バオバブ街道(マダガスカル)
南極のペンギン
イースター島のモアイ像
森健さんが参加したピースボートの南半球コース
部署は違っても、後輩を優しく導いてくれた大先輩による写真の個展が、名古屋・栄の名古屋市民ギャラリーで開かれており、拝見してきました。
春日井市在住の森健(もり・たけし)さん。82歳。ピースボートで南半球を回る105日間のコースに参加、カメラに収めた約40枚が展示されています。8月2日(日)まで。
森さんは朝日新聞の元写真部記者。現場にいち早く駆けつけてシャッターを切る一方で、同行する僕たちにも報道人としての視点と姿勢を教えてくれました。丁寧で穏やかな指導に、親しみを込めて「モリケンさん」と呼んだものです。
定年から20年余。「日本人の平均寿命を生きた自分へのご褒美と思って」「南半球を選んだのは、現役時代もあまり行ったことがなかったから」とモリケンさん。
昨年11月下旬に神戸から乗船、今年3月初めに横浜に帰港。
「ぜひ行っておきたいところ」には、飛行機で先回りして現地へ。時間をかけて見て回り、船が寄港するのを待って再び乗船する、という方法で目的を達成したそうです。
持参したデジタル一眼レフカメラへ重点的におさめた風景は、マダガスカルのバオバブ街道はじめアフリカでも有数の広さである鳥獣保護区のクルーガー国立公園(南アフリカ)、ペンギンたちの南極、世界最古とされるナミブ砂漠(ナミビア)、イグアスの滝(ブラジル)、マチュピチュ遺跡(ペルー)、イースター島(チリ)など。ボリビアのウユニ塩湖も歩き、アンデスの祭りも見ることができたそうです。
先週は春日井市内で、今週は名古屋でという連続展。会場の都合などもあって全行程で収めた約8、000コマからすれば、展示作品は少ないですが、ひとコマひとコマから、シャッターを押すモリケンさんの感動が伝わってきます。
会場を訪れた人たちからの「80歳を超えて大丈夫だった?」の声に、モリケンさんは「そんな風にいわれる年になったのだなあ」と苦笑い。
会場には「自然の厳しさ、優しさ、美しさ・・・。この風景が人間の営みや開発によって損なわれることがないように」とのモリケンさんのメッセージも掲示してあります。