万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

飛行制限―ギリシャは自国の空港の活用を

2010年04月20日 15時41分35秒 | ヨーロッパ
EU、飛行制限を緩和…独など一部運航再開(読売新聞) - goo ニュース
 昨日のテレビ放送で、アイスランドの火山噴火の影響を受けていないイタリアの空港では、飛行機の運航が継続されているというニュースが流れていました。欧州南部の方は、比較的安全らしいのですが、財政危機にあるギリシャこそ、臨時の発着地として、自国の空港の活用を考えてはどうかと思うのです。

 今年に入って、ギリシャの財政危機はユーロの信頼性を揺るがす事態に発展し、ようやく今月に入って救済策がまとまり、今は小康状態を保っています。そもそもの原因は、ギリシャ経済の低迷と放漫財政にあり、経済の回復は急務の課題のようです。そこで、火山灰の影響で他の欧州諸国の空港が充分に使用できない期間ではあれ、自国の空港の使用を臨時に許可する、あるいは、発着枠を拡大するという政策はいかがでしょうか。この政策をとれば、域外からのヨーロッパ便の運航は可能となり、ギリシャ経済にもプラスの影響があると考えられるのです。ギリシャから先は、陸路の鉄道かバス、あるいはギリシャの主要産業でもある船舶で、目的地に到着できるように手配すればよいのではないでしょうか。

 自然災害は不幸なことですので、他者の不幸で利益を得ることは望ましいことではないのですが、この場合、ギリシャのみならず、航空会社や旅行者をも助けることになると思うのです。

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