万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

火山噴火は地球温暖化問題に猶予期間を与える?

2010年04月23日 12時36分28秒 | 国際政治
アイスランド火山噴火、温室効果ガス削減には貢献か(トムソンロイター) - goo ニュース
 アイスランドで火山が噴火する以前から、例年にない寒波の到来や低温の観察、さらには、データねつ造疑惑の露見などにより、地球温暖化については、疑問符が付されるようになっていました。本当に、地球は温暖化しているのだろうか、気候変動の原因は二酸化炭素なのだろうか、と。

 疑問が渦巻く最中に噴火が起きたのですが、この噴火によって、地球温暖化の議論は、さらに複雑な様相を呈することになりそうです。何故ならば、火山の噴火とは、火山灰が太陽光を遮るため、一般的には低温化の原因とされるからです。噴火の影響と温暖化ガスの影響とを見極めることは簡単なことではなさそうですし、結論得るまでには、完全に火山灰の影響が消える時期までまたなければなりません。つまり、温暖化対策が必要なのか、不要なのか、その判断をすることが、さらに困難な状況となってしまったのです。

 各国政府は、二酸化炭素の排出量を削減すべく、温暖化対策を検討しているようですが、火山の噴火によって、これらの対策はペンディングを余儀なくされるかもしれません。地球温暖化懐疑論を考えますと、この噴火の影響が消えるまでの期間は、温暖化問題を再検討する貴重な猶予期間とも言えるのではないかと思うのです。

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