リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ディナーパーティですごい人たちと同席して・・・

2023年08月19日 | 日々の風の吹くまま
8月17日(木曜日)。☀🌤。猛暑が和らぎそうな気配はあるけど、やっぱりまだ暑い。フレーザーバレーでは、今夜から強風とドライストーム(乾雷)の注意報が出ていて、落雷で山火事が発生する恐れがあるというから、気になるな。いくら人間に火の始末を徹底させても、落雷は人間にはまったく防ぎようがないよね。ずっと北のノースウェスト準州では、大規模な森林火災が迫っているイエローナイフで人口2万2千人の全市に避難命令が出ていて、オーロラで有名な観光地なだけに、いやでもハワイのラハイナの惨状のイメージと重なってしまう。カナダ全国では森林火災の発生が史上最悪で、焼失面積はすでに11万平方キロに達していて、これ、何と日本の国土面積の約30%。はあ・・・

ゆうべのArts Clubのファンドレイジング・ディナーは大盛況、元々80席ほどしかないためにキャンセル待ちの列ができていたらしい。ホテルのレストランのパティオで涼しいそよ風に吹かれてのシーズン最後のディナーは常連はわりと少ないけど、私たちのテーブルの名札を見たら初対面は2人だけで、ワタシの隣はカナダ演劇界の大御所の名誉芸術監督ビル・ミラード、斜め向かいはLEAPと言う高校生を対象としたArts Clubの劇作家育成プログラムを16年間指導して来た俳優/演出家/劇作家のショーン・マクドナルドだったもので、うはっ、えらいこっちゃ。指導を仰いでいる東京の先生はビルの親友で、ワタシは昔から性格俳優のショーンのファン。ショーンは今年いっぱいで退任して、来年からは障碍を持つ人たちの劇団の運営と指導に専念するので、ディナーでは主賓として挨拶。資金開拓部長のキャサリンが、ワタシがArts Clubが制作を依頼して初演した総督文学賞受賞作を翻訳していると知っていて、配慮してくれたんだと思う。来年はArts Club創立60周年の記念すべき年でもあるし、何か・・・。

ワタシの向かいに座ったハンサムな男性は何とプリンセスクルーズのトッド・マクベイン船長。わっ、昔見ていて好きだったテレビドラマ『The Love Boat』(「ラヴ・ボート」)のスチュービング船長だっ。あの番組が大ヒットしたことがその後のクルーズブームの基盤となったんだよね。コロナの前には、コロナ禍の初めに集団感染で有名になったあのダイヤモンドプリンセス号の船長として日本の港を巡っていたそうな。今はサファイアプリンセス号の船長としてアラスカ航路を往復していて、2ヵ月前にはアラスカでエンジン火災で航行不能になって漂流していた小さい探検クルーズの客と乗員を救助したんだそうで、秋から先は南極クルーズの船に乗るんだって。あと2カ月ちょっとで地中海クルーズに行く私たちは、船長の隣に座った弁護士のナンシーさんも交えて、ひとしきりクルーズ談義。

ビルには、東京の先生が多忙なので、その間に第4稿にもう少し奥行きを持たせるよう見直しをして、改めて第5稿として先生に送るつもりだと話したら、東京にある(先生も関与している)某劇団にコンタクトしてみなさいとのアドバイス。ビルがプロデュースした作品だから、それなりの思い入れがあるんだと思う。こうなったらねじり鉢巻きでがんばらなくちゃっ。ショーンに翻訳のことを聞かれて、日本語の話し言葉は性別、年齢、社会的地位、人間関係やその深さに応じてボキャブラリが違うので、すべて口語である芝居の日本語訳はすごく難しいと言ったら、「それは知らなかったなあ」。もし50年(今なら)60年若かったらLEAPに参加したかったと嘆いて、芝居創作のアドバイスをもらって、しまいに新しい劇団で新作ができたら真っ先に翻訳権をくださいと図々しくお願いしたら「よっしゃ、覚えとくよ」。お開きになってからも、常連が集まってまたひとしきりわいわいと立ち話が弾み、レストランを出たのは午後10時過ぎ。うん、これでArts Clubの今シーズンはめでたく打ち上げ。一夜明けて、まだ暑い今日、快晴の空で山の上にだけポコっと現れた雲・・・。