だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

あなたの名前は?

2007-11-23 21:23:46 | 映画
ひさびさにインド映画がやって来ます。しかし、私の大好きなミュージカル仕立ての娯楽大作ではありません。かなり、リアルな作品。「サラーム・ボンベイ!」(88/カンヌ国際映画祭カメラ・ドール受賞)でデビューした、女性監督ミーラー・ナーイルの最新作です。

今や名匠と言われるナーイル監督は、デンゼル・ワシントン主演の「ミシシッピー・マサラ」(91)やアルフレッド・モリーナ主演の「太陽に抱かれて」(95)というアメリカ映画を製作。そして、インドに戻って「モンスーン・ウェディング」(01)を監督。この作品は、ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞。

その名にちなんで」(06)。原作はピュリツァー賞受賞の作家、ジュンパ・ラヒリの同名小説。期待できそうですね。1977年アメリカの大学で学んでいたアシュケ・ガングリー(イルファン・カーン)は、故郷のコルカタで親のすすめる相手、アシマ(タブー)とお見合いをします。料理と英語が得意で、明るく美しいアシマに恋をしたアシュケ。

2人は結婚して、NYへ向かいます。慣れない異国での生活はアシマにとって大変でしたが、アシュケの助けでどうにか馴染んでいきます。やがて男の子が誕生。とりあえず“ゴーゴリ”と名付けます。変わった名前でしょう?映画のタイトルにあるように、この名前が映画のテーマなのです。

次女ソニアの誕生。郊外の1軒家への引っ越し。そして高校生になったゴーゴリ(カル・ペン)が、自分の名前を変えたいと言い出したり…。やがて、ゴーゴリは建築家として自立します。この映画はアシュケとアシマの約30年におよぶ物語。子供に付けた名前の意味。込められた願い。

女性監督らしい視点で描く、家族の物語。インド人として見るのではなく、世界中に共通するテーマです。ちなみにゴーゴリは、ロシアの作家ニコライ・ゴーゴリのこと。映画の中でどんな意味を持つのでしょうね。この大河ドラマ、じっくり見ましょう!
コメント (2)
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