リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

飽きもせずに降る雨と飽きもせずにおしゃべりする女子2人

2023年12月15日 | 日々の風の吹くまま
12月14日(木曜日)。🌧☁。はあ、また雨かあ。でも、これが典型的なバンクーバー圏の冬。今から48年前に来た時は、乾いて涼しい夏に感動しているうちに10月になって、来る日も来る日も雨。カレシに「これが普通だよ」と言われて、うはぁ。

そう、バンクーバー圏の冬は冬じゃなくて「雨期」なんだよね。昔シアトルを舞台にした映画『Sleepless in Seattle』(『めぐり逢えたら』)の中で、「シアトルじゃ1年に9ヵ月も雨が降るんだぞ」と言う台詞があって、それをもじって「バンクーバーじゃ1年に8ヵ月も雨が降るんだよ」と軽口を叩き合っているけど、皮膚感覚ではほんとの話。年間平均の雨の日は170日前後らしいから、実際には5ヵ月くらい。それでも降り過ぎの観があるけど、今世紀で一番雨の日が多かったのは2007年で197日(6ヵ月半)。雨の日が一番多かった月は2016年10月で、31日のうち28日という30年ぶりの新記録。飽きもせずに良く降るなあと感心したもんだけど、マンションの高層階に住んでみてわかったのが、雨雲の中にすっぽり入ってしまうと窓の外が乳白色一色で何も見えなくなること。まあ、雨雲がそこまで低く垂れ込めることはそうしょっちゅうないけど、そういうのが28日も続いたら鬱っぽくもなりそう。でも、これが温帯雨林の中にあるメトロバンクーバーの冬なんで、住み慣れるしかないんだけど。

今日はカレシと英語レッスンをやっているハナちゃんが週末から日本の実家に帰省するので、その前に貸してあげていた本を返したいということで、それじゃあと女子会ランチ。カレシには1人用のツナ缶とチーズバンを用意して、適当にサンドイッチでも作って食べてね。冷蔵庫には缶ビールが残っているから。(たまには自分で自分のめんどうをみるのもいいもんだよね。)ハナちゃんとはモールの中で落ち合ってWhite Spotへ。今年で創業95年になるレストランチェーンなので、ランチタイムだから混んでいるかと思ったけどほぼがら空きに近い感じ。こういうレストランではワタシにはボリュームがあり過ぎるので、スナック・メニューからケベック名物のプーティンを注文。フライドポテトにチーズカードを載せてこってりとブラウンソースをかけたカロリーと脂肪と塩分たっぷりのファストフード。ワタシの舌にはおいしいとは感じないんだけど、おしゃべりに夢中のランチには手軽でいい。

ハナちゃんはまだ30になったばかりで、旅行の話や食べ物の話、お正月からユウ君が合流して九州の温泉巡りをする話、ドクターにお酒を減らせと言われてカレシにじゃあ2、3滴減らそうかなと言った話で大いに盛り上がったランチの後は、モールの中にある日本の日用雑貨を売っている店を「見学」して、ウォルマートでハナちゃんの買い物に付き合って、モールの外へ。じゃあ、日本から戻って来たらまたランチしようね。バスが近づいて来たので、道路向こうのバス停までそれっ、走れっ。若いっていいねえ。ワタシもつられて足取りも軽く帰って来たら、トロントの弟一家からクリスマスカード。ジュディからのニュースレターはいつも詩の形式でリズム感たっぷり。モントリオールの長女一家、トロントの次女一家にこっちから弟のジムとドナのカップルが加わってのハワイ旅行の写真と、次女の息子たちがサンタクロースと一緒に撮った写真が入っていて、うはぁ、(長女スーザンの息子の)エヴァンはずいぶん背が伸びて大人っぽくなったなあ、(次女ローラの息子の)ローガンとパーカーはやんちゃでかわいい盛りだなあ。うん、クリスマスは家族の季節でもある。早く国内向けのクリスマスカードを出してしまおうっと。

山並みに囲まれた眺望を愛でている時じゃないでしょ

2023年12月15日 | 日々の風の吹くまま
12月13日(水曜日)。🌥☁。霧は晴れたけど、今度はどよぉ~んとした空模様で、朝日が昇るベーカー山の周りに何となく朝焼けっぽい色が見える程度。そっか、朝焼けは雨の前触れなんだっけ。天気予報では明日は曇り時々小雨くらいらしい。まだコットンのカーディガンジャケット1枚で出かけられるくらいで寒くはないんだけど、いやになるほど湿っぽいなあ。空気が乾いているときの寒さとじっとり湿っているときの寒さでは感触が全然違う。どうせ寒いなら乾燥してキリっと冷えている方が気分的にいいような感じかな。

それにしても、我が家の窓からの視界を取り巻く山並みの荒々しいこと。カリフォルニア州北部からオレゴン州、ワシントン州を経てBC州南部まで千キロ以上も延々と北上して来たカスケード山脈は太平洋を取り巻く造山(火山)帯の一部で、ロッキー山脈よりもずっと若い山脈(4千万年弱)なせいか、遠くに連なって見える稜線はぎざぎざ。火山帯だから北から南まで10以上の火山が連なっていて、43年前に噴火したセントへレンズ山もそのひとつで、バンクーバーにも薄っすらとだけど灰が降った。南東側のサレーの高層群の背景に聳えているベーカー山(3286m)もれっきとした活火山で、これが噴火したらメトロバンクーバーは灰に埋もれてしまうだろうな。東に見えるのはゴールデンイアーズ山系で、一番高いのがジャッジハウェイ山(2262m)、次いでロビーリード山(2095m)。どっちもとんがっているのは法曹家の名前が付いているからかな。開拓時代の判事だったジャッジハウェイの近くには1884mのザ・デフェンダント(被告)と1767mのザ・ウィットネス(証人)と言う峰があるのがケッサク。

広々とした視界の中で刻々と姿を変える雲はいつ見ても見飽きないけど、太陽の角度によって風情が変わる山並みも見飽きることがないな。国境を越えて来たカスケード山脈はコースト山脈となって大陸沿岸沿いにさらに延々と1600キロもユーコン準州/アラスカ州まで伸びていて、一番高い山はバンクーバーから北へ270キロちょっとのワディントン山(4019m)。メトロバンクーバーの背景にあるノースショア山地はコースト山脈の南端にあって、いくつもに枝分かれした山系のひとつでさらにいくつもの山系があるけど、ノースバンクーバーからロープウェイで登れる(低めの)グラウス山でも1200m以上で、だいたいは1400mmから1800m。人口250万の都市圏のすぐ背後にとんがった山が並んでいる眺望は観光都市バンクーバーの絵葉書の定番になっている。








思いついてぎざぎざ、ごつごつとした山並みを南から北までズームで撮って回って、さて、今日は日本向けのクリスマスカードだけは送らないと間に合わない。山ほどあるわけじゃないけど、封筒にアドレスのラベルを貼りつけて、我が家のアドレススタンプを押して、海外向けのクリスマス切手を貼って、航空便のスタンプを押して、サインしたカードとニュースレターを入れて封をして、東京の先生に読んでいただく翻訳脚本の原稿は三つ穴パンチで穴を開けてバインダーに綴じて、封筒に入れて、何とか午後には「郵便物」を抱えて道路向かいの郵便局にひとっ走り。はあ、師でも何でもないけど、師走はやっぱり師走なんだねえ・・・。