

今のままですとショップさんもご依頼頂いたお客様も少なからず疑心暗鬼の中で過ごされる事になりますから、これからのお互いのお付き合いの為に原因を究明したいと思います。
但し外箱を確認している訳では有りません、あくまでもミニカーの破損部分を見ての判断になるという事ですのでご理解頂ければと思います。
しかしながら運送屋さんを特に責めるつもりは全く有りません、人間が運ぶ事ですから落としてしまう事はあります。
誰しもミスや失敗は有るのですから、大事なのはミスを繰り返さない事ですね。


バンパーを外しましたのですが目に付いたのはフレームと一体になっている黒いバンパーステーですね。
破損した部分に近い部分がボディ側に曲がっていますねこのステーですがステーの左右の部分にバンパーを焼き止めする為の穴が空いています。

がその穴の下側は曲がった時に割れ目が出来ていますが上側がつながっている状態です。

良く見ますと・・・
ライトの下の左側、バンパーの上角に当たる部分の場所に黒い傷が有るのが見えますでしょうか?
良く目を凝らして下さいね〜!!

もうちょっと拡大しますと・・・
黒い汚れも付いています。

恐らくこの傷から見ましてこのミニカーは落下して右前から斜めに衝撃を受けたのでしょう。
バンパーは曲がってボディに当たってしまい角の部分が折れて前の方に折れて曲ってしまったと考えられます。
ですから折れ曲がった方向が前側だったんですね。
では何故バンパーが折れなかったのか・・・
一番力がかかるのはステーの部分なのですがステーの部分はバンパーと焼き止めされていて補強された感じになっていたので折れなかったと考えられます。
仮にステーとバンパーが一体整形なら二重に補強されていませんのでバンパーが折れてしまっていたのかもしれません。

では次に・・・
輸送中だったのかどうかに付きましては・・・
外箱を確認していないので100%とは言いませんが、もし何も梱包していない状態で落下させてバンパーが折れる程の衝撃を受けますと
プラスチックのバンパーのメッキの表面に傷が付きますでしょう・・・
最初の写真をご覧頂ければわかりますがバンパーの表面には何も傷が無いのです。
なので梱包後に落下したと見て間違いは無いのではないかと思います。
私の所見では輸送中に落下したという確率が高いと申し上げておきましょう。
このミニカーは外箱の無い物だったのでエアキャップや緩衝材に包まれて送られて来た様ですがボディがダイキャストで重かった為にこの様は破損に至ったと考えるのが自然ですかね〜。


ここからは私の仕事です(笑)
勿論、直す事が仕事なんでね。
折れてしまった部分は一部分プラスチックがつながっていますが、つながってい部分が延びていますので元通りに収まりませんから一旦切り離して延びた部分を切除して接着します。

このまま接着しても強度が無いので・・・
リューターにボールビットの小さい物を付けて折れ目の部分に溝を掘ります。
ここを樹脂で埋めて接着面積を増やして強度を上げるという事にしましょう

使う樹脂はGCのオルソファストという樹脂です
プラリペアなどと同じ物ですがこちらは歯科技巧用のものです
仕事を始めた時に友人に譲ってもらったものでまだ使えています(笑)

樹脂を盛りました
掘った溝よりも少し高くなる位盛っておきます

そして削って整えましょう
パーティングラインなどの部分は出来るだけ削らない・・・いつもの模型制作とは逆です。
何故かと言いますと修理の場合はなるべく元通りというのが基本です。
印象を変化させてしまうのはNGなんですよね。

この後ウレタンクリアーを塗って表面を整えます
そしてメッキ調塗料で塗りました。

最後にウレタンクリアーで保護層を作る為にクリアーコートですね
そして硬化したら取り付けです。

角度を変えて・・・如何でしょう?
折れていた部分はほぼ見えませんね〜


これにて修理完了です

本日修理完了のご報告をショップ様に入れておきました、早かったらしく・・・早い!!と一言頂きました。
ご依頼頂いたお客様/ショップさんと複数の相手が有る場合は報告を確実に・・・と言うのがセオリーですね。
その方がお互いの信頼感も増すという物です・・・サラリーマン時代に嫌という程勉強させて頂いた「ほうれんそう」ですね!!(笑)
自営業になっても凄く役にたっています・・・ナショナル(現パナソニック)の新人研修やトヨタオート広島(現ネッツトヨタ広島)などで受けた研修ですね・・・少し懐かしいかも。

発送は心配なので広島まで持って行こうかな〜送料は島根〜広島まで分しか貰えないけど・・・(笑)
実はこのモデルの修理はこれで終わらないのです。
と言うのも・・・バンパーが壊れたのは輸送中の事。
他にもリアの荷台のヒンジは壊れていたのを承知で買いましたのでついでにそれも直して下さいと言われております。
勿論ですがバンパーの修理代は輸送業者様持ちですがリアのアオリのヒンジの修理は自分が持ちますとおっしゃっています。
当然ですが修理を受ける私も分けて請求します。
中には運送業者にまとめて請求しておいて・・・などと言われる方も有りますが・・・私はその様な修理はお受けできません。

ここから先はお客様持ちの修理です・・・まあ最良の修理を考える私の姿勢にも変わりは有りません。

修理が終わったらドライブがてら県境まで車で行って直接受け渡しで安全に運べると思うのですが・・・道路の雪はどうかな〜!?
今は修理よりもその事の方が今は心配ですね〜!

アベさんはボディの磨きとホイール/シートの仕上げ塗装です

2021-01-18 19:32:20 | その他
本日の山陰は・・・また雪です。
昨日辺りから少しずつ気温が下がってきまして昨日はミゾレだったのに・・・今日は雪模様ですね。
夜中に目が覚めた時に外を確認したのですがその時は雪は無かったのですが、朝起きてみますと周りは真っ白でした。
そして出勤して中庭を見ますと真っ白です
写真を写したのは朝の9時頃で積雪は4cm程でした。
まあ山陰の冬なので寒い事も雪が降る事も仕方が無いのですけどね〜。
降っては溶けて降っては溶けてをくりかえしますと「は〜っ!」とため息ですね(笑)

結局この後、昼間は気温が上がったのか雪は全部溶けてしまい、少し安心しましたが・・・夕方から雷が轟いた前後からどんどん降って来ました。
島根県の出雲部ではこの雷を雪起し(字は正しいか?ですが)と言います。
雷が鳴りますとこの時期は「雪が降り出すよ」と言う合図みたいな物なんですね。
田舎ですから独特の方言が沢山有るのですよ・・・方言に付いてはまたその内にご案内致しましょう(笑)

雪を見てため息をついていても仕事は進まないので・・・
手を動かしましょう。

今日は昨日ボンネットの一部にカーボンデカールを貼りましたので帰りにウレタンクリアーを塗っておきました・・・これは昨日書いておきましたよね。
続きでボディを磨いています。
冬場のクリアー塗装ですから静電気が発生しやすくどうしても細かな埃が付いてしまうのはブースで塗っても有る程度は仕方が無いのかもしれませんね。
クリアーの埃をペーパーで拾って3000番のバフレックスで研磨してコンパウンドです。
私が使う物の中で一番荒いのがこのエブリ1です。
実車の世界では細目なんですが模型の世界では一番荒いかな〜。
3000番のペーパー目は十分消す事が出来ます。
ここからハード1、ウルトラフィニッシュまでコンパウンドを替える度に中性洗剤で水洗いをして磨きます。
大体、磨き終えますと朝一番から初めても午後になってしまいますね〜時間がかかります。


次は懸案のホイールのブラッククローム化ですね。
クロームまで出来ていますから後はクリアーブラックですが何を使うのか・・・と言う事とその濃さですよね。
昨夜考えてラッカー系の塗料を使う事でブラックの濃さを微調整という事に決めました。
クリアー系の塗料は重ねる事でどんどん色が濃くなってきますので最初は薄く塗ってゆきましょう。
濃い塗料(ブラックが多いという意味)を使いますと一度に色が濃くなりまして取り返しがつかない事になってしまいます。
また4本有るホイールを同じ調子に塗るのは薄い目の(ブラックが・・・)塗料で始めた方がコントロールが利きやすいのです・・・経験上ですね。
左のはクロームそのまま、手で持っている右側はクリアーで薄めたクリアーブラック(ガイヤノーツ製)の塗料を1コートした物です。
まだブラッククロームと言える様なカラーでは無いですね〜。
もうちょっと塗りましょう。

今度は右側がクロームのままの物、左側の手で持っている方が3コートしたものです、これくらいならブラッククロームと言っても良いかな〜!!
今回塗ったホイールなどは塗料が付きやすい面と、付き難い面が混在する形状なので塗り重ねは薄い物を何度も塗る方がばらつきが出難いと思います。
しかし何度も塗りますとその分塗膜が厚くなって見苦しくなってしまう恐れも有りますから十分手加減が必要かと思いますね。
この色相に合わせて他のホイールも塗ってゆきます。

続いてシートのマスキングです
座面と背面そしてヘッドレストの部分はピンク色(ボディカラーと同じ)でその他の部分はブラックをご希望なので塗り分けをしなければなりません。
結構形状が複雑なのでマスキングも大変です、細かく切ったマスキングテープを貼り重ねてマスキングします。
この時点で大事なのはブラックがピンクの上に吹き漏れる様な事が無い事ですね。
ピンクのカラーはエアブラシでないと修正が出来ないのです、しかも塗り重ねるごとに色が変わりますからね。
一方ブラックは筆でのタッチアップが可能なのでブラックを塗り足ら無い方がまだマシなんですよ。
最後に艶調整で艶消しクリアーを塗りますので塗料が同じ(エアブラシで塗った塗料と同じという意味ね)なら筆でタッチアップしても見えなくなります。

マスキングしたシートにブラックを塗りました
そしてマスキングテープを剥がしますと・・・若干タッチアップは必要ながらもピンクの部分には全く吹き漏れは無く安心しました。
またやり直しは・・・これでご飯を頂いている身になりますとかなり痛いですからね〜!!

そして今日の作業で一番の山場・・・と言いますか、時間のかかる作業がこのボディのマスキングなんですね。
但しもうピンクの上にはウレタンクリアーを塗ってありますので万が一吹き漏れが有ってもクレオスのシンナーで拭き取れば全く問題は有りません。
ただただマスキングの手間だけはどうにもなりません・・・。
この作業だけで数時間・・・
あでも無いこうでも無いと考えているうちに時間は経過してしまいます。
それに吹き漏れが有っても何とかなりますが無いに越した事は有りませんからね。

そして夕方になってやっとセミグロスブラックを塗りました。
ライトの部分も一緒に塗ったので人相の良く無いパンダみたいな顔つきになってしまいました(笑)


明日はこのマスキングを剥がす所からですね・・・
楽しみです。
巧くいけば良いですね〜!!