リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

どうしてお金で夫婦げんかをしたことがないのか

2023年12月30日 | 日々の風の吹くまま
12月28日(木曜日)。☁。いろいろあった1年も大詰めと言うところだけど、8時過ぎに目を覚ましてそのままぐずぐず。カレシも目を覚ましてぐずぐず。そのうち何を思ったか、「クリスマスにあんまり買い物しなかったなあ」。はあ?アナタはクリスマスでなくたって買い物しないじゃない。あれこれ欲しいとか新しいのがいるとか言うのに腰を上げないし、スマホなんかもう2年も調子が悪いと言いながらさっぱり買い替える気配がないけど、どぉ~して?「う~ん、めんどくさい」。ええ?母方のおじいちゃんがドケチで評判のスコットランド人だったせいじゃないの?「その遺伝子は全部デイヴィッドに行ったの。あいつのケチは筋金入りだぞ。オレは金を使うのがめんどうくさいだけ。キミに家計を任せてるのもそう。ケチだったら任せてないよ」。うん、ワタシは使う時はどんと使っちゃうから、そう言われるとそうかも。

朝っぱらから何とも色気のない会話だけど、夫婦なるものを50年近くもやっていればこうなるのかな。人並みに大波もさざ波も巨大波も被って来たけど、不思議とお金のことでは一度も喧嘩したことがないのが私たちの自慢と言えば自慢。カナダではお金に関する問題が離婚の理由のトップだそうだから、お金でもめることがなかったおかげで半世紀も持ち堪えられたのかもしれないな。カレシのキャリアは会計士だったんだけど、銀行の口座でもローンでも共同名義にできるものはみんな初めから共同名義にしてしまって、管理はワタシに丸投げ。貯金がいくらあって、毎月どれだけのお金が入って来て、どれだけのお金が出て行っているのかも知らず、自分でチェックもせずに「どれくらいあるの?」なんてのんきな質問をして来ては「へえ、そんなにあるのかぁ」とのんきに感心するから何をかいわんやだけど、ついでに家事も丸投げだったから、ほんとに筋金入りのめんどうくさがりなのかも。

でも人並みの所有欲はあるから、いつもあれが欲しい、これが必要と言っているんだけど、自分はどういうものが欲しいのか(好きなのか)という認識が今いちなもので、「買い物」という行為がめんどうくさいんだろうな。つまり、「複数から選んで決定する」という行為をめんどうくさいと思うのかもしれない。うがった見方をすれば、一種の「失敗恐怖症」のようなところがあるかもしれない。まあ、それだけまじめだってことなんだろうけどね。こと所有欲に関してはワタシだってカレシに引けを取らないんだけど、家事の部類に入る以外の買い物をあまりしないのは「好き」という確信がなければ買う気にならないからなんで、直感的に「これだ!」というものを見つけたらブランドもへったくれもなく即断即行。もちろん買うためのお金があることが前提だけど、そこは両親にしっかり教育されたし、長年共働きの家計を管理して、さらにおひとり様ビジネスを30年やって来た実績が物を言って、買えないものは買えないということで買わないでおしまい。まあ、一度決めたことを後悔しない性質なのが幸いしているかも。

特に予定もないからと、起きるでもなくとりとめもないお金の話しているうちに「mad money(遊び資金)はどうなってるの」とカレシ。う~ん、今のところ余剰資金があるから買い替えようとかこの際に買っておくかというものばっかりで、楽しいことに使ったのは『KOOZA』を観に行ったのとArts Clubへのクリスマスプレゼント(寄付)くらい。でも、何かと忙し過ぎて使う暇がなかっただけだから心配しないでいいよと言ったら、「で、どれぐらいあるの」。ええっと、ざっと200万円と言ったら、カレシはがばっと起き上がって「えっ、そんなにあるのか」。だから何かこれが欲しいっ!てものはないのかと聞いたら、「考えてみないとなあ」と何とも漠然とした返事。これじゃあお金でもめる余地なんかないも同然。よし、ひとつ行動を起こしてカレシの「買い物意欲」を刺激してやろうということで、ジンとあさっての忘年会のワインを買いに酒屋に行ったついでに、先週レジ近くの棚にあるのを見つけたバルヴェニーのシングルモルト・スコッチ「ウィーク・オブ・ピート」をゲット。ホカホカした気分で帰って来て、mad moneyで買っちゃったよぉとカレシに見せたら、「へえ、高かったろ」という反応。はあ、無欲なんだか無気力なんだか、もう価値観の違いなんて生易しいもんじゃないかも・・・。