【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

冬色の灯(ともしび)

2016-01-23 19:27:07 | 四季のスケッチ















私は自分の周りの冬の美しさに心をおどらせた。
実に静かで物音がしなかった。
低い太陽は薄いピンクとヘリオトロープ色を
雲の上に投げかけた。
そして大きな銀色の月が
ディレクタブル山の上を覗きかけているのは、
いかにも私の友人らしかった。               
                【「エミリーの求めるもの」 第19章】








   今日は一旦、日の出は見ましたが、
  その姿は、弱々しいものでした。その後は灰色の空に。
  雪でも降りそうな重い空ですが、雪はありません。

   今朝は最低気温の更新こそありませんでしたが、
  この所の厳しい寒さに変わりありません。

   明日、明後日は更なる寒さが控えているのだとか。
  一体、どんな寒さなのでしょう、想像がつきません。





   今日のように
  厚い雲に覆われた庭は、
  この所の寒さで一気に
  葉を落とした木々と
  相まって、「アース色
  & 冬枯れ」 の世界。

   そんな中での
  貴重な彩り・・。

   一年中、咲き続けて
  くれたゼラニウムと
  ユリオブスデージーには
  頭が下がります。

   ゼラニウムに至っては
  冬でもたわわに。

   それらは、まるで雪洞
  (ぼんぼり)のようです。

   そしてもう一つ、
  今年からランタナが
  加わりました。

   花も然る事ながら、
  この季節特有の錆色に染まった葉も魅力的です。

   そうそう、写真はありませんが、セージの茎は紫色に。
  自然の成せる美に、今更ながら驚嘆しています。

冬の静寂(しじま)

2016-01-21 19:01:20 | 四季のスケッチ



【雪の衣を纏って】


【日の出前の空】


【日の出前の空 ~ 直前】










太陽は低く、クリーム色 をしており、
雪は白く、影はほっそりして青かった。
木の影ほど美しいものはないと思う。
そして庭に入った時、
私の影はいかにも滑稽こっけいに見えた ――
長く庭の向こうの端まで伸びている。                   
              【「エミリーはのぼる」 第2章】









   暖かい、暖かいと言っていた今年の冬。
  ここに来て連日、この冬の最低気温を更新しています。

   今日は二十四節季の一つ、「大寒」 ですね。
  一年中で一番寒い時期ですから、当然の事かも知れません。
  尤も、滑り込みセーフで間に合ったようですが。

   ところで、冒頭の写真は昨日の朝のものです。
  ご覧の通り、起床時は一面の銀世界となりました。

   思ってもみなかった雪化粧。
  純白の衣を羽織った木々は美しいですね。

   ただ、それは朝の本当に僅かな時間。
  太陽の出現と共に、あっさり消えてしまいましたけれど。

   そう言えば、いつもと違う子供達の歓声も聞いた気が。
  しかしながら、これも雪が消え去ると同時に、
  どこかへ行ってしまったようです。

   一方、今日は冬日和となりました。
  何だか久し振りの感がする、日溜りの暖かさ。
  こんな時、太陽の有り難さを痛感します。

   青空の勝(まさっ)ていた空も、午後には真珠色に。
  勿論、その太陽は低く、クリーム色です。
  今、典型的な冬の様相です。   

二つの貌を持つ木と樹 ~ その2

2016-01-13 22:47:18 | 四季のスケッチ







【朝の空】








フォア・ウィンズ港の方角から射し始めた、
黄昏の青く長い魔法の光が、
次第に辺り一帯を包み込んだ。
俄かに強まった風が、
街道沿いに立ち並ぶ高い樅の老木の上で戯れ、
まるで吐息をつきながら
ざわめいているようだった。      
                  【「アンの想い出の日々(上)」】








   今日は、珍しく雲の多い空で明けました。
  それでも太陽は、雲の間からしっかりと顔を出しています。
  力強さをとりわけ感じる冬の太陽です。

   ただ、昨日までと違うのは、
  午後になってからの時雨(しぐれ)。

   ほんの僅かで短い時間の雨ですが、
  その後の空気が、一変した気がします。

   それにしてもひと頃と比べると日が長くなりましたね。
  夕方、夕暮れ、黄昏、薄暮・・・。どれも夕刻の言葉。

   それぞれ呼び名は違っても、
  その時間、一息つけるようになりましたから。
  私には結構、好きな時間帯かも知れません。











【ヒマラヤ雪の下】




                            【葡萄酒色のゼラニウムの葉】
   さて、今日も
  先日 の続きを。

   一般の樹木から
  少し遅れ、冬に華やぐ
  木香薔薇の存在を
  知ったのは、
  つい昨年の事。

   紅葉(もみじ)が
  終わった後、
  その木に絡んだそれは、
  本当に咲いたよう。

   そう、紅い紅葉に
  黄色の木香薔薇の
  魔法がかかったのかも
  知れません。
  ~なんて。

   それに一週間前より
  黄葉がより鮮やかに
  なったようです。

   月末になったら、
  もっと鮮やかに。
  (こちらは 【先日】 の写真)

   そうそう。葉っぱが紅葉したゼラニウムも。
  葡萄酒色から朱色まで。

   これも四季の成せる業。
  四季があるって、素晴らしいですね。

睦月の侘(わび)と寂(さび)

2016-01-12 17:05:48 | 四季のスケッチ














その年は冬の到来が遅く、
季節は大変暖かだった。
地面には雪もなく、
ジョー・レイモンドのボートが青岬の砂浜に
打ち上げられてからひと月ほどして、
庭をぶらぶら歩いていたサイラは
もつれ合った葉の陰に
数輪のパンジーが咲いているのを見つけた。                   
                   【「アンをめぐる人々」 10.】








   冬日和が続きます。
  そう言えば、昨年末からまだ一度も雨を見ていません。

   ここ2、3日、少々、寒くなった気が
  しないでもありませんが、それでも暖冬と言い、
  又、こんなに雨が降らない事も珍しい気がします。





                              【睦月に開花した 「ペチュニア」】
   さて、年末にも写真を
  掲載したランタナ。
  (【師走の侘と寂】

   この花自体は、もう一つ
  好みではありませんが、
  この時期の葉色は好き。

   葡萄酒色、錆色と
  言いますか・・。
  趣きのある色ですね。

   年末には、まだまだ
  緑が勝(まさ)って
  いましたから。

   やっと思い描いていた
  色になってくれました。

   そうそう、パンジーは
  最近では冬の花と
  言える程、元気ですね。

   しかしながら、
  春から夏の花である
  ペチュニアが、この季節になっても開花。
  しかも葉っぱも青々としています。

   例年でも咲くのはありますが、どちらかと言えば、
  狂い咲き? の感の方が大だったのですけれど。

   今年は、堂々と咲いています。
  それだけ暖かいという事なのでしょうね。

二つの貌を持つ木と樹

2016-01-05 17:23:53 | 四季のスケッチ



【変貌する朝の空】




【木香薔薇】









「奥さん、わしも年を取って来ましたでな。
季節が変わって来たような気がするですよ。
冬も元とは違います・・・・・
わしにゃ、夏も分からん・・・・・
春も分からん・・・・・
今じゃ春なんてねえです。
(中略)
「時はあたし達が考えているよりも親切だわ」                    
                  【「炉辺荘のアン」 第35章】








   朝には一旦、太陽の登場はあったものの、
  珍しく今日は、どんよりした重い空になっています。

   年末から昨日までずっと良いお天気でしたものね。
  仕方ないとは思いながら太陽に慣れっこになっていた
  身には少々、堪(こた)えます。

   太陽が出ていなければ、
  同じ庭も、俄かに冬の庭に見えるから不思議です。

   気温でさえ、ほとんど変わりませんのに、
  寒く感じられますから。昨日の春から一気に冬へ。

   そう言えば、冬に太陽を見る事の出来ない、
  北欧の国々には “鬱” が多いという記事を
  つい最近、目にした気がします。
  それを考えれば、感謝しなければなりませんね。








【残り紅葉】




【「「木香薔薇」 と 「紅葉(モミジ)」 の樹】




   さて、お正月を
  過ぎても紅葉が
  残っているのは、
  私の記憶の中では
  初めてです。
  (写真はお隣の山紅葉)

   品種の違う我家の
  紅葉は散りましたが、
  代わりに枝を伸ばした
  木香薔薇の葉が彩りを
  添えてくれています。

   昨年もそうですが、
  木香薔薇は今頃
  紅葉するのですね。

   黄葉になるのが
  ほとんどですが、
  薄いオレンジにも。

   紅葉と木香薔薇、
  紅い葉から黄葉へと
  変身する二つの貌。

   その小さな葉は、
  既に落葉となっているのも。
  尤も、紅葉ほどは落ちませんけれど。

   葉の色もそうですが、慎み深く控え目です。
  そうそう、木香薔薇は冬の黄葉から春の花へと
  もう一つの貌も持ちますね。

立枯れの冬景色

2015-12-17 18:25:18 | 四季のスケッチ















身を震わせているポプラは
最後の葉を散らしてしまった。
庭は枯れ、色や個性は一切なくなっていたが、
アスパラガスの床だけは
今なお美しい金のジャングルのようだった。
                   【「炉辺荘のアン」 第29章】











【朝の空】


【一輪だけ咲いた 「蔓日々草」】


【もう一度 「インウォールクラータ」】








   こんな、冬らしい空で明けた今朝は、
  珍しく、ヒンヤリした朝を迎えました。

   しかしながら、思った程ではありません。
  これでも、まだまだ暖かい方でしょう。

   それでも、この所の暖かさで、
  春咲き球根が早くも芽を出して来ました。

   そして蔓日々草(ツルニチニチソウ)も一輪。
  インウォールクラータも再び綻び始めました。
  この季節には初めてです。












【日陰の彩り ~ 「ヒマラヤ雪の下」】




   紅葉など赤く
  色付いた葉は、
  ドラマチックですね。

   今日は、これ迄とは
  視点を変えて。

   ほんの少しですが、
  アース色の冬景色に
  見えないでもありません。

   派手さこそ、
  微塵もありませんが、
  しみじみと心に
  迫るものはありますね。

   一方、日陰の地面に
  目を遣ると・・。

   大きな葉を広げながら
  庭を席巻する、
  「ヒマラヤ雪の下」 です。

   この色付く葉は、
  ヨーロッパなどでは
  人気なのだそうですね。

   とは言え、ほとんど誰の目にも留まらないものでしょう。
  決して美しいとは言えないけれど、虫食いの葉だって、
  日が射せば、小さな灯が灯ったよう。
  野趣に溢れている、こんな葉から目が離せません。

立ち止まって秋!

2015-12-14 23:56:16 | 四季のスケッチ

【1枚に宿した自然の紋様】




【クリスマスの彩り ~ ポインセチア】


【朝の空】









   こんな空で始まった、週初めの今日。
  この空が示すように、今日も概ね晴れの天気となりました。
  引き続き師走とは思えない程の暖かさです。

   ところで先日、 「最後の一葉」 状態だった、
  「越の彼岸桜(コシノヒガンザクラ)」。

   その最後の1枚が落ちている事に気付きました。
  早速、拾って来て撮ったのが、冒頭の写真。

   多分、今日1日だけの色。
  明日になったら、消えているかも知れません。

   こんな不思議な? 紋様のある葉、
  描けと言っても描けませんね。









 








   昨日のフィギュア羽生選手。
  僅か2週間前のNHK杯に続き、
  再び世界最高得点での優勝となりましたね。

   結果は既に分かっていたけれど、
  それだけに安心してしっかり見る事が出来ました。

   「まるで神が降臨したかのよう」
  ~なんて、のたまう人もいましたが、まさに言い得て妙。

   彼の場合、大和魂を持った、
  典型的な日本男子という気がします。
  表彰式の君が代もしっかりと歌っていましたし。

   君が代と言えば、先のラグビー日本代表も、
  しっかり歌っていましたね。勿論、外国選手も。
  感動した事を思い出しました。

   浅田選手は、残念でしたが、
  休養明けなので仕方ないでしょう。
  先ずは、戻って来て下さった事に感謝です。

   最後に。
  この土曜日(12日)、主人が免許証と保険証を
  落としたと、外出先から肩を落として帰って来ました。

   もう諦めていましたが、今日、連絡がありました。
  何と、落し物として届けられていたのです。

   しかも混雑する梅田界隈のデパートで。
  話には聞いていましたが、日本って、
  まだまだ捨てたものではありませんね。

五感が小躍りする彩り空間

2015-12-11 18:39:58 | 四季のスケッチ

【和の風情】




【樹木の花】


【透けて来た紅葉 ~ 11日現在】








   起床時には上がっていた雨ですが、
  午前中は、降ったりやんだり。

   それでも午後に入ると、
  いつの間にか上がっていたようです。

   それにしても日射しのない、
  こんな天候なのに気温は20度にも。

   季節外れの暖かさに、師走も10日過ぎた事さえ、
  忘れている事に気付きます。

   年賀状も(全く書いていませんが)
  ピンと来ませんね。

   さて、連日、お伝えしている散紅葉(ちりもみじ)。
  やはり今朝は、雨も手伝って、
  想像通りの凄さになっていました。

   たった1日で、お隣の紅葉の木も、
  向こうが透けて来ました。

   でも、何という美しさ!
  わが家の紅一色だけの紅葉と違って、
  色々な色が混じっていますから彩りに溢れて。

   豆柘植(まめつげ)の上に咲く散紅葉の花も、
  暫(しばら)く、このままにして置きましょう。












【最後の一葉】








   ところで、こちらの桜の葉、
  とうとう最後の一葉になってしまいました。

   お馴染みの染井吉野(ソメイヨシノ)
  とは葉の形が違いますね。

   こちらの名前は、
  「越の彼岸桜(コシノヒガンザクラ)」。

   まるで模様が描かれているような葉。
  それも何という芸術的な葉なのでしょう。
  自然の成せる業(わざ)って、素晴らしいですね。

散紅葉に心酔い

2015-12-10 18:30:38 | 四季のスケッチ

【燃える紅(10日現在) ~ 借景】


【わが家の「野村紅葉(ノムラモミジ)」】




【色とりどりの散紅葉(ちりもみじ)】









   久し振りの真珠色の空で明けました。
  とは言え、薄日ながら、一度は太陽が姿を見せた今朝。

   この曇り空のお陰で、
  朝の頬を刺す冷たい冷気は感じられません。

   でも、風が吹いたのでしょうね、
  昨日以上の落葉が辺りを覆い尽くしています。
  何という美しさ!

   尤も、わが家の紅葉は、9月に植木屋さんが入って、
  三分の二の大きさに伐採したばかり。

   従って今年は、たいした事はありません。
  既に残り僅かです。

   それに野村紅葉は、紅一色だけですし。
  その分、大いにお隣りの山紅葉を
  楽しませて貰っているのですが・・。

   ただ、お隣りの方が落葉を気になさって、
  わが家の玄関先まで毎日、綺麗にして頂くので、
  自分の所ぐらいは、先に掃除をしておかなければ・・
  と、やはり気を使います。

   だからと言って、広葉樹(落葉樹)を植えない・・
  という気には決してなりません。

   曽野綾子女史のエッセーでも読んだ事ありますが、
  この落葉、嫌さ加減に最近では、
  広葉樹を植えない風潮があるそうですね。

   風に舞う風情を楽しむ・・。
  こんな事も、だんだん難しくなって来ているのかも知れません。

   夕方から雨になりました。
  明日の朝は、どうなっているでしょう・・?
  楽しみ? でもあります。  

極上ワインの秋の色

2015-12-03 19:23:53 | 四季のスケッチ



【葡萄朱色に染まった 「エノコロ草」】


【散り紅葉 & 木の実】







 今は秋も終わりで、森の木の葉は落ち、
牧場の草は枯れて褐色になっていた。
太陽は、黒ずんだ森の後ろに紫色と金色の、
華やかな光に包まれて沈みかかっていた。               
                    【「アンの青春」 第8章】









   あれよ、あれよと言う間に12月も3日目。
  その朝は、雨となりました。意外にも暖かい雨。

   その雨も早い時間に上がり、雨上がりの後は、
  冷たい風・・との事でしたが、それ程でもありません。

   ただ雨が降れば、そこは落葉の花。
  勿論、玄関の階段にも。
  それにしても落下したばかりの紅葉の葉っぱの美しさ。

   雨が降り続いていれば、そのままにして置くのですが、
  上がったとなれば、そうも行きません。
  せっせと落葉掃きとなりました。
















   さて、美しい落葉の葉っぱを少々、持ち帰りました。
  おもむろに蝋燭を灯し、落葉と木の実をあしらって。

   釣瓶落としのこの季節、一気に琥珀色に染まる部屋。
  柔らかな温もり。何だか、ほっとします。

   ところで、葡萄酒色に染まった 「エノコロ草」。
  霜に焼けた、この色になるのを待って。

   百にも千にもなる、何とも言えないグラデーション。
  四季があるって、いいですね。