昨日一日
大人しく療養していたが、
今朝もまだ全身が痛く
風邪が抜け切れていない。
仕方なく、
鎮痛解熱剤を服用して
今日も床に伏せっていようと思う。
今年度、一年、
元気に働かせて頂いたのを
床に伏して初めて気がついた。
まさに、
「ささいなことなりとはいへ
気付きしことは
ありがたきかな」
である。
元気でいるときには
Doing(すること)に気をとられ
Being(あること)が希薄になる。
「Doing」には目的が伴うが
「Being」には意味が伴う。
「すること」ばかりの日常だと
己れの実存的意味を
失念してしまいがちになる。
病床に伏したせいで、
久しぶりに
「何もしない」機会を得て
「ただ在る」ことに生を充実させた。
でも、退屈してくると
どうしても本を読みたくなったり
映画を観たくなったりもしたが、
それだけ、まだ気力がある、
ということかもしれない。
BSで『トキワ荘の青春』を観た。
モッくん主演のものは
『シコふんじゃった』
『おくりびと』など
どれもハズレがない。
本作でも、
並み居る漫画の天才たちを輩出した
トキワ荘で、自らはメジャーには
為り得なかった純粋で不器用な
寺田ヒロオ役を好演した。
中でも、
赤塚不二夫が
「才能がないから、諦めろ」
と編集者に断筆を勧められ
失意の底にあるとき、
寺田が、自室で励まし、
「これで何か食べて下さい」
と、そっと小金の入った
封筒を渡すシーンは
胸を打った。
寺田のどこまでも優しい人柄と
真心からの親切さに
赤塚も感に堪えて
廊下に正座して涙する場面は
素晴らしかった。
実話を元にしているので
おそらく本当のことだろうし、
赤塚は終生、寺田の恩を
忘れなかったことだろう。
その後、天才ギャグ漫画家として
『おそ松くん』や『天才バカボン』などの
ヒット作を生んだ背景に、
時代に取り残されていった
寺田ヒロオの存在があったことを
本作で初めて知らされた。
池上彰の名城大学での
特別講義『コーランを読む』が
興味深く、面白かった。
かつて、
高校時代に世界史で習った
「マホメット」は「ムハンマド」
「コーラン」は「クルアーン」
と現在は原語表記をするようになったという。
他にも、
「ジハード」や
「ハラル」「ラマダン」などの
イスラム教独特の宗教文化が
よく理解できた。
世界のムスリム人口が16億人で
キリスト教20億人を
近々超えるだろうという
予想も興味深かった。
現在の世界の混迷は
宗教文化の対立をはじめ、
「格差」「違い」による
不安定さである。
日本の童謡詩人
金子みすゞの詩にあるように
「みんな違って
みんないい」
という至言に人類が思い至り、
自らの行いを律することが
出来るように為るまでは、
まだまだ、多くの紛争や流血、悲劇を
身を持って知り尽くす
ことが必要なのだろうか。
戦時中にも犯罪があった、
という独特の視点で描かれている
『刑事フォイル』。
日曜夜の
ひとつの楽しみ
となってきた。
大人しく療養していたが、
今朝もまだ全身が痛く
風邪が抜け切れていない。
仕方なく、
鎮痛解熱剤を服用して
今日も床に伏せっていようと思う。
今年度、一年、
元気に働かせて頂いたのを
床に伏して初めて気がついた。
まさに、
「ささいなことなりとはいへ
気付きしことは
ありがたきかな」
である。
元気でいるときには
Doing(すること)に気をとられ
Being(あること)が希薄になる。
「Doing」には目的が伴うが
「Being」には意味が伴う。
「すること」ばかりの日常だと
己れの実存的意味を
失念してしまいがちになる。
病床に伏したせいで、
久しぶりに
「何もしない」機会を得て
「ただ在る」ことに生を充実させた。
でも、退屈してくると
どうしても本を読みたくなったり
映画を観たくなったりもしたが、
それだけ、まだ気力がある、
ということかもしれない。
BSで『トキワ荘の青春』を観た。
モッくん主演のものは
『シコふんじゃった』
『おくりびと』など
どれもハズレがない。
本作でも、
並み居る漫画の天才たちを輩出した
トキワ荘で、自らはメジャーには
為り得なかった純粋で不器用な
寺田ヒロオ役を好演した。
中でも、
赤塚不二夫が
「才能がないから、諦めろ」
と編集者に断筆を勧められ
失意の底にあるとき、
寺田が、自室で励まし、
「これで何か食べて下さい」
と、そっと小金の入った
封筒を渡すシーンは
胸を打った。
寺田のどこまでも優しい人柄と
真心からの親切さに
赤塚も感に堪えて
廊下に正座して涙する場面は
素晴らしかった。
実話を元にしているので
おそらく本当のことだろうし、
赤塚は終生、寺田の恩を
忘れなかったことだろう。
その後、天才ギャグ漫画家として
『おそ松くん』や『天才バカボン』などの
ヒット作を生んだ背景に、
時代に取り残されていった
寺田ヒロオの存在があったことを
本作で初めて知らされた。
池上彰の名城大学での
特別講義『コーランを読む』が
興味深く、面白かった。
かつて、
高校時代に世界史で習った
「マホメット」は「ムハンマド」
「コーラン」は「クルアーン」
と現在は原語表記をするようになったという。
他にも、
「ジハード」や
「ハラル」「ラマダン」などの
イスラム教独特の宗教文化が
よく理解できた。
世界のムスリム人口が16億人で
キリスト教20億人を
近々超えるだろうという
予想も興味深かった。
現在の世界の混迷は
宗教文化の対立をはじめ、
「格差」「違い」による
不安定さである。
日本の童謡詩人
金子みすゞの詩にあるように
「みんな違って
みんないい」
という至言に人類が思い至り、
自らの行いを律することが
出来るように為るまでは、
まだまだ、多くの紛争や流血、悲劇を
身を持って知り尽くす
ことが必要なのだろうか。
戦時中にも犯罪があった、
という独特の視点で描かれている
『刑事フォイル』。
日曜夜の
ひとつの楽しみ
となってきた。