数千年来の歴史を通して、人類は、巧妙に仕掛けられた‘メビウスの輪戦略’に苦しめられてきたように思えます。この悪魔的な輪から抜け出るためには、その仕組みを解き明かすことこそ肝要となりましょう。そこで、本記事では、脱出作戦の一環として‘メビウスの輪戦略’を幾つかの作戦類型に分類して見たいと思います。
第1のタイプは、過去から未来に向かって直進しているはずの時間の帯を180度捩じって最初の時点に繋げてしまう、あるいは、出発点を変えてしまう手法です。これは、歴史認識問題にもしばしば使われる手法ですが、出発点において加害者と被害者を入れ替える、あるいは、出発点に虚偽の情報を設定、もしくは加えますと、現在における被害者と加害者の立場が逆転して、この方法を使う側からしますと、相手方に対して優位なポジションを得ることができます。
第1のタイプを過去を捻じ曲げる過去版であるとしますと、第2のタイプは未来版です。未来版では、時間の帯は未来に向けて180度捻じ曲げられます。乃ち、仕掛ける側が真に実現したい未来像とは真逆の理想像を人々に提示して騙す手法です。共産主義を例にとりますと、一般の人々に対して平等な社会を実現すると吹聴して革命を焚きつけつつ、現実には、共産党員を少数の特権階級とする極端な格差社会に行き着きました。また、多様性の尊重を謳いながら、その実、画一化社会が到来しかねないグローバリストの主張も、この一例となるかもしれません。
第3のタイプは、偽旗作戦、あるいは、仮面作戦です。第3のタイプでは、それを仕掛ける側は決して自らの正体を現しません。戦時にあって実際に使われてきた実践的な手法でもありますが、敵対者、あるいは、破壊したい対象に対して味方、あるいは、支援者のふりをし、その信頼を得ることができれば、相手方に不利な行動をとらせる、あるいは、内部から相手方を破壊することができるのです。近年、王室・皇室のリベラル化や保守政党による伝統破壊の事例が散見されますが、これらの事例は、第3の戦術である可能性が強く疑われます。また、‘偽者’へのすり替えなども、同タイプの変形と言えましょう。
そして、第4のタイプとは、‘オウム返し’作戦です。この作戦では、仕掛ける側は、自らの悪しき行動を相手が行っているものとして主張します。ブーメラン効果、つまり、相手方が批判をすれば、それが自らに返って行くようにポジション取りをするのです。相手の悪事を主張することで、自らの悪事を正当化しようとする作戦なのです。相手を悪認定すれば、黒と白が逆転しますので、この作戦も‘メビウスの輪戦略’の一つに数えることができます。第4のタイプの作戦は、中国の得意技です。今日、南シナ海問題で顕在化したように国際法秩序を踏み躙り、急速な軍拡によって周辺諸国に脅威を与えながら、同国は、これらの行為をアメリカ等の諸国によるものとして批判しています。自らの悪事は、他国の悪事のリアクションに過ぎないとし、責任を回避するどころか、侵略的な攻撃の正当化にも利用しようとしているのです。
以上に一先ず狡猾な‘メビウスの輪戦略’について簡単に分類してきましたが(これらの他にも別の類型があるかもしれない…)、同戦略に嵌りますと、閉鎖系による永遠のループから抜け出られなくなります。悪しきを克服しながらより善き未来向けて、開放系である人類の歴史を真っすぐに歩むことができなくなるのです。そして、仮に、サタニックな聖典としての‘バビロニア・タルムード’なるものが存在しているとしますと、門外不出とされたその内容は、案外、このようなものではなかったのかと想像されるのです。もっとも、一度、その手口が明らかとなれば、同戦略もその効果を失い、やがて消え去る運命を辿るのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村
第1のタイプは、過去から未来に向かって直進しているはずの時間の帯を180度捩じって最初の時点に繋げてしまう、あるいは、出発点を変えてしまう手法です。これは、歴史認識問題にもしばしば使われる手法ですが、出発点において加害者と被害者を入れ替える、あるいは、出発点に虚偽の情報を設定、もしくは加えますと、現在における被害者と加害者の立場が逆転して、この方法を使う側からしますと、相手方に対して優位なポジションを得ることができます。
第1のタイプを過去を捻じ曲げる過去版であるとしますと、第2のタイプは未来版です。未来版では、時間の帯は未来に向けて180度捻じ曲げられます。乃ち、仕掛ける側が真に実現したい未来像とは真逆の理想像を人々に提示して騙す手法です。共産主義を例にとりますと、一般の人々に対して平等な社会を実現すると吹聴して革命を焚きつけつつ、現実には、共産党員を少数の特権階級とする極端な格差社会に行き着きました。また、多様性の尊重を謳いながら、その実、画一化社会が到来しかねないグローバリストの主張も、この一例となるかもしれません。
第3のタイプは、偽旗作戦、あるいは、仮面作戦です。第3のタイプでは、それを仕掛ける側は決して自らの正体を現しません。戦時にあって実際に使われてきた実践的な手法でもありますが、敵対者、あるいは、破壊したい対象に対して味方、あるいは、支援者のふりをし、その信頼を得ることができれば、相手方に不利な行動をとらせる、あるいは、内部から相手方を破壊することができるのです。近年、王室・皇室のリベラル化や保守政党による伝統破壊の事例が散見されますが、これらの事例は、第3の戦術である可能性が強く疑われます。また、‘偽者’へのすり替えなども、同タイプの変形と言えましょう。
そして、第4のタイプとは、‘オウム返し’作戦です。この作戦では、仕掛ける側は、自らの悪しき行動を相手が行っているものとして主張します。ブーメラン効果、つまり、相手方が批判をすれば、それが自らに返って行くようにポジション取りをするのです。相手の悪事を主張することで、自らの悪事を正当化しようとする作戦なのです。相手を悪認定すれば、黒と白が逆転しますので、この作戦も‘メビウスの輪戦略’の一つに数えることができます。第4のタイプの作戦は、中国の得意技です。今日、南シナ海問題で顕在化したように国際法秩序を踏み躙り、急速な軍拡によって周辺諸国に脅威を与えながら、同国は、これらの行為をアメリカ等の諸国によるものとして批判しています。自らの悪事は、他国の悪事のリアクションに過ぎないとし、責任を回避するどころか、侵略的な攻撃の正当化にも利用しようとしているのです。
以上に一先ず狡猾な‘メビウスの輪戦略’について簡単に分類してきましたが(これらの他にも別の類型があるかもしれない…)、同戦略に嵌りますと、閉鎖系による永遠のループから抜け出られなくなります。悪しきを克服しながらより善き未来向けて、開放系である人類の歴史を真っすぐに歩むことができなくなるのです。そして、仮に、サタニックな聖典としての‘バビロニア・タルムード’なるものが存在しているとしますと、門外不出とされたその内容は、案外、このようなものではなかったのかと想像されるのです。もっとも、一度、その手口が明らかとなれば、同戦略もその効果を失い、やがて消え去る運命を辿るのではないかと思うのです。
よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
にほんブログ村