万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

"志士"ではなく"チルドレン"が増殖する政界

2010年04月08日 15時18分17秒 | 日本政治
自民、三原じゅん子氏擁立へ 参院比例で小沢氏に対抗(共同通信) - goo ニュース
 我が国の政界の現状に鑑みますと、明治維新を成し遂げた志士達が、若干20代や30代の若者であったことは驚くべきことです。大河ドラマの影響もあってか、坂本龍馬も注目を浴びているようですが、龍馬を自認して行動を起こすのは年配議員であって、若手の議員が”チルドレン化”していることは、何とも情けない限りです。

 我が国の現状は、内外に難題を抱えており、決して安穏としていられる状況にはありません。幕末と同様に、政治家の一瞬の油断や判断のミスが、外国による属国化の道に繋がったり、経済の破局を招きかねないのです。国民の多くは、こうした難局を乗り切るべく、高い志と判断力を備えた政治家を求めており、龍馬人気もその現れてあるのかもしれません。にもかかわらず、政界では、”志士”を育てたり、積極的に登用するよりも、権力者に阿る取り巻き造りに熱心なようなのです。数合わせのための議員よりも、政治的な能力の高い議員が数多く選出される方が、我が国の政治にとりまして有益であることは疑いのないことです。

 与党も野党も、お飾りに過ぎない”チルドレン”の獲得を競うようでは、国民の失望を招くだけです。現在求められている政治家とは、”チルドレン”ではなく、国難の救うだけの力量をもつ”志士”なのではないかと思うのです。
 
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コメント (4)
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