リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

山火事やらワイン産地の明暗やら

2023年08月29日 | 日々の風の吹くまま
8月27日(日曜日)。☀(煙)。起床8時半。カレシに夜中に「寒いんだけど」と起こされて、寝室の隅に畳んでおいてあったひざ掛け毛布を掛けてあげて、寝付いたのが5時。薄っぺらいガウン1枚のワタシは別に冷えてなんかいないけど、寝室の空気が涼しいのは確かだな。何で冷えるんだろうって、まあ、一種の砂漠現象もあるんじゃないかと思うけど、ゆうべ晩ご飯をスキップしたせいかもしれないね。ランチはがっちり食べたけど、晩ご飯抜きで寝る頃には胃が空っぽで燃料不足になって、寝ている間に体温を維持できなくなったんじゃないかな。完全な24時間の断続的断食を中止したのも、夜になって2人とも猛烈な寒気と眠気に襲われるようになったからだったもんね。元々「休肝日」としての断食なんだから、またしばらく棚上げしてもいいんじゃないの?

今日もまだ煙っぽいけど、AQHI(大気の質の健康指数)は相変わらず「3」(低リスク)と「5」(中リスク)の間をうろうろしていて、だいたいは真ん中の「4」(中リスク)なので、どうでもいいやという感じ。でも、ずっと東の方のフレーザーバレー地区は何と「10+」(極めて高リスク)になっているので、うはっ、ハリソン・ホットスプリングスに家があるマットには小さい子が3人いるし、ケイトお姉ちゃんが育ったチリワックに農場があるケイラは11月に出産予定だし、大気汚染の悪影響が心配だな。Valley(谷)と言う名の通り、山並みに挟まれた低地なので、高気圧が居座ってしまうと煙は行きどころがなくて地表近くに溜まりがち。まあ、週明けには雨が降るという予報だから、keep your fingers crossed(当たりますように)。

もう1週間以上もメトロバンクーバーの空を霞ませている煙の最大のソースであるオカナガン湖西岸のウェストケローナ一帯の大規模な山火事で、湖畔の村の消防隊24人のうち隊長を含む13人が、消火活動に加わっている間に自宅が焼けてしまって、再建を支援するための募金活動が始まったという言うニュースが流れた。オカナガン湖畔には東岸に内陸部最大の都市ケローナ(人口約15万人)、対岸にウェストケローナがあり、細長い湖に沿って両側に小さな町や集落が並んでいるリゾート地。その近くで起きたのが「マクドゥーガル・クリーク火災」で、一時は120平方キロに広がり、湖畔一帯の3万5千人に避難命令、3万人に避難勧告。消防士たちは、現場から家族が避難したのを確認しながら消火作業を続けていたところ、火災は15メートル近い強風に煽られて急激に広がり、あるベテランの消防士は自宅のある方向の空を覆う煙の色が変わるのを見て自分の家が灰になったと察したそう。家をなくした13人は今も現場に留まって過酷な消火活動に当たっているそうだから、ほんとに頭が下がる思い。神さま、こっちはいいから、あっちでどんと雨を降らせて。

風光明媚でアウトドア派向きの気候に恵まれたオカナガン地方一帯は、人気リゾート地であると同時に昔からワインの主産地でもある。昔は何とか飲めるワインを作っていたけど、今ではカリフォルニアワインに負けないと言われるほどで、実際にナパやソノマのものよりずっとおいしくなっていると思う。だから、オカナガン地方での大規模な山火事の影響はレジャー産業だけじゃないわけで、さらに去年の干ばつと冬の異常寒波によるブドウの不作で、今年は生産量が激減しそうと言う予想でインフレ以上に値上がり。これと対照的なのが、ワイン王国フランスの事情。気候変動やコロナによるロックダウンやロシアによるウクライナ侵攻で需要が激減してワインが過剰生産になって、そこへインフレによるコスト高が重なって値下げもままならないということで、EUとフランス政府が巨額のお金を出して30万キロリットルものワインを廃棄することになったそうな。もったいないなあと思うけど、フランスでさえ若い世代のワイン離れが進んでいるそうだから、いやはや何とも・・・。