リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

拾って来た実を育てるのが趣味

2017年10月16日 | 日々の風の吹くまま
10月15日(日曜日)。曇りのち晴れ。ついきのう10月だぁと言っていたのに、忙しかったせ
いでいつの間にか半分過ぎてしまった感じ。今日は朝のうちにきのうサボった床掃除をして、
ごみを集めて、リサイクル品と一緒にごみ置き場に持って行って、ひと仕事が終わり。日が
差して来たので、ポータブルヒーターをオフにしていても、ごしごしとモップをかけていると額
に玉の汗。

晴れ上がった午後はカレシと散歩。街路樹や敷地からはみ出している庭木から種を「失敬」
して育てるのがカレシの趣味で、同じ種類をずらっと植えていることが多いバンクーバーと
違って、歴史の古いニューウェストの街路樹はてんでんばらばらで、特に築100年以上の
家が並ぶクィーンズパーク地区なんか、どれくらいの樹齢かと思うような大木があちこちの
敷地から枝を張り出している。市の建築遺産に指定されていそうな角地の大きな家の前庭
には高さが20メートル以上はあるイチイの巨木が2本あって、種を抱いた赤い実がびっしり。
子供の頃によくこの赤い実を食べたっけな。この甘い果肉だけは毒がないから食べても大
丈夫と母に教わった記憶があるような、ないような。

街路樹の中には野生のりんごもあって、歩道の芝生に落ちていた豆粒のような実がついた
枝を拾って来たし、つつじのようなピンクの花が萎れて残っている木があって、一見ホップ
の花のような形をしている種の莢を採集して来た。野生のりんごは盆栽にして見たらどうか
なあ。他にも種や実をつけた名前のわからない木がたくさんあったから、また天気のいい日
に散歩がてら採りに行くのが楽しみ・・・。

夜は脚本の最後の最後の見直しをして、スペルチェックして、印刷して、キャシーの最後の
最後の批評を仰ぐ準備。今の住宅バブルと賃貸住宅難を共通の背景にして、その問題に
ついての愚痴と文句で始まって、最後は3組の「ハッピーエンド」。カレシに読ませたら、とき
どきくすくす笑っていたし、幕切れがいいと言うので、前のバージョンより質的に向上したと
思っていいかな。自分で読み返すとついあちこちに手を入れたくなるので、思い切って「は
い、ここまで」とやらないといつまでも終わりがない。卵のワタシがこうなんだから、作品を世
に出したプロは完璧を目指すあまり、もっといつまでも終わりがないかもしれないな。そうい
う意味では、創作というのはまだ実を結ばないままでいるうちが花なのか・・・。

なぜか育ち過ぎる室内植物

2017年10月15日 | 日々の風の吹くまま
10月14日(土曜日)。曇り。わりとだだっ広いリビングとダイニングに暖房が入っていない
からちょっと寒いけど、きのうよりは気温が上なのでポータブルヒーターで十分。オフィスの
ヒーターはちゃんと機能しているし、月曜日の朝にはロウルが来てくれて、故障の修理のつ
いでに4ヵ所にあるサーモスタットを全部プログラム可能なデジタル式のに取り替えてくれる
ことになっているしで、まあ、今日と明日の辛抱・・・。

木曜日にシーラが来てバスルームを2つとも徹底的に掃除をしてくれたので、カレシは掃除
をサボリモード。何だかあれやこれやとばたばたした1週間だったので、ワタシもえいっとサ
ボリモード。そのせいでごみやリサイクル品をごみ置き場に持って行くのを忘れてしまった
けど、ま、明日。ここがいつでも好きなときにごみを出せるマンションのいいところかな。戸
建てだと、有機ごみとリサイクル品は週一で、普通のごみは隔週で、その日の朝までに外
に出しておかないと回収してもらえないし、熊なんかが出没する郊外では前の晩に出してお
くこともできないし、回収した後の空のごみ容器を取り込まないといたずらされたり、勝手に
ごみを入れられたりするし・・・。

ランチの後はトラックの運動がてら園芸センターへおでかけ。今どきは閑散としているだろう
と思ったら、けっこう人がいてちょっとびっくり。今日は別に土や鉢が必要なわけでもないの
で、大小たくさん並べてある多肉植物や熱帯植物を見て歩いて、直径5センチほどの豆ポッ
トに1本だけちょこんと植えてあるペペロミアやベゴニア、エケベリア、ランプランサスなどを
7個買って、値段は300円から500円。ディナー皿くらいの大きさの箱の蓋に並べて入れ
てくれたのを捧げ持って駐車場を歩きながら、トラックで来て買ったのが豆ポットの植物7個
とはねえと2人で大笑い。
   
   ペペロミア、ランプランサス、エケベリア

帰って来て、さて7個の豆ポットをどこに置こうか。ラベルが「多肉植物」になっていた3個は
ちょうど3個のセットになっているポットに収まって、日当たりのいい東南向きの窓の敷居に。
「熱帯植物」と書いてあった4個はリビングの暖房が復旧するまでとりあえず園芸ルームの
ラックに。室内植物が野放図に育つのはカレシとしても初めての経験で、うれしい悲鳴を挙
げながらつい買うもので、家の中は鉢だらけ。人間の場所がなくなってしまいそうだけど、い
いのかなあ。

ラッキーなこともある13日の金曜日

2017年10月14日 | 日々の風の吹くまま
10月13日(金曜日)。曇りのち晴れ。今日は13日の金曜日。フィンランドの空港当局は、
フィンランド航空666便が13日の13時にデンマークのコペンハーゲンを発って何事もなく
ヘルシンキ空港に着陸したと発表。便名の「666」は新約聖書の黙示録に出て来る「獣の
数字」から転じて悪魔と結び付けられたもので、それが13日の金曜日の午後1時(13時)
に離陸して、空港コードがHEL(地獄を意味するのはHELL)のヘルシンキに着陸したとい
う、何か嘘っぽい話だけどほんとの話。11年間に21回13日の金曜日に飛んで何事もな
かったそうだけど、便名の変更で666便は廃番になるのでこれが最後の13日の金曜日の
フライト。どのくらいの人が乗っていたのかな。

青空が広がって日が差して来るとリビングはぽかぽか。太陽の位置がずいぶん低くなった
ので、ダイニングエリアまで届いて、あったかぁいっ。いや、何だかちょっとあったか過ぎるん
じゃないかな。あら、こんなに日が差してるのに、真冬でもないのに、ヒーターから陽炎が立
つくらいがんがん暖房が入っていて、ベースボードは触れないくらい熱い。サーモスタットの
温度ダイアルを動かしてみたけど、スイッチのオン/オフを示す「カチッ」という音がしないし、
ヒーターは知らんぶりでがんがん暖房中。過熱すると危険なので、配電盤でリビング/ダイ
ニングのヒーターのブレーカーを落としたら、やっと熱が冷めてくれて、やれやれ。

ま、まだ真冬じゃないし、前の冬に重宝した高性能のポータブルヒーターがあるから、リビン
グの暖房をオフにしたままでも大丈夫。それにしても、故障や緊急事態が起きるのはどうし
ていつも金曜日や週末なんだろうと思ってしまうけど、13日の金曜日のせいじゃないだろう
な。だって、旧居の改装や暖房のトラブルでいつも来てもらっていた電気工事会社Wespac
にメールを送ったら、まだアカウントが残っていたようで、「ロウル、まだいますよ」。おお、あ
の、のほほんとしているけどとびっきりの腕利き電気工のロウルに来てもらえるなんて、ラッ
キー!

ワタシには13日の金曜日が何となく運のいい日だったりすることが多いけど、機材が製造
から13年のエアバスというおまけつきのフィンランド航空666便はほぼ満席だったそうで、
座席が13列だった「幸運」な人もいる。だって、13ずくめの搭乗券、オークションに出したら
高く売れるんじゃないかなあ。

先住民文化に自分のルーツが見えた

2017年10月13日 | 日々の風の吹くまま
10月12日(木曜日)。雨。きのうはArts Clubの新作『Thanks for Giving』のオープニング
ナイトで、少し早めに出てちょっと遠回りだけど信号の少ないマリンドライブを行ったら、途
中2ヵ所で大渋滞に出くわして、6時に始まるレセプションに間に合わないとイライラ。何とか
グランヴィルアイランドに着いたら6時5分で、劇場に近いところに3時間のスポットが見つ
かってほっ。もっとも6時以降は有料の駐車場も全部無料になるので、ちょっと遅れたら得し
ちゃうわけだけど。

新作の作者ケヴィン・ロリングはBC州内陸のリットンという町の出身で、先住民インクラカ
プム族の一員。『Thanks for Giving』はArts Clubが新作開発のプログラムの一環で創作
を依頼したもので、感謝祭を背景にした先住民の一家の笑いあり、涙あり、怒りありのドラ
マ。ヒグマの一種であるグリズリー(ハイイログマ)の扮装をしたダンサーがゆっくり踊る場
面で始まって、一家の「家長」的存在のおばあちゃんが遭遇して歌を聞かせて退散させた
母グマを夫のクリフと息子と孫が仕留めるところから話が進み、夫が熊の胆や手足をこっそ
り密売業者に売ったことからてんやわんやの展開。

家族のやりとりには抑圧された先住民の歴史が濃く影を落としていて、感謝祭で帰省したレ
スビアンの孫娘は軍隊に入ると言う双子の兄と何かにつけて対立する。一般に猛獣として
恐れられているハイイロクマは、女家長制の先住民にとっては人間に贈り物をもたらし、食
べられる野草や薬草を教えてくれた「癒し人」のようなもので、双子で生まれた子はそのハ
イイログマの魂に導かれる強い存在なんだそうな。生まれ育った北海道の先住民であるア
イヌ人のヒグマを神が贈り物をもたせて人間の世界に遣わした客人と見る世界観と似てい
るなあと思いながら観ていて、共感というか連帯感にも似たような不思議な感情を呼び起こ
されて、自分でもびっくり。

最後は、おじいちゃんが死んですぐに孫娘とアジア系移民三世のパートナーの間に双子が
生まれて、新しい家族を囲んで慶びあう兄、母、叔父を見守るおばあちゃんが、民俗学者が
録音したと言うおばあちゃんのおばあちゃんの歌に乗って、ハイイログマと一緒に踊るとこ
ろで幕。いや、こんなに自分でもよくわからない感動で胸がいっぱいになったのは初めてだ
な。何というか、どうも南の縄文人の遺伝子が強そうなワタシって、北の縄文人の末裔を先
住民に持つ北海道で生まれ育った「北海道人」だったんだ、みたいな・・・。

こっちを押せばあっちが出っ張る

2017年10月12日 | 日々の風の吹くまま
10月11日(水曜日)。雨がち曇りがち。朝の最低気温は6度くらいかな。ときどき雲が切れ
て青空がのぞいたり、日が差したりして、何とも落ち着かない秋の空。川向こうのサレーの
南側とホワイトロックでは雹が降って、道路が雪が積もったように白くなったとか。グラウス
マウンテンの頂上でもちょこっと白くなったそうな。ゴールデンイアーズやコクィットラム山に
かかっている雲が晴れたら、真っ白になっていたりして。何でもラニーニャが発生しそうだと
言うことで、はて、また寒くて雪ばっかりの「バンクーバーらしくない」冬になるのかな。やだ
なあ・・・。

ゆうべマンション1階のフィットネスジムで水漏れがあって、今日は後始末と修理のために
使用禁止。管理会社からのお知らせでは「軽微な水漏れ」と言うことだけど、ゆうべシェリー
がプログラムしてくれた通りにいつでも会議室に入れるかどうか試しに行ったカレシが水漏
れ騒動の現場に出くわして、「床は水浸しだし、天井からぼたぼた垂れていて、軽微なんて
もんじゃなかったぞ」。でも、水浸しになるほどの水、どこから漏れたんだろうね。吹き抜け
の上は3階の部屋だけど、コンクリートの床に風呂の水を溢れさせたくらいで階下が水浸し
になるもんなのかな。

9月1日から選挙公約の通りに無料化されたポートマン橋の交通量と事故が激増して渋滞
するようになったもので、有料だったときから通勤に使っていた人たちから不満が噴出して
いるらしい。有料に戻せと言う人までいるくらいだから、よほどひどいんだろうな。でも、それ
までニューウェストにつながる(無料の)パタロ橋に回り道していた車がどっと無料になった
ポートマン橋に流れたもので、おんぼろの橋の交通量は10%減り、市内を通過する車の数
も平日は10%、週末は20%近くも減少して、コーテ市長は「ポジティブな」影響と評価・・・。

人間が作った交通空間は無限の空間じゃないから、こっちを押せばあっちが出っ張るという
ことで、いきなり無料化するよりも、300円(だったかな)の通行料金を100円くらいに下げ
て反響を見るとかした方が良かったんじゃないかとワタシとしては思うけど、選挙では合理
的なアイデアなんかお呼びじゃないもんで、不便だと文句たらたらの人たちの中にも無料化
を約束した現政権に投票した人は多いだろうと思うな。それじゃあと有料に戻したら今度は
そっちに文句たらたらになるんだろうけど。

マンションのアメニティルームで英語教室スタート

2017年10月11日 | 日々の風の吹くまま
10月10日(火曜日)。雨。今日はカレシの英語教室の初日。レッスンは10時からだけど、
予約時間の前後1時間ずつアクセスできるようになっているので、カレシは早々と9時過ぎ
にラップトップやら用意したプリントやらを積んだカートを押して1階へ。ワタシも手伝うことが
ないかと頃合を見て、バルコニーに置いてあった折りたたみ椅子2脚を持って行ったら、テ
レビに接続して「電子黒板」としてセットアップするのに苦戦中。会議室の方はテレビのリモ
コンを見つけて何とか接続に成功。ブランドが違うパーティルームのテレビはリモコンが行
方不明で、カレシがロビーに降りて行っている間に、シェリーと一緒にケーブルのリモコンで
あれこれやっているうちに生徒さんたちがぞろぞろ。

会議室の椅子の数をはるかに超える人数で、シェリーがオフィスにある折りたたみ椅子を
貸してくれたけどまだ足りない。パーティルームのスツールまで持ち込んで、レッスン開始。
安心して部屋に戻って来たら電話が鳴って、生徒さんが「ドアが開かないんですけど」。フォ
ブをつかんでロビーに下りたら、ドアの外に3人!しぃ~らないっ。でもまずはアクセスパネ
ルの使い方を説明して、応答があってブザーが鳴ったら中に入って、エレベーターを呼んで
1階のボタンを押してねと実演しながら教室にご案内。カレシに椅子を調達して来るといい
置いて、部屋に戻って、今度はウォルマートへ。

持って行ったのと同じ1脚千円の折りたたみ椅子を4脚買って、両手に2脚ずつ持って降り
出した雨の中を帰って来て、教室に運んで、20人はいそうな生徒さんたちにご挨拶して、
やっと「先生の奥さん」役を完了。部屋に戻ったらなぜか左腕の筋肉だけが脱力しちゃって
がくがく。提げて持つと引きずってしまうので、持ち上げるようにして運んで来たせいかもし
れない。でも、こうやって急に必要になったものをそれじゃあと調達にひとっ走りできるのも
街中に住んでいるメリット。

生徒さんが帰った頃に降りて行って、6脚の折りたたみ椅子をパーティルームのクローゼッ
トに保管させてもらって、カートを押して帰って来て、じゃあランチ・・・というところで電話。生
徒さんのひとりがバッグを忘れたということで、カレシは即ロビーへ。忘れ物は持ち主に戻っ
てやれやれ。まあ、何にしても初日と言うのはハプニングが付きものだけど、準備を重ねて
きた英語教室は無事にスタート。三重花丸だ!

小説と事実とどっちが奇なり?

2017年10月10日 | 日々の風の吹くまま
10月9日(月曜日)。晴れ。三連休の最終日で「感謝祭」。アメリカでは11月第4木曜日だ
けど、カナダで11月の末には雪に埋もれて収穫を祝うどころじゃないな。アメリカでは感謝
祭に帰省する人が多くて、空も道路も日本のお盆のような混雑だけど、カナダではあまりそ
ういう話は聞かない。クリスマスにまた七面鳥を食べるので、それまでカナダでは2ヵ月半
あるけど、アメリカでは1ヵ月しかなくて、感謝祭の翌日は一斉にクリスマス商戦が始まる有
名なブラックフライデイ。ところ変われば似て非なる・・・。

感謝祭は七面鳥の丸焼きが定番だけど、我が家はコーニッシュヘン。重さ800グラムくらい
のにレモンやにんにく、ハーブを詰めて焼いたものを半分にするとちょうどいい大きさ。でも、
このミニチキンも昔はもっと小さくて、2羽で1パックだったんだけど、いつの間にか大きいの
が1羽。まさか餌にステロイドでも混ぜているんじゃないだろうな。先週のマーケットでまる
で小かぶのように大きなラディッシュの束を見て、ステロイド使ったんでしょと冗談を言った
ら、おじさんが「ステロイドがあったら自分が使ってるよ」と小さな力こぶをポンっと叩いたの
で大笑い。ふむ、ミニチキンはただの太ったひな鶏ってことかな。

トロントのデイヴィッドから次女夫婦がマイホームを買ったという電話。結婚以来借りていた
ダウンタウンの高層マンションのオーナーから家族を住まわせると言う理由で立ち退きを要
求されていた2人。トロントでは賃貸アパートの空きが出ると借りようとする側が家賃値上げ
を申し出るほど競争が苛烈だと聞いていたので、心配していた。トロントでは急騰していた
住宅の値段が外国人バイヤー税の導入で下落したそうなので、またとないタイミングかな。
ローンは目玉が飛び出しそうな額だそうだけど、婿さんは大手銀行のリスク管理のスペシャ
リストで、共働きの世帯年収は2000万円をゆうに超えているだろうから、大丈夫でしょ。と
にかくローラは元旦が予定日だから、赤ちゃんを新居で迎えられるのは何よりの朗報。

推敲中の脚本の筋書きと姪夫婦の「苦難」が似ていてびっくりしたけど、その後の顛末も書
き直した脚本の顛末とよく似ていてびっくり。ワタシ、超能力者じゃないから、今のご時世を
映した普遍的なストーリーということで、これなら観る人たちの共感を得られるという気がし
て来た。よぉし、がんばって仕上げよっと。

三連休の中日の点描

2017年10月09日 | 日々の風の吹くまま
10月8日(日曜日)。晴れ。三連休の中日。カレシはまだ青いトマトが7、8個下がっている
プランターをルーフデッキから日当たりのいいバルコニーに運んで、ワタシは箒を持ち出し
てデッキの掃除。プランターがあったところに虫の抜け殻がひとつ。マツヘリカメムシと言う
らしい大きな虫が窓の外によく出没するけど、それかな。窓ガラスの上をのそのそと動いて
いるのを内側から見ていると気味が悪い。泥や枯れ葉と一緒に掃き取って堆肥用のプラン
ターにポイ。ああ、すっきりした。

ルーフデッキの気温を知るために置いてあるワイヤレス温度計の送信器がどうも調子が悪
い。寝室に置いてある受信器の近くに置くと室内の気温と同じ「外気温」が表示されるのに、
外に出すと外気温の表示が消えてしまう。新しい電池を入れても、チャンネルを2に設定し
ても同じなのは送信機能が低下したせいかもしれないと思って、前に使っていた受信器が
壊れたときに捨てずに取っておいた送信器に電池を入れて、チャンネル1に設定して、温度
が表示されるのを確認。受信器に近くなるように日陰になるプランターの前に防水用のプラ
スチックカップを被せて置いたら、今度は大丈夫そう。古くなるとシグナルの到達距離が短く
なるのかな。

天気がいいのに誘われて、ランチの後は運動がてらの散歩。日曜日だから、アップタウン
は静かだけど、マンション前の道路に端に車道を区切ってテーブルや椅子を置いたミニ公
園には、いつも日向ぼっこの年寄りや学校帰りの高校生たち、子連れママたちで賑わって
いる。公園の中は禁煙なので、愛煙家のバイクおじさんたちはコンクリートのバリアーの外
側に集まって、そばのティムホからテイクアウトしたコーヒーを片手にもくもく。時にはおおっ
と言うような年代物の車が駐車してあって、カーキチの風の(おなかの出っ張った)おじさん
がバイクおじさんと「品評会」をやっていたりする。マンションの玄関前にコーヒーカップやタ
バコの吸殻が捨てられる以外は今のところ心配したような問題はないから、市長のアイデ
アは成功したと言えるかな。

夜になってまた運動がてら近所の散歩。角を曲がったところにあるパブは開いているけど
閑散としていて、入口の両側が条例で禁煙区域になっているのに、いつも「禁煙」マークの
そばでタバコを吸っているおじさんたちも今日は休みらしい。このパブ、水曜日には映画の
ロケに使われる予定・・・。

パスポートを更新しなくちゃ

2017年10月08日 | 日々の風の吹くまま
10月7日(土曜日)。曇り。感謝祭の三連休の始まり。バンクーバー島へ行くフェリーは何
週間も前から予約満杯で、予約なしなら夜中の臨時便しかないという話。それでも予約でき
るだけいいんじゃないかな。昔は1時間か2時間おきの便に先着順で乗せていたから、時
期や時間帯によっては次か次の次の便に乗れるまでターミナルで2時間も3時間もぶらぶ
ら。やっと乗れた頃には腹ペコなのに、(まずくて高い)カフェテリアにも長い行列。もしも今
バンクーバー島行くとしたら、確実に待たずに乗れる長距離バスか、大奮発して水上飛行
機かヘリコプターかな・・・。

最低気温が下がって来たので、新しいフランネルのシーツに、半分サイズのかけ毛布を新
しいフリースの毛布に取り替えて冬支度。最近はマットレスがやたらと厚くなったのを反映し
て、新しいシーツもかなり大きくなっていて、クィーンサイズのマットレスがすっぽりカバーす
るもので、ベッドメーキングが楽。でも、これまで通りに上のシーツをキングサイズで別に注
文したら、ちょっと大きすぎ。まあ、クィーンサイズはセットで買ったので上のシーツは取替え
用ができたと思えばいいか。それに、寝ている間に寝相の悪いカレシにがばっと引っ張って
行かれて、寒くて目が覚めるなんてことがなくなるだろうし。

ランチをしながらカレシとカズオ・イシグロについて読んだことを話していたら、突然カレシが
「パスポート、まだ大丈夫なのかな」。ああっ、そういえば、私たちのパスポートの期限が今
年じゃなかったかなあ、とさっそく金庫に入れてあるパスポートを出して来て見たら、2017
年11月1日まで。あと3週間で切れてしまうよ。まあ、日本へ行くのは来年だし、近々アメリ
カに行くような計画もないから問題はないけど、期限が切れる直前か切れてから1年以内
の更新なら保証人のサインが不要で、略式申請ができるから、今のうちに更新しておくのが
得策と、政府のウェブサイトから申請用紙をダウンロード。

用紙を見たら、今までは男(M)と女(F)だけだった性別欄に「X」を記入していいと書いてあ
るのは時代を反映しているな。カナダのパスポートには前から出生地(国)を記載しない選
択肢があって、それで入国拒否されても自己責任。ワタシのは「KUSHIRO, JPN」と書いて
あって、姓名が英語なせいか、ミドルネームが日本名でもときたま成田空港の帰国便の搭
乗口で引っかかって調べられるけど・・・。

感情的に知っていることを書きなさい

2017年10月07日 | 日々の風の吹くまま
10月6日(金曜日)。曇り。朝方に暖房が入る季節になった。明日から感謝祭の三連休で、
仕事がないから「遊びモード」。早くからあれこれ準備して、朝から5、6キロもある七面鳥を
焼くなんて大騒ぎをしなくなって久しいな。だって、七面鳥は小ぶりでも大きすぎて、2人だ
けだと1週間やそこいらは毎日手を変え品を変えて七面鳥。最近は胸肉をロールにしたも
のがあるけど、それでも2人世帯にはやっぱりちょっとね。

仕事から解放されて脚本の推敲に復帰。バージョン3になって、最初の原稿とはストーリー
の焦点も場の構成もだいぶ変わったけど、キャシーに弱いと言われた幕切れの場をばっさ
り切って、その前の場に新しい人生を得て住みなれたマンションを後にする主役の口を借り
て、「高密度化が進んで住環境が変われば、その環境を住み易くするように生活規範も変
わるべきで、新しい規範を教えられた次の世代が大人になったときにはもう少し思いやりの
ある社会になるかもしれない」というメッセージ(と言えるかどうか)を入れて幕。夢も希望も
ない幕切れじゃ観た人たちが終わってほっとできないよね。

芝居も小説も登場人物に個性を持たせないとストーリーが生きて来ない。役者が舞台で演
じる芝居の場合は、せりふのトーンや言葉使いで性格を描写するわけだけど、ワタシは政
治経済の先頭に立つ人たちには忘れられがちで、意見があっても社会の先頭で旗を振って
いる人たちには振り向いてもらえない「普通の人たち」を書きたいので、日ごろの生活の中
で出会う人たちの影があちこちにある。高校英語とセサミストリートの英語だけで英語での
生活に飛び込んで、誰とでもお構いなしにしゃべりまくって吸収したstreet English(これが
ほんとの実用英語?)が花を咲かせたと言うところかな。

カズオ・イシグロが自分の一部は日本人だと言ったけど、あたりまえだろと思った。カナダ国
籍のワタシも血筋は間違いなく日本人。彼の「日本」が長崎でワタシの「日本」が北海道と言
う違いはあるけど、ワタシが書くものにもどこかに「日本」の影がちらついていても不思議は
ないと思う。でも、ワタシが書くのはカナダの芝居で、登場人物も「カナダ人」だけど、カナダ
は多民族国家だから、人種に関係なく誰でも演じられる。もし日本人が日本を感じるなら日
本語訳して日本で上演できるかも。「(感情的に)知っていることを書きなさい」とはある創作
講座でのアドバイス・・・。

外国籍の日本人と日本生まれの外国人の違い

2017年10月06日 | 日々の風の吹くまま
10月5日(木曜日)。秋晴れ。でも、地平線が青みがかっていて、バルコニーに出るときな
臭い。すわ、また森林火災の煙かと思ったけど、どうやらリッチモンドの農場地帯での野焼
きの煙らしい。10月から4月まで農地に限って認められているそうだけど、これって「焼畑
農業」みたいなもんで、大気の質の健康指数(AQHI)だって平常の「2」から「3」に上がって
るし、これじゃあ大気汚染じゃないの。地球の環境に良くないと思うんだけど、いいのかなあ。

今日のニュースはカズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞。候補になっていたことは知らな
かったけど、『The Remains of the Day』(『日の名残り』)は映画を見たし、好きな本のひと
つだし、これからFolio Societyに注文する4冊には『Never Let Me Go』 (『わたしを離さな
いで』)が入っていたところ。童謡の裏に意味深な大人のメッセージが隠されているマザー
グースに始まって、ディケンズやオーステンのような古典、抱腹絶倒のウッドハウス、クリス
ティやセイヤーズ、アリンガムの推理小説まで、ワタシはなぜかイギリス文学の語り口とい
うか何か、よくわからないけど何かが性に合っている感じがする。

イシグロはイギリス人だけど、日本で生まれて両親が日本人の血統的日本人だから、日本
のメディアがどう扱うのかちょっと興味があって、あれこれ見出しを見て回ったら、ほとんど
は「日本生まれの英国人(または英国の、あるいは日系英国人の)作家」となっていたけど、
読売新聞だけは「英国籍の~」と、いかにも「日本人」が受賞したと強調したそうな見出し。
日本で日本人の両親を持って生まれたらどこの国籍になっても「日本人」という考えなんだ
ろうけど、もしもカズオ・イシグロが日本人と外国人の間に日本で生まれたハーフだったら、
同じ表現になったのかな。

日本国総領事館に国籍喪失届を出したときに「日本人はあくまでも日本の戸籍の名前が本
名で、外国語名前は別名です」と言うもので、国籍国であるカナダ政府が本名だという名前
を国籍も戸籍もない日本の政府が別名というのは由々しき問題だっ!とやり合ったのを今
でも覚えているけど、外国籍の血統的日本人が有名になるたびに、「○○人」の基本が日
本は人種主義、カナダは国籍主義という視座の違いが浮き彫りになるのがおもしろい。国
籍を取り上げておいて今さら何をと言う感じもするけど、はて、もしもワタシが劇作家として
世界的な賞をもらったらどんな見出しになるのか・・・。

年寄りの昔語りはどこでも同じ

2017年10月05日 | 日々の風の吹くまま
10月4日(水曜日)。秋晴れ。きのうは忙しかったので、今日はちょっとのんびりしたいけど、
朝からばたばた。月例のマンション内の親睦会「コーヒークラブ」は10時からなので、今のう
ちにと大腸がんスクリーニングのサンプルを2人分検査ラボに持って行ったら「中止になっ
たので廃棄処分」。この夏から「陽性」が急に増えて変だと思ったラボが調べたところ、採取
キットに入っている試薬に製造上の問題が見つかって、検査済みの分は再検査、未検査の
分は再採取ということになったという話で、検査再開のめどは立っていないらしい。私たち
は健康診断の一部だからすぐでなくてもいいけど、大腸がんの疑いありで検査を受ける人
はやきもきするだろうな。

毎月第1水曜日の「コーヒークラブ」は午前中なのでいつも少人数でほぼ同じ顔ぶれ。今日
は部屋の中でマリファナを吸う人がいるという話で始まって、マリファナが合法化されたら
「副流煙」でハイにならないかと心配し、マリファナとスカンクの屁の臭いが同じなので、(ス
カンクはメトロバンクーバー中にいるから)スカンクに遭遇して間一髪で被害を免れたケッサ
ク体験に花を咲かせ、月末のハロウィンにはロビーで子供にキャンディを配ったらどうかと
言う話になって、イギリス生まれのドリス(88歳)の子供時代のハロウィンの思い出話を始
め、同じくイギリス生まれのベル(70代)がハロウィンよりも「ガイフォークスデイ」の方が盛
大だったという話を始めて・・・と、じじ(と主に)ばばの会議はぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ。
 
年寄りの子供の頃の話は、どこの国の人のでもいつも聞いていておもしろい。ワタシも負け
ずに天井裏のねずみ競走が聞こえる安普請の二軒長屋の社宅で過ごした子供時代の話
や母から聞いた北海道開拓時代の話をするけど、どこかでみんなの話と何となく共通して
いるように感じるのは、民族を問わず好奇心に溢れる子供の感性を通した体験に根ざして
いるからだろうと思う。遊び方は違っていてもやっていることはどこでも同じようなもので、あ
の頃は子供であることを満喫できた幸せな時代だったよねえ・・・とみんなちょっぴり遠い目。

今夜はほぼ「中秋の満月」(実際に満月に達するのは明日の午前中)。英語ではHarvest
moon(収穫の月)。秋分の後最初の満月で、今ごろは日没のすぐ後に昇って来るので、明
かりのある時間が延びて収穫を急ぐ農家が助かるからそう呼ばれるらしい。
   
   西の空は夕焼け小焼け・・・
   
   中秋の満月にむら雲・・・

忙しいったらない

2017年10月04日 | 日々の風の吹くまま
10月3日(火曜日)。秋晴れ。とっても爽やか。駅の近くの学校での英語教室に歩いて行く
カレシを送り出して、まずは掃除。今日は床のモップかけはサボって、その代わり洗剤を含
ませたスポンジで家具の掃除。その後で、カレシが来週からマンション内で始める英語教室
に持って行って使うカートの組立て。ノックダウン式だから、ちらっと説明図を見て、よっしゃ。
まず引き出しを組み立てて、次に本体。ねじ回し1本と六角レンチ1本で、40分ほどかかっ
て完成・・・。
   

上り坂を歩いて息を切らして帰って来たカレシに「進呈」したら、さっそく勢いよく開けた引き
出しがカートから外れてしまって、「外れないようにできる?」と注文。ちょっと考えて、平た
いL字型ブラケットを持って来て、後ろの板にねじで取り付けて見た。ふだんは「L」の形にし
ておけば、勢いよく引き出しを引っ張っても抜け落ちないし、引き出しを外したいときはねじ
が1個だけなので「V」の字に回して抑えながら、持ち上げ気味に引き出せば外れるしくみ。
我ながら良い思いつきだと自画自賛・・・。

ランチが済んだら、注文してあったシーツ類と毛布が届いているので、カレシが昼寝してい
る間にひとっ走り。重くはないけど何とも大きな箱なもので、フラップの隙間に手を突っ込ん
だりして、歩道に置いてあった看板を倒しそうになりながらえっちらおっちら。最後の1丁は
親切なおじさまが「どれどれ」と箱を抱き取ってマンションの玄関前まで運んでくれて、ちょう
どロビーにいた管理人のシェリーがドアを開けてくれて、何とか我が家までたどり着いた。
大きすぎて手に負えなかったら電話すると言っておいたけど、カレシはまだソファにひっくり
返って高いびきの最中。これじゃあ電話したって無駄だったろうな。

箱を置いたら、今度は夕ごはんの食材の買出しで回れ右。昼寝から覚めたカレシが「レタス、
お願い」。はいはい。今日のメニューはバックリブ。料理をしている間に、カレシはTelusの
光ファイバーインターネットの売り込みを冷やかしにロビーへ。帯域幅を広げて、新しい高
速ルータに取り替えてもらう話に乗り気になって帰って来た。夕食後のスカイプレッスンの
生徒はTelusに勤めているエンジニアのカリードなので、テクニカルな質問をして「アップグ
レードしよう」。ワタシは明日が期限の小さい仕事を終わらせないと次がつっかえているの
で、ふむふむと聞きながら仕事、仕事・・・。

バベルの塔は崩れたけれど

2017年10月03日 | 日々の風の吹くまま
10月2日(月曜日)。晴れ。今日は2人とも朝ごはん抜きで、水曜日に停電でできなかった
検査のために隣のビルの検査ラボへ。朝の6時半からやっているところなので、8時半過ぎ
に行ったら待合室はもういっぱい。予約していなかったので、受付で医療保険証を見せて、
名前や生年月日や住所を確認して、待つこと30分。新しい家庭医のスラニナ先生がベー
スラインのファイルを作るためなので、検査項目がたくさんある。心電図の後で先週停電し
たでしょと聞いたら、「市の予告がなかったので、コンピュータも何もかもダウンして大変だっ
たわ」。やっぱりそうか。

全部終わるのに30分ほどかかって、近くのティムホことTim Horton’sでカレシはエッグマ
フィン、ワタシはエッグクロワサンをテイクアウトして、家でコーヒーをいれて遅い朝ごはん。
食べながら、テレビのCMで、新メニューのエッグクロワサンのお盆を持ったファストフード
店によくいそうな女の子がフランス語の複数形のクロワサン(croissants)を思いっきりクロ
サンツ(crossants)と発音していたのをの思い出した。笑顔を作りすぎて舌足らずになった
ようだけど、あの特大スマイルでクロワサンのフランス語発音は難しいかもね。

カナダは英語とフランス語が公用語なんだけど、両方話せるバイリンガルは総人口の20%
以下で、一方のフランス語圏のケベック州では州の総人口の45%がバイリンガル。ちなみ
に、カナダには母語が英語でもフランス語でもない人が770万人(総人口は3500万人)も
いるし、話者が10万人以上いる言語の数が22もあって、その話者の数を合計すると630
万人いるし、さらに先住民の言語が65以上ある。母語の割合では、公用語の英語が56%、
フランス語が21%で、次いで中国語(標準語と広東語)が3.5%、後にプンジャブ語、スペ
イン語、タガログ語、アラビア語、ドイツ語、イタリア語が1%台で続いて、日本語はずっと下
がって0.1%・・・。

こうやって国勢調査の統計を見ると、まるでバベルの塔の話を地で行っているように見える
けど、人類はしゃべらないではいられない動物らしい。それで国として割とまとまっているよ
うなのは公用語のひとつが英語で、これが実質的に「共通語」になっていることが大きいと
思う。おまけにだだっ広い国なもので、英語にも地域ごとの訛りがあるから、まさに「多言語
国家」というところだけど、これに「自分語」・・・は、さすがにないか。

逃げて行く時間を追いかけて

2017年10月02日 | 日々の風の吹くまま
10月1日(日曜日)。晴れ。あぁ~あ、くたびれた。きのうは丸々1日、たぶんたっぷり9時間
は仕事に没頭。こんなワーカホリック的に仕事をしたのは1990年代以来かな。旗揚げして
最初の10年は毎日10時間以上仕事に打ち込んでいたもんだけど、今ではそれはやっぱ
りちょっときついから、何だか寄る年波を感じてしまうな。さざ波ならまだ何とかなるんだけど、
大波はやだなあ。それでも、がんばったおかげで最後まで行けたので、今日は見直しの作
業。何しろ訳上がりが1万語近くあるもので、見直して手を入れるのにも1日がかりだけど、
納期は明日の午後5時だから余裕たっぷり。

それにしても、今ごろは85%ご隠居さんのはずなんだけど、思惑の通りには行かないもん
だなあ。人生のものさしに「引退率」なんてのがあったら、何とか75%と言うところ。お得意
さん中のお得意さん2社だけにして細々と仕事を続けるつもりでいたら、お客さんの方は
「平常通り」。今年は去年の15ヵ月分も稼いでしまったから、早々と店じまいして「年末休暇」
といきたいところだけど、そうも行かないか。もしかしたら日本では景気が良くなっているの
かな。でも、入ってくる原稿の内容から見る限りでは景気が良さそうに見えるものはあんま
りないような。

カレンダーを見たら、いつの間にか10月。ついきのういよいよ9月だと言っていたはずなの
に、何だかバタバタしているうちにあっという間に過ぎてしまった感じ。ま、その前の8月が
猛暑やら森林火災の煙やらで、いつになったら終わるんだろうみたいな気分だったから、そ
の反動で駆け足で過ぎてしまったように感じるのかもしれないな。なぜか知らないけど、年
をとるほどに時間の足が速くなって、だんだん追いつくのが難しくなって来る気がする。でも、
時間というのは元々は人間が考え出したことだから、追いつく努力を止めたら、それこそ人
生そこでおしまいだから、何だかんだとぼやきながらも逃げて行く「時間」を追いかけている
わけだけど。

生活が便利になればなるほど、人生の立ち回りが不便になるという感じで、人間ほど自分
たちの便利さや快楽や安心を求めて作り出した概念やものに振り回されて、追いまくられて、
支配されて、くたびれている動物種はないんじゃないかと思ってしまう。そうやってくたびれ
るほどに更なる便利を求め、便利になるほどに更なる不便に悩まされて、何の因果なのや
ら・・・。