だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

孔雀が羽根を広げる時…

2007-02-17 21:54:30 | 映画
ひさびさに中国から、心温まる家族の映画がやって来ました。映画のタイトルは、「孔雀 我が家の風景」といいます。監督は、クー・チャンウェイ。この映画が初監督作で、それまでは撮影を担当していた人です。その作品たちの素晴らしいこと!

チェン・カイコー監督の「子供たちの王様」(87)「人生は琴の弦のように」(91)「さらば、わが愛/覇王別姫」(93)。チャン・イーモウ監督の「紅いコーリャン」(87)「ハイジャック/台湾海峡緊急指令」(88)「菊豆」(90)。チアン・ウェン監督の「太陽の少年」(94)「鬼が来た!」(00)。

また、ハリウッド映画でも、ロバート・アルトマン監督の「相続人」(97)、アンソニー・ドレイザン監督の「キャスティング・ディレクター」(98)、ジョアン・チェン監督の「オータム・イン・ニューヨーク」(00)があります。←秋のセントラル・パークが、印象的でしたね。

「孔雀」は、05年のベルリン国際映画祭で審査員特別賞・銀熊賞を受賞。監督のカメラマンとしての感性が、認められたのですね。物語は、中国の一般的な田舎町。1977年、文化大革命が終焉を告げ、新しい中国への復興が始まります。

しかし、田舎町は変わりません。小さな町では、みんな顔見知り。主人公の少女ウェイホン(チャン・チンチュー)は、工場の仕事も保育所の仕事もうまく行きません。ある日、空から落下傘部隊の将校が落ちてきました…。一目で恋に落ちるウェイホン。

兄のウェイクオ(ファン・リー)は、幼い頃の病気で知的障害を負っています。ウェイホンと弟のウェイチャン(ルゥ・ユウライ)は、ネズミ用の毒薬をウェイクオに飲ませようとして、母親に見つかってしまいます。なんてことを!こんな兄妹たちの日常や、路地裏で食卓を囲む家族の姿を丁寧に描いていきます。

タイトルの“孔雀”は、ラストシーンに登場します。そういえば、知的障害を持つ次男と銭湯を営む父親(チュウ・シュイ)を描いた、「こころの湯」(99)という映画がありましたね。思い出してしまいました。良い映画でしたねぇ~。
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