[10月29日18時00分 天候:晴 福島県南会津郡桧枝岐村 旅館ひのえまた2階・大浴場]
私達は温泉を堪能していた。
高橋「秘技!『マッサージで感じちゃった僕』!」
愛原「やめい!背中流すだけだろうが!」
高橋は、いつもの狂ったノリで私の背中を流そうとした。
これで、LGBTのBとかGじゃなかったらまともなんだが……。
愛原「まあ、背中は流してくれてありがとうだな」
高橋「あざーっス!」
愛原「露天風呂行こう、露天風呂」
高橋「うっス!」
私と高橋は露天風呂に向かった。
愛原「おお!天気がいいから、満点の星空だな!」
だいぶ日も短くなり、西の空が若干明るい程度であった。
高橋「そうっスね」
愛原「満月もきれいだしなぁ……」
月自体は東京でも見れるが、満点の星空となると……。
愛原「めでためーでーたぁーの♪祭りの夜♪キミと2人きり♪」
高橋「ヤッショーマカショー!シャンシャンシャン!ヤッショーマカショー!シャンシャンシャン!ハイッ!」
リサ「先生の匂いがする!先生、そっちにいるの!?」
愛原「だーっ!」
リサの声がした。
どうやら、男湯の露天風呂とは背中合わせになっているらしく、壁1つを挟んで、向こう側に女湯の露天風呂があるらしい。
高橋「オマエは犬か!」
リサ「鬼だよ!」
自分で鬼だと認めたし……。
高橋「犬ならワンと言え、ワンと!」
リサ「ツー!」
宿泊客「なかなか元気なお嬢さんが御一緒のようで……」
愛原「あ、いや、どうもどうも……」
私は温泉の熱さより、恥ずかしさで体が熱くなった。
[同日18時30分 天候:晴 同旅館1階・宴会場]
愛原「あー、恥ずかしかった!オマエら、はしゃぎ過ぎだよ!」
高橋「さ、サーセン」
リサ「ゴメンナサイ……」
高橋「オマエのせいで怒られただろうが!」
リサ「お兄ちゃんだって、ノッてたじゃん!」
高橋「人のせいにすんじゃねぇ!」
愛原「あー、もう!うるせっ!」
リサ「これがホントの『うる星やつら』ってね」
リサ、右手から火花を散らした。
愛原「やかましいわ!怒られるからやめろ!」
私達は夕食会場である、1階の宴会場に向かった。
宴会場は各テーブルごとに、掘りごたつ式になっている。
つまり、座敷でありながら、椅子に座る感覚で座れるというわけだ。
仲居「愛原様方のお席は、こちらでございます」
愛原「ありがとう」
テーブルの上には、部屋番号と『愛原様』と書かれた札が置かれていた。
仲居「お飲み物は何になさいますか?」
愛原「取りあえず、ビールで」
高橋「じゃあ、俺も」
リサ「わたしもー」
愛原&高橋「何でやねん!」
やると思ったw
愛原「リサはジュースだろ」
リサ「ちぇーっ!」
愛原「オレンジジュースを1本」
仲居「かしこまりました」
メニューを見ていた高橋が、酒を指さした。
高橋「先生、凄いっスね。マイタケ酒とか岩魚の骨酒とかありますよ」
愛原「この辺は山菜、キノコ、蕎麦が名物だからな。東北地方とはいえ、この辺りは米が取れない。そこで、この辺りの人達は蕎麦を主食にしていたんだそうだ」
蕎麦なら痩せた土地でも、十分に収穫できる。
まあ、今なら流通も良くなったから、米だって普通に買えるんだがな。
リサ「……日本の鬼族って、こういう魚を捕まえて、それでお酒を造っていたんだって」
リサがポツリと言った。
愛原「リサ!?」
高橋「おい、角が出てるぞ。隠せ隠せ!」
リサ「おっと……!」
一瞬リサのヤツ、本当の鬼になっていなかったか?
こいつに酒を飲ませてはいけない。
年齢的な理由以外で!
仲居「お待たせ致しました。ビール2本とオレンジジュースが1本でございますね」
愛原「ありがとう」
仲居さんがビール中瓶2つと、オレンジジュースの瓶1本を持ってくる。
仲居「それでは、火をお点け致します」
仲居さんはチャッカマンを取り出すと、1人鍋の下にある固形燃料に火を点けた。
仲居「火が消える頃が、ちょうど煮立つ頃合いでございます」
愛原「おー、いいねぇ!」
高橋「先生、まずは一杯!」
愛原「おっ、悪いな」
高橋がビールを注ぐ。
愛原「じゃあ、俺からも」
高橋「あざざざざーっス!」
リサ「先生、わたしも!わたしも!」
高橋「おめーは自分で注げ」
愛原「いいよいいよ。俺が注いでやるよ」
リサ「わーい!」
高橋「チッ!」
愛原「というわけで、お疲れ!」
高橋「お疲れ様っス!」
リサ「おつかさまー!」
夕食にはキノコ鍋や蕎麦、はっとうや山椒魚が並んでいる。
肉は鍋の中に、少し入っている程度。
リサ「あーん」
愛原「肉を生のままで食べない!」
リサ「えー……」
愛原「先に蕎麦とか食べればいいんだよ」
高橋「さすがは先生!」
食べていると、善場主任からメールが来た。
見ると明日、旅館のチェックアウト後に、BSAAと合流してもらいたいという。
愛原「そ、そうか。まだ、仕事中だもんな……」
高橋「何がですか?」
愛原「明日、旅館をチェックアウトしたら、BSAAと合流してほしいんだってさ」
高橋「そうなんスか。一緒に、現場を捜索っスか?」
愛原「いや、そういうことじゃないだろ。だいいち、俺達の大仕事は既に終わってるはずなんだ。捜索はもう、公務員さん達の仕事さ」
高橋「ですよねぇ……」
多分、白骨死体を見つけた時点で、私の夢は正夢なのだろう。
しかしながら、リサの記憶が戻らないというのは気になった。
ついフラッシュバックでも起こして、最悪錯乱するところまでは想定していたのだが……。
私が了解の旨返信すると、詳細はまた後でメールするとのことだった。
私達は温泉を堪能していた。
高橋「秘技!『マッサージで感じちゃった僕』!」
愛原「やめい!背中流すだけだろうが!」
高橋は、いつもの狂ったノリで私の背中を流そうとした。
これで、LGBTのBとかGじゃなかったらまともなんだが……。
愛原「まあ、背中は流してくれてありがとうだな」
高橋「あざーっス!」
愛原「露天風呂行こう、露天風呂」
高橋「うっス!」
私と高橋は露天風呂に向かった。
愛原「おお!天気がいいから、満点の星空だな!」
だいぶ日も短くなり、西の空が若干明るい程度であった。
高橋「そうっスね」
愛原「満月もきれいだしなぁ……」
月自体は東京でも見れるが、満点の星空となると……。
愛原「めでためーでーたぁーの♪祭りの夜♪キミと2人きり♪」
高橋「ヤッショーマカショー!シャンシャンシャン!ヤッショーマカショー!シャンシャンシャン!ハイッ!」
リサ「先生の匂いがする!先生、そっちにいるの!?」
愛原「だーっ!」
リサの声がした。
どうやら、男湯の露天風呂とは背中合わせになっているらしく、壁1つを挟んで、向こう側に女湯の露天風呂があるらしい。
高橋「オマエは犬か!」
リサ「鬼だよ!」
自分で鬼だと認めたし……。
高橋「犬ならワンと言え、ワンと!」
リサ「ツー!」
宿泊客「なかなか元気なお嬢さんが御一緒のようで……」
愛原「あ、いや、どうもどうも……」
私は温泉の熱さより、恥ずかしさで体が熱くなった。
[同日18時30分 天候:晴 同旅館1階・宴会場]
愛原「あー、恥ずかしかった!オマエら、はしゃぎ過ぎだよ!」
高橋「さ、サーセン」
リサ「ゴメンナサイ……」
高橋「オマエのせいで怒られただろうが!」
リサ「お兄ちゃんだって、ノッてたじゃん!」
高橋「人のせいにすんじゃねぇ!」
愛原「あー、もう!うるせっ!」
リサ「これがホントの『うる星やつら』ってね」
リサ、右手から火花を散らした。
愛原「やかましいわ!怒られるからやめろ!」
私達は夕食会場である、1階の宴会場に向かった。
宴会場は各テーブルごとに、掘りごたつ式になっている。
つまり、座敷でありながら、椅子に座る感覚で座れるというわけだ。
仲居「愛原様方のお席は、こちらでございます」
愛原「ありがとう」
テーブルの上には、部屋番号と『愛原様』と書かれた札が置かれていた。
仲居「お飲み物は何になさいますか?」
愛原「取りあえず、ビールで」
高橋「じゃあ、俺も」
リサ「わたしもー」
愛原&高橋「何でやねん!」
やると思ったw
愛原「リサはジュースだろ」
リサ「ちぇーっ!」
愛原「オレンジジュースを1本」
仲居「かしこまりました」
メニューを見ていた高橋が、酒を指さした。
高橋「先生、凄いっスね。マイタケ酒とか岩魚の骨酒とかありますよ」
愛原「この辺は山菜、キノコ、蕎麦が名物だからな。東北地方とはいえ、この辺りは米が取れない。そこで、この辺りの人達は蕎麦を主食にしていたんだそうだ」
蕎麦なら痩せた土地でも、十分に収穫できる。
まあ、今なら流通も良くなったから、米だって普通に買えるんだがな。
リサ「……日本の鬼族って、こういう魚を捕まえて、それでお酒を造っていたんだって」
リサがポツリと言った。
愛原「リサ!?」
高橋「おい、角が出てるぞ。隠せ隠せ!」
リサ「おっと……!」
一瞬リサのヤツ、本当の鬼になっていなかったか?
こいつに酒を飲ませてはいけない。
年齢的な理由以外で!
仲居「お待たせ致しました。ビール2本とオレンジジュースが1本でございますね」
愛原「ありがとう」
仲居さんがビール中瓶2つと、オレンジジュースの瓶1本を持ってくる。
仲居「それでは、火をお点け致します」
仲居さんはチャッカマンを取り出すと、1人鍋の下にある固形燃料に火を点けた。
仲居「火が消える頃が、ちょうど煮立つ頃合いでございます」
愛原「おー、いいねぇ!」
高橋「先生、まずは一杯!」
愛原「おっ、悪いな」
高橋がビールを注ぐ。
愛原「じゃあ、俺からも」
高橋「あざざざざーっス!」
リサ「先生、わたしも!わたしも!」
高橋「おめーは自分で注げ」
愛原「いいよいいよ。俺が注いでやるよ」
リサ「わーい!」
高橋「チッ!」
愛原「というわけで、お疲れ!」
高橋「お疲れ様っス!」
リサ「おつかさまー!」
夕食にはキノコ鍋や蕎麦、はっとうや山椒魚が並んでいる。
肉は鍋の中に、少し入っている程度。
リサ「あーん」
愛原「肉を生のままで食べない!」
リサ「えー……」
愛原「先に蕎麦とか食べればいいんだよ」
高橋「さすがは先生!」
食べていると、善場主任からメールが来た。
見ると明日、旅館のチェックアウト後に、BSAAと合流してもらいたいという。
愛原「そ、そうか。まだ、仕事中だもんな……」
高橋「何がですか?」
愛原「明日、旅館をチェックアウトしたら、BSAAと合流してほしいんだってさ」
高橋「そうなんスか。一緒に、現場を捜索っスか?」
愛原「いや、そういうことじゃないだろ。だいいち、俺達の大仕事は既に終わってるはずなんだ。捜索はもう、公務員さん達の仕事さ」
高橋「ですよねぇ……」
多分、白骨死体を見つけた時点で、私の夢は正夢なのだろう。
しかしながら、リサの記憶が戻らないというのは気になった。
ついフラッシュバックでも起こして、最悪錯乱するところまでは想定していたのだが……。
私が了解の旨返信すると、詳細はまた後でメールするとのことだった。