万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

帰化増加と国民の政治家に対する疑心暗鬼

2010年04月19日 15時38分06秒 | 社会
石原知事「先祖」発言 社民・福島氏が撤回求める(朝日新聞) - goo ニュース
 石原知事の「先祖」発言は、政治家に対する国民の漠然とした不安感を表しているのかもしれません。何故ならば、国民は、現在、政治家に関する充分な情報なくして、投票せざるを得ない状況にあるからです。

 戦前のように、地縁や血縁を通して、政治家の生い立ちや人となりを有権者が容易に知ることができるような時代は、既に過ぎ去りました。選挙に際して分かっていることは、立候補者が、日本国籍を保有していることや、選挙公報に記載されている略歴ぐらいしかありません。マニフェストは、政党単位ですので、政策を判断材料に党は選べても、政治家個人を基準にして選ぼうとすると、あまりに情報が不足しているのです。時には、議員は個人としても行動しますので、政治家に関するパーソナルな情報は、選挙の際の判断材料として不可欠です。しかも、日韓併合の歴史やグローバル化の影響もあって、帰化する外国人の数も年々増えており、アジア系ですと外観からは判断できないのですから、なおさらのことです。

 タイでは政情不安が続いていますが、タクシン派の背景には、華僑勢力がいるとの指摘もあります。諸外国では、特定の民族が、政治勢力化することも珍しくはないのです。民団や総連が、我が国で積極的な政治活動を行っていることを考えますと、国民に”目隠し”をした状態での選挙は、内政干渉の危険性がありますし、国民の政治家に対する疑心暗鬼が深まるばかりと思うのです。
 
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コメント (20)
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