10月17日(月曜日)。☀⛅。起床8時。何とも毒々しい色合いの朝日。太陽をまっすぐに見つめられるということからして異常だな。東から南にかけては数ヵ所で燃えている山林火災に包囲されたような感じで、あまり風が吹かないからよけいに煙が居座ってしまう。大気の質(AQHI)は、ニューウェストでは何とか低リスク上限の「3」に踏みとどまっているけど、奥の方のケイラの農場のあるチリワックなんか「8」(高リスク)だから、農作業もままならないんじゃないかな。
でも、でも、けさのローカルメディアのトップニュースは新聞もラジオもそろって「雨の予報」。トップになるくらいだから、予報が当たる確率は相当に高いってことかな。何でも西の方の太平洋上で寒冷前線が発達しつつあって、先週の風だけの前線と違って、今回は今週の金曜日に雨を伴って「上陸」するそうで、バンクーバーでは10ミリ、高いところでは50ミリくらい降ると言う予想。近づいて来る前線の風の影響で、木曜日あたりには煙が晴れて、大気汚染注意報が解除になり、雨によってメトロバンクーバー周辺で燃えている10ヵ所の山林火災も鎮火する可能性があるというのはうれしいニュース。でも、ずっと平年よりも10度近く高かった日中の気温が、今度は平年以下にまで下がるというから、気を付けないと変化が大きすぎて体調を崩しかねないけど、週末に雨が通り過ぎたら、山並みは白くなっているかもしれないな。外の景色も何となく秋の色が濃くなって来た感じ。ルーフデッキのいちごも赤くなって来た2つが最後かな。
雨のニュースの他は、今日のメディアは土曜日の市町村選挙の結果の記事だらけ。一番の番狂わせはバンクーバー市で州政府の大物閣僚の支持を受けていた現職市長が中道右派の中国系の新人候補に大負けして、市議会も新市長の会派が多数を占めたことかな。選挙戦の最中にホームレスの人が拾った紙が大手の開発業者の名前とそれぞれに「割り当てた」目標額の一覧表で、何と現職市長の選挙資金集めの計画だったという事件があったので、それが命取りになったのかもしれない。イーディスの話では、10くらいの会派が乱立して、市長候補だけでも数人、市議会や教育委員会、公園委員会の候補者は数え切れない数で、やたらと長い投票用紙に印刷された候補者の名前は小さくて眼鏡なしでは判読不能だったそうで、「郵便投票を選んでよかったわ」。そうだろうなあ。規模がずっと小さいニューウェストミンスター市だって、前回より候補者が多くて、名前の字が小さかったから、私たちも郵便投票にしてよかったと言っていたところ。そのニューウェストでは、現職市議会が作った会派が市長と市議会4議席、教育委員会のほとんどを取ったけど、中道右派の新会派も善戦して市議会に2議席を獲得して一会派の独裁を崩したのは褒めていいと思う。ただし、新会派が何となく左派を印象付ける名称なもので、勘違いで投票した筋も少なからずいたと思われるから、次回の選挙までに主体性を確立しておく必要がありそう。
全体的に見ると、バンクーバーが左から右にシフトしたのに対して、農業地帯の郊外では右から左にシフトしたところが多かったそうで、総人口260万のメトロバンクーバーの政治地図が様変わりした観があるな。左を支持する傾向のある意識高い系の若年層が住宅価格の高騰とコロナによるリモートワークの普及で遠い郊外に移り住んで、それまで保守的な傾向があったフレーザーバレーの地域政治に参加し始め、バンクーバーでは保守的な傾向のある高齢者の比率が高まったのが大きな要因だそうで、世代交代の要素もあるんだろうな。つまり、社会を動かすのはもうベビーブーム世代ではなくなったってことか。ま、それが健康な民主社会の流れであるべきなんだろうけど。