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『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

【春は苦味を盛れ】

2025-02-20 06:49:33 | 

 

きのうは、
オフ日だったんで、
行き付けのお鮨屋さんに
リサイタルのポスターを依頼し、
ついでに、お昼を頂いてきた。



まずは、小鰭から…。

浅い〆加減ながら
酢が効いてるので
口内がキュッと引き締まるようだった。

細魚が入っていたので、
生のものを握ってもらった。

ハシリの春の味だが、
ほんのりと苦味があって
佳かった。

続いては、煮物の穴子。
軽く炙ってるので、
これまた仄かな苦味が
味に深みを与えていた。

白魚もあったので、
これも生のまま
軍艦でなく握りで頂いた。

これにも微かに苦味があり、
懐石で言われる
【春は苦味を盛れ】
という料理訓を思い出した。

本来は、春先の山菜の苦味は
健胃作用があるから…
といのが所以らしい。



冬が旬の寒鮃の縁側は
身が厚く、旨味も十分だった。

赤貝を所望したら、
若旦那から、
「物凄く高いですよ…」
と、大トロを凌ぐ
今日一の時価だと聞いて、
恐れをなして、北寄に変えてもらった。💥🫨

炙らずに生にしてもらったが…
「赤貝に比べると、色見が地味だねい」
であった。

火を入れれば、
桜色に染まるが…。

そしたら、
紐の部分を軽く炙って
サービスして下すった。

北寄のは珍しいが、
赤貝のに劣らず
旨味があった。

〆には
山葵入海苔巻と玉子焼を…。

鼻にツンとくる山葵の刺激と
甘辛い干瓢がハーモナイズして
生物のネタから精進めいて
禊をするような気がしないでもない。😂

 



若旦那が、厨房で
時間をかけて玉子焼を作ってくれ
熱々の処を供してくれた。

出汁をたっぷり含んで
甘目の玉子焼は、
まさに、鮨屋のデザートである。

散々、生物を食べた後に、
玉子焼を頂くと、
得心したような気になるから、
江戸前鮨とは不思議なものである。

その後、ちゃ~んと
水菓子も出るのだが、
それは、もはや、ガリやアガリとは
合いようのない別世界の…
澄ました貴婦人のようでさえある…。🤔

……

リサイタルの打ち上げも
頼むつもりだったが、
あいにくと、塞がっていたので、
困ってしまった。

どこにすべぇ…である。

他には、常連の懐石店しか
思いつかないが……。

 

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「鮨喰い初め」

2025-01-08 08:17:53 | 
  • きのうは、
    カミさんと久しぶりに
    行き付けの鮨店で
    ランチをしてきた。

    先月、東京駅の雑踏のなかで
    偶然に、大女将に呼びとめられて
    驚いたという話で
    盛り上がった。

    若い姪御さんがおられるとかで、
    ちょいちょい上京しては
    観劇してくるという。



    カミさんとは、恒例になってる、
    今年の「鮨喰い初め」である。

    🍣✨💕

    まずは、光り物、締め物、酢の物の
    コハダから。



これぞ江戸前鮨の代表格。

時節柄、なんだか
「お正月味」がした。😆

小肌鮨は
冬の旬の味である。

つづいて…
これも今が旬の寒平目。

若旦那が
わざわざ捌いて卸してくれた。

「まだ、身が活かってますが…」
との事だったが、
なるほど、金沢弁で言う処の
キトキト、コリコリな歯応えが
楽しめた。



エンガワも脂が乗って
旨味があった。

珍しく
真鯵の酢締めがあったので
握ってもらった。

大振りのネタは
半分は生の味がして、
浅い〆ものだったが、
薬味なしだったので
鯵の旨味がストレートに感じられた。



〆物・生・生・〆物…
ときたので、ここいらで、
煮物の穴子を炙ってもらった。

表面がカリリとし、
なかはフワリ。

仄かな焦げ目の苦味が
大人好みの五味を
堪能させてくれた。

ここで、熱々の
餡かけ海鮮茶碗蒸しが供され、
煮物・炙り物から
舌先の趣向が変わった。

猫舌のカミさんは
子どもじみて
フーフーいいながらやってたが、
それも、また、真冬らしい
情趣であった。



鮨の方は
起承転結の流れで、
鱈の白子を味わい、
山葵入干瓢巻と玉子焼で
仕舞とした。



最後のガリを食べ尽くした処に、
常連用の作家物備前の湯呑みで
焙じ茶が供され、
口中を漱ぐようにした。



あらためて
冬梨の『王秋』とオレンジが
水菓子として出され、
フルコースの終焉となった。

鮨喰い歴四十年以上になるので、
「おきまり」や「おまかせ」でなく、
漬け台の前で、あれやこれや
「おこのみ」でやるのが常だが、
カミさんはそれに不慣れなので、
注文の間合いに緊張するようである。😅



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久しぶりの「蝦蛄」

2024-05-19 07:53:56 | 

 

名人戦「第四局」が
始まった。

ここまで、
「3-0」なので、
後手番ながら、
今日の二日目に勝てば、
ストレートで防衛になる。

ここの処、
かつてのラスボスのトヨピーが
なんだか自信なさげに見え、
その表情から
(勝てる気がしない)
という、『将棋の渡辺君』の
ナベみたいな感じになっている。

ソーちゃんが
ここから4連敗するのは
確率的には有り得ないので、
名人防衛は確実だが、
問題は、今月末の
『叡王戦』五番勝負が
「1-2」でカド番に立たされている。

次戦を落とすと
タイトル戦では
初の「三連敗」と
「八冠」陥落という
棋界では大変なことになる。

なので、31日の大一番は
見逃せないが、
生憎と(笑)学校勤務なので、
こそこそと仕事の合間に
スマホの中継に目をやるような
不謹慎な事になりそうである(笑)。

***

きのうは
30℃の真夏日の予報だったが、
いざ、クルマで外出すると
直射日光下では
車載温度計がデジタル・アナログ共に
36℃にもなっていた。

急速冷房にするも、
すぐには冷えず、
熱中症になりはしないかと
ハラハラしたが、
真夏と違って
湿度が低かったのが
幸いであった。

***

棋戦の昼休中に
行きつけのお鮨屋さんで
軽く握りを摘まんできた。

80歳を機に大親方が
引退されたので、
漬け場の中は
代替わりした若旦那ひとりが
文字通り大将/親方となって
孤軍奮闘しておられた。

ご両親である
大親方と大女将共々、
コンサートにも来て頂いているので、
カウンターの定席を挟んで
寿司談義・世相談義に
花を咲かせて、
気兼ねなく、心地よく、
一時を過ごせた。


小ぶり故に
二枚付けの小鰭は
三日寝かされ
酢が切れていて
佳い味わいであった。

惜しむらくは
芝海老の朧(おぼろ)がないので、
間に噛んで・・・
という江戸前の
更にひと味が楽しめない事である。

なので、
サービスで供される
アラ汁の骨身をこそいで
ちょっとでいいから
朧を作ってほしいなぁ・・・と、
要望を口にしてみた。

これまでは、
大親方がおられたから、
そういう分の過ぎた事は
言えなかったが、
素直な人柄の若旦那に
代替わりしたので、
職人を客が育てるつもりで
いろいろと我儘も言ってみる
つもりである。

「手綱巻は出来るの?」
と、尋ねたら
「前に、やったことあります」
との事だったので、
「じゃ、来月、作ってもらおう・・・」
と予告しておいた。

長らく不漁で入荷のなかった
蝦蛄(シャコ)が数匹ネタケースに
あったので、
「やっと、入ったねい・・・」
と言うと、
「北海道産で、
おそろしく高値なんです・・・」
との事。

訊く方も怖かったが、
「どのくらい?」
「仕入れ値で一匹2千円です」
と言うから魂消た。

まさに、
タマガッタ!!(笑)

飲食店は通常
仕入れ値は販売価格の
1/3なので、
X/3=2000の解は
一貫6000円にもなってしまう。

銀座のど真ん中の
高級店でもなければ
そんな破格値はとれない。

なので、
お好きな方への
サービス品だという。

鮨屋には、
小鰭の新子をはじめ、
大トロなども
採算度外視で
原価割れしてでも
提供するという
「江戸っ子」の矜持のような
心意気がある。

儲け第一主義の飲食店では
あり得ない事なのだが、
それ故に、
「江戸っ子の痩せ我慢」の美学が
温存しているような「鮨」の
面白さがある。

その曰く付きの蝦蛄を頂く。

殻を剥いてみたら、
カツブシ(子持ち)のはずが、
ミッチリではなく
チョボショボで、
身も薄く、小ぶりだったので、
「これでは、お代は頂けないですねぇ・・・」
と、泣きの涙で
二枚付け(二匹分)で供された。

一年ぶりかの
好物の蝦蛄だったが、
たしかに身肉が薄く、
歯応えも風味も
ガツンとくる重厚感が
乏しかった。

それでも、とりあえずは、
珍味になりつつある
好物が頂けて、
その微かな風味を愉しんだ。

宮城産の穴子は
店の名代の逸品で、
炙った焦げ目の苦みが
味に深みを与えている。

シビ(本鮪)は
血合いに近い赤味を
握ってもらった。

鮪の香りと
微かな酸味が感じられ、
なかなかスーパーで買う
刺身パックでは得られない
味わいが得られた。

***

間に、
九州産の岩牡蠣を
ツマミに剥いてもらったが、
真夏に食べた
男鹿のものよりは
サッパリしていて
あの独特のミルキー感はなかった。

*

貝つづきで、
「紐Q」(赤貝のヒモ+胡瓜)を
巻いてもらった。

独特の磯の風味に
さっぱり味の胡瓜。

どちらも、
クキクキ、パリパリとした
食感があって、
海苔を噛み千切る快感と共に
「食の愉悦」に与った。

仕上げには、
ギョク(卵焼き)の
「鞍掛(くらかけ)」をお願いしたが、
カステラ風玉子焼きでない
出汁巻玉子では難しくて
「上手く、できないので、
研究しておきます・・・」
との事だった。

これは、ちと、
無理な注文だったようだ。

それでも、
客としても、
(そっか・・・。出汁巻では
鞍掛はし難いのか・・・)
ということを識れた。

*

朝刊のチラシに
酒店の「特価セール」を見つけ、
さっそく、帰路、寄ってみた。

以前は、
タッチの差で、
なくなってしまっていたので、
今回もゲットできるか、
スリリングな気持ちで
ワイン・カーヴに入った。

そしたら、
どちらも、まだあって、
セール品の「赤札」が
貼られていた。

永年のワインラバーなら
シャトー物のソーテルヌが
千円台で買えるなんてことは、
この40年にはなかった。

まして、円安の今である。

また、
ドイッチャー・ヴァイン
(ドイツ・ワイン)の
「ベーレンアウスレーゼ」
(遅摘みの貴腐を含む葡萄)も、
千円台では
決して買えるものではない。

どちらも
決して、バッド・ビンテージの
投げ出しものではなく、
正規品である。


一晩、冷蔵庫で
寝かせたので、
きょうの夕方頃に
開封してテイスティングするのが
愉しみである。

どちらも、
高級デザートワインである。



***

弦長519㎜の
ルネッサンスギターが
修復完了したので、
「ヒストリカル仕上げ」として
ヤフオクに出品した。

初日で
アクセス57
ウォッチリスト7
がついたので、
まずまずの出だしである。

これで、今月は
三本目の出品だが、
まだ、どれも落札はない。










 

 

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今日から「新年度」

2024-04-01 08:21:50 | 

卯月朔日。

今日から「新年度」である。

仕事初めは15日からなので
まだ春休みが二週間ある。

今年度は、
新たに一校に赴任するので、
その準備も行っている。

心理検査類は、
ケースに収めてあり、
室内装飾用の絵画類も
ボストンバッグにセットしてある。

後は、休み中に
「箱庭療法」用の木枠を
自作しようかと思っている。

SCには予算がつかないので、
すべて持ち出しの「自腹」であるが、
仕事をよりし易いようにする為には
必要経費と考えている。

それと、
「世と人のお役に立つ事」は
必ずや、後々、神様が
補填して下さる事を
これまでの経験で知っている。


*

30年来、愛用している
システムノートを
新年度用に更新した。

表紙裏の扉には
古楽器のバロックギターの
美しい写真を貼った。

近々に、このような
均整のとれた
素敵な楽器を創りたいものである。



*

旧年度の1年間を
毎日のように記録してきたノートを
しみじみと寝床で眺めて、
あんなことも、こんなことも
あったなぁ・・・と、懐古して、
「令和5年度」を偲んだ。

生きてて良かった
と思う事ばかりでなく、
嫌な事も、ちょいちょいと
挟まれており、
人生の波風も味わった。

キューブラー・ロスが
京都のトランスパーソナル学会の
講演で、「結び」として
述べた言葉には感銘させられた。

それは、
「皆様の人生に
波風が多き事を祈ります・・・」
というもので、
世間並みの
「幸多き事を祈ります」
という通俗な常套句ではなかった。

インドの哲人
クリシュナムルティは、
「我が人生から苦難を避けさせ給え
とは祈らず。
 苦難に負けない力を与え給え
と祈る」
と言った。

そう。
人生は「ベタ凪」とはいかず、
波風があって、はじめて、
ヴィヴィッドな航海になるのである。

それに難破しないように
操船するのが
我々の魂の経験する事なのである。

それは、ちょうど、
敵キャラやラスボスのようなものが
いなければ、ゲームの面白味がない
のと同じ理屈である。

養老先生は
「自分という存在は
カーナビの▲印である」
とおっしゃった。

他の相対的なものとの
時空的関係で
はじめて有意味性を持つのであって、
「▲」そのものだけでは
「何も始まらないし、何も終わらない」
経験の全くない事態になるのである。

そのような
形而上的な事も
希死念慮を持つ子ども達に
解りやすく、理解、納得がいくように
「教え、諭す」のも
魂理学的な導師の役割である。



***

先週の「金」「土」と
続けて、二家族五人が
自宅カウンセリングに来られたので、
それぞれに、茶室で
京都土産のお菓子とお薄で
「喫茶」して頂いた。

ついでに、
茶室に室礼としてある
琴も弾じて『さくら』を
お聞かせした。

https://youtu.be/_ASnYgk-UBI

*

前日にひき続き、
きのうも
ふと思いついて
郊外の回転寿司に出向いた。

春休みに入ってから
連続七日の外食つづきである。

回転系でも
いささか“高級系”で、
ネタも豊富である。

なので、
きのうは「白身三昧」を
試してきた。

常連の鮨店では
絶対にやらないし
出来ない事でもある。

*

まずは、
「活はた」。

白身の旨味は
そこはかとないが、
まさにそんな感じである。

続いては、
珍しい「活ほっけ」。

これは、やや水っぽい。
旨味も薄いが
独特の風味がある。

「活にしん」には
微かなエグミがあるか・・・。

「活すずき」は
定番の白身味である。

**

〆には、
煮穴子と塩穴子にした。

どちらも
ふうわりと仕上げられており、
穴子の風味も佳かった。

十貫で
常連鮨店の四貫分くらいの
値であった。



***

帰路、ホームセンターに寄り、
古楽器の用材である
アガチスの3㎜板を
30枚ばかり仕入れてきた。

ここから、
およそ十本分の裏板が出来る。

仕入れは7千円ほどだが、
完成して捌けたら
40万くらいにはなるだろう。

材料を仕入れると、
どうしても創らにゃならないので、
創作意欲がない時は、
自分の「尻叩き」になる(笑)。



***

カミさんの京土産の
青竹羊羹を
食後のデザートとして
ちょいちょいやっている。

本物の青竹に流し込まれた
水羊羹なので、
お尻を付属の錐で刺すと、
スルリと滑り出す。

ほんのり
青竹の移り香がして
いかにも京らしい
はんなり味である。



*

フミのホームページに
リク坊の最新画像が
更新されていたので、
自分の「りくぼう」ファイルに
保存した。

新幹線車中で
『シューマイ弁当』を
ご機嫌で食べようとしている
処のようである(笑)。

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カウンセラーの休日

2023-11-02 11:47:25 | 

きのうから
「私的5連休」になり、
初日は、まず、
カウンセラーの骨休めとして
行きつけのお鮨屋さんで
舌鼓を打ち、親方や若旦那、
女将さんたちと談笑で
憩ってきた。

*



毎度のこと、
カウンターの右端を
定席としているので、
予約時にお店でも
キープしておいてくだすっている。

毎回、「お好み」で
握って頂いているが、
近頃では、とんと、コースが
決まってきた。

光物の小鰭から始めるのは、
酢で〆られた青魚が
舌の味蕾を
覚醒させてくれるからである。

鮨の原型でもある
“熟れ”の複雑な旨味も
堪能するためでもある。

いつもは、
これに白身が続くが、
目の前にサシの綺麗に入った
シビ(本鮪)の中トロが
「わたしをたべて!」(笑)
とアピールしていたので、
それに魅かれてしまった。

そしたら、
親方が、すかさず、
「目につく処に
置いときました・・・」
と、一計を明かしてくれた(笑)。

鹿の子目に入った包丁に
下地がよく沁みて、
脂身の甘味・旨味が
際立つようであった。

茹でたての殻を纏った
車海老の「紅白」も
ネタケース内で「映え」ていて
これまた、食指が動かされた。

地元産「山葵」を
目の前で擦りおろして
噛まされているので、
清涼な沢の香りが
甘味十分の甲殻類の
コキュッとした歯応えの身を
シュタッと引き〆ていた。

寒くなってくると
脂がのってくる
平目の縁側は
クキクキした噛み味と
仄かな旨味が絶品だった。

フワッフワの煮穴子は
軽く炙られ、
香りがよく立ち、
且つ、淡い焦げの苦みが
大人の味として
幸福感をもたらしてくれた。

握りの〆は、
関鯵にした。

分葱と海苔が
生の青魚、酢飯と
ハーモニーを為し、
一品の秀逸な小鉢を
頂いているような味わいだった。

*



仕上げには
サビ入り海苔巻き。

干瓢のたおやかな歯応えと甘味に
山葵のピリリとした刺激と
ツンと鼻に抜ける芳香のデュエットは
“甘辛なる”鮨屋のアヴァン・デセール
(デザート前の甘味)である。

仕舞いは、
「玉(ギョク)」。

若旦那が
わざわざ厨房で焼いて、
できたてを厚切りで
供してくれた。

なので、
まだホカホカと
湯気がたっている。

ほのかな甘みが、
まさに、鮨屋のデザートを
思わせる。

カミさんも
いつも焼きたての卵焼きには
歓声をあげながら
「あちち・・・」
と頬張っている。

霜月の朔日は
毎年、「鮨の日」とあって、
帰りには、お土産に
「寿司酢」や「柿」をも頂いた。

先生世代がみな
鬼籍の人となり、
カウンセラーのカウンセリングを
してくれる方々がいなくなったので、
「好物」と「談笑」と「憩いの場」で
セルフ・ヒーリングをしている。


****


近頃、よく通っている
スタバに寄って、
エスプレッソをも喫した。

ほんの一口ほどの
ごく少量で
385円というのは
(缶コーヒーなら3本買えるなぁ・・・)
などと
ボンビー臭いことを考えながら、
いい歳こいたオトナの
カッコつけのアイテムとして
セルフ・フルフィルメント
(自己充足)の小道具代とも
思う事にしている。

サッと注文し、
キュッと引っ掛けて、
サッと退店するというのを
「粋」がる田舎者の
ひとり小芝居として楽しんでいる(笑)。

店内を歩いて
出口に向かう際には、
客々を上から目線で
(ふん。カフェラテなんか呑んで・・・)
とか、
(だべって、はしゃいじゃって・・・)
と、若者や娘っ子たちを
小馬鹿にしながら悦に入っている。

そのくせ、
家にくるお客とは
カフェラテ呑んで
だべってはしゃいでる
「昭和馬鹿親爺」である(笑)。

*

その足で、
スーパー系列の酒店に寄り、
先日のジュラソンの
レイト・ハーベストのような
珍品の甘口白ワインがないか
探してみた。

そしたら、
新聞のチラシ広告にあった
1.848円のソーテルヌが
1本だけディスプレイされており、
狂気乱舞した。

先週は、売り切れて
在庫もなしと言われて
ガックリしたが、
再入荷したようだった。

なにせ、
世界の三大貴腐ワインの
ソーテルヌが
フルボトルで千円台で買える
というのは、ワイン歴40年で
一度もなかった。

『ロル・ド・レイモン・ラフォン』
という聞きなれないシャトーだが、
ググッてみたら、なんと、
ディケムのマネージャーが
隣の畑で造ったものというから
驚いた。

『シャトー・ディケム』は
世界最高峰の貴腐ワインで、
生涯に一度しか味わったことがない。

今でも、
最低価格は5万くらいからで
キリは数百万という
まさに、呑む宝石である。

2016ヴィンテージで
1848円というのは破格の値段で、
『イオン』の通販では、
倍以上の3828円だった。

帰宅後、さっそく、
まず、室温で開栓し、
スワリング、聞香、
テイスティングしてみた。

ソーテルヌ独特の
華やかさと奥深さは
揺るぎないものだった。



ディケムの隣の畑で
所縁のある人の手によるもの、
と想像しながら味わうと、
さらにイマジネーションが膨らみ
適温に冷やしてからの試飲も
愉しみとなった。

帰宅した
カミさんは
デカンタージュして
冷えたものを味わったので、
その開いた華やかなインパクトに
「美味しい~♡」
と感激していた。

*



「カウンセラーの休日」は
「癒しの日」と称して、
好物を食して、好きな物を買う、
ということに尽きる。

なので、
かつての住まいの近所で
よく通っていた
『岩瀬書店』にも寄り、
シリーズで読んでいる
新刊コミックを二冊買って帰った。

ナッツをつまみに、
ハイコスパの貴腐ワインを
やりながらの漫画タイムは
この上ない至福のひと時であった。

よくよく考えたら、
鮨喰って、エスプレッソやって、
ワイン買って、マンガ買ったら、
30年前の京都での
1時間のカウンセリング料金と
同じだった(笑)。

*



午後からは
再来週にサロン・コンサートをやる
K君がレッスンに来てくれた。

全部で10数曲、
45分というヘビープログラムだが、
毎日のように「通し」で
練習しているという。

大半は、過去レッスンしたものなので、
要所要所のアドバイスをした。

童謡のメドレーもやるとのことで、
エチュード(練習曲)のような
優しい編曲集だったので、
これから自分も録画してみようと
思っている。

 



米沢から来る彼は、
毎度のこと、
好物の『峠の力餅』を
手土産に買って来てくれるので、
今朝も“おめざ”に頂いた。





 

 

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