近所の歯医者に十年来、
通っているが、
ここの先生、
タバコを吸うので
口の中に指を入れられると
ヤニ臭いのが困りものである。
毎度、診療前には
丁寧に手を洗ってはいるのだが、
ヤニ臭さは簡単には抜けないものだ。
親しい間柄なら
忠告もできるのだが、
年に一回行く程度なので
そうも言えない。
こないだは、
奥歯に詰め物をするときに
熱いコテを顎に触れられて
「アチッ」
と身を引くと
「あ~。アハハ・・・」
と誤魔化されて
消毒された。
どうして一言
「スミマセン・・・」
と言わないのかと
少しムカツイた。
歯の治療で痛みは
当然というので、
一々謝ってられないのかもしれないが・・・。
でも火傷は
別だと思うんだけど・・・。
顎にはまだ跡が残っている。
ふんとにモ~!
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『魂理学雑談』
民衆の「夢」
奈保子 私たちの意識の中心でもある「自我」(ego)は、できる限り矛盾を含まない統合性を保つように工夫されていますね。
佐々木 そうだね。かなりIntegrateされている。
奈保子 しかし、そうするとやはり、「自我」と相容れないものを排除しようとする機能が生じてきて、排除されたものは、だんだんと集まってきて力を得て、それが無意識下で「影(shadow)」になる、というのがユングの考えですね。
佐々木 そうです。それで、我われの夢の中には時々「影」が現れるし、時として、それは偏向的な自我の生き方に修正を加えようとして、いろいろな症状や問題として顕われてくるんやね。
奈保子 私たちの社会も、「体制」を保って、できるだけ矛盾を含まないよう統合性を持つようにと工夫されているわけですね。
佐々木 うん。せやけど、個人の意識とおんなじように、「体制」と相容れへんものは排除しようとする傾向もあるでしょ。
奈保子 たしかに。そうすると、排除された思想や行為は、だんだんと集まってきて力を得てくるようになるんですね。
佐々木 それは、紛争の歴史を見れば解るでしょ。
奈保子 shadowとしての反勢力結集以外に、それは…、民衆の「夢」のような形となって表現されてくる場合もあっていいと思うんですが…。
佐々木 もちろん、そういう場合もあるやろうね。
奈保子 「夢」はいろんな形をとって現われるでしょうね。
佐々木 そうだろうね。体制側の目の届かへん処で「お話」として示されたり、芸術作品のなかに忍び混まされたりすることもあるんとちがうかな。