リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

便利すぎていい加減になるのかな

2016年02月01日 | 日々の風の吹くまま
今日から2月。早いねえ。ちょっと冷え込んだ感じがするけど、実は平年並みらしい。まあ、
鉢植えのクロッカスがつぼみを伸ばしたり、街角の生垣の下でマツユキソウが可憐な白い
花を開いていたり、春の到来を感じさせるからこそ、ちょっと寒く感じると去り行く冬の最後
の悪あがきみたいに思うのかもしれないな。

今日は気合を入れての仕事日。まずは客先指定の用語を拾い出して、ざっと変換してしま
う。原稿について来た資料に並んでいる用語は何かヘンな表現だったり、スペルミスがあっ
たり。必ず使用すべしと言われるとちょっと悩んじゃうな。まあ、生粋の英語人でさえ最近は
スペリングが怪しかったりするご時世だからしょうがないか。オートコレクトと言う便利な機
能もあるし、今どきは誰もスペルチェックをしないらしい。でも、最近は日本語原稿の漢字変
換ミスもかなり増えて来て、きのう片付けた小さい仕事なんか変換ミスのオンパレードだっ
た。もっとも、日本語にはよく似た同音異義語がやたらとあるから気づかないのかもしれな
いし、英語のようなスペルチェック機能がないからチェックのしようがないのかもしれない。
でも、sloppyには違いないけど・・・。

アメリカやカナダにはスペリングビーという「競技」があるくらい、スペリングは英語の神髄。
タイプライターの全盛時代には正確なスペリングは秘書の必須スキルだった。正確なつづ
りだけじゃなくて、行末で単語を(ハイフンで)分割するために音節の正しい区切りを知って
いる必要もあった。その上で猛スピードでタイプミスをせずに手紙やメモを打ち上げるのが
秘書のプライドだった。何しろコピー機が普及する前は一度に何枚もカーボン紙を挟んでタ
イプしていたから、タイプミスを修正液で一枚一枚ていねいに修正して、きっちり位置を合わ
せ直すのは至難の業だったな。タイプライターも「タイピスト」と言う職業も今ではmuseum
piece(過去のもの)だろうな。そういう職業があったことすら知らない人が多いかも・・・。

ある人材会社の人が「タイピングスキルが低下した」と嘆いていたのは電動タイプライター
がメモリ付きの電子タイプライターに取って代わられつつあった頃だった。だって、紙に打ち
出す前にミスを修正できるようになったんだもの、タイプミスなんか気にしない、気にしない。
今になって考えると、人間というのは便利になればなるほどやることがいい加減(sloppy)
になるってことかな。