今回はいよいよ、船体の基本塗装です。
ここからが潜水艦キットの正念場であり、楽しいところでもありますが、ここで大きな問題があります。
現用艦の場合、塗装の参考になるカラーの船体写真が殆ど手に入りません。
ネット上で見られるのも停泊中とか航行中の水面上の写真がほとんどです。
インストの塗装指示も大雑把ですし、実物の写真と比べると「えぇ??」っていう部分もあって、あまり中てになりません。
・・・ということで、インスト、実物の数少ない写真をたよりに「想像」で塗っていくことになります。
本題に入る前に船台を作っておきます。 これが塗装後の乾燥台にもなって結構重宝します。
一番奥がドラゴンのオハイオ級の船台ですが、なんとトランペッターのキットの船台と完全に共通パーツです。
やはりドラゴンとトランペは同一メーカーの別ブランドという噂は本当なんでしょうね。
ブロンコの船台(手前左)が一番高級感があります。 船名プレートはエッチングパーツです。
さて本題に戻って、
塗装に使う色は全て「艶あり」塗料を使って、自分で調合します。
赤い「艦底色」は、赤に少々の白と黒、ほんの僅かな茶色を混ぜて作ります。
下の写真はロシアのアクラ級の船体の下半分です。
艦底色は隠ぺい力が弱くて下地が透けることを利用して、予めブラックでシャドウを入れておきます。
パネル毎のシャドウと水垢垂れを表現するための立て縞、下半分の暗いグラデーションのための3つの目的のシャドウです。
これで艦底色を3回くらい重ね吹きするとちょうど良いくらいの感じになります。
その他、船体の大部分は基本的にすべて濃いグレーです。 真っ黒は使いません。
黒と白に青を少々混ぜたものが基本になります。 パッと見、ほとんど黒に見えます。
これをベースにして、白の比率を少しづつ上げて明度を上げたものを2種類くらい作ります。
更に黒鉄色を混ぜたものも作っておきます。
こうして作った4色くらいを使って適当に塗り分けていくわけです。
まずは全体を一番濃いグレーで塗った後、適当にパネルラインに沿ってマスキング→塗り分けを何度も繰り返します。 下の写真は米国のオハイオ級とバージニア級です。
かなり濃いめのグレー基調です。
次はロシアのアクラ級です。 黒鉄色を混ぜて、ちょっと特殊な雰囲気を出しています。
最後はフランスのル・トリオンファンです。 4隻中最も明るいグレー基調で、英国のバンガードなんかと同じような色です。
パネル毎の塗り分けを行う際にも1枚のパネル面積にベタっと同じ色を吹くのではなく、ある程度ムラヲ残します。 また、原則は上方向から吹いてハイライトの役目も果たすようにします。
最後に、斜め上前方方向から、かなり明るいグレーを薄ぅ~く薄めたものを遠くからサァーーと吹きます。 艦首の上面やブリッジの上前方が何となく潮焼け、日焼けしたような感じがでます。
ここまでで、ようやく基本塗装が終了です。
次回はデカール貼りに掛かります。
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