たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

厳冬の2月が冷風のなか、スタートしました

2015-02-01 11:53:01 | Journalism

今日から2月・如月の始まりです。
3日は節分、翌4日は立春で暦の上では春が立つとされています。
とは言っても、風の冷たさが身に染むる季節ですね。



とくに今週は、北海道の南東海上の低気圧は発達のピークを迎え、
冬型の気圧配置が強まり、北海道や東北、北陸は猛吹雪や大雪になる予報です。
広く晴れる太平洋側でも冷たい季節風が吹き荒れ、
昼間も体感的には氷点下の寒さの所もあるとなっています。



何時もの徘徊道は冬枯れ霜枯れの風景です。
葉を落とした木々の枝、色を失った草植物は、春を待って息を潜めています。
薄茶色に枯れた地面の下では、新しい命が芽生え始めているのでしょう。



厳冬の季節、日本も厳しい現実に曝されています。
「イスラム国」の要求に対応できる術は最初からありませんでした。
「テロには屈しない」とすれば、結果は想定できることでした。



戦線で対峙して兵器による銃火を交える戦争ではない、
「テロ」こそが現代の戦争の一大典型なのです。
テロは何時でも何処でも起きて、そこが戦場になる。



大分前になりますが、
幾多の紛争、テロ現場を撮りつづけている戦場カメラマンとして、
著名な方のお話を直接伺う機会がありました。
氏は2011年のニューヨーク9・11のあと、アメリカがイラクに侵攻の2003年3月、
バグダットのアブグレイブ刑務所に9日間拘留され死刑宣告を受けていたが、
フセイン政権が倒れ釈放された経緯を持つ方でした。
氏が言うには、
「これからは突然、街がテロの戦場になる。これが現代のの戦争形態だ」と―─



まさに今回の事態は「現代の戦争」だと言えます。
首相官邸は「作戦統合本部」、そしてヨルダンの日本大使館が「前線基地」です。
連携を図るとしても、相手国の「イスラム国」の情報は何もなかった。
有効な救出対応策などは取り得なかった。
「テロは断固許さない」「償いをさせる」と語調を強めても、
日本に為す術は限られています。



以前このブログでも似たようなことを発しています。
「69回目の祷りの8月、憲法の平和主義は持続可能か」(2014年8月15日)

以下一部を再掲載します。
<集団的自衛権のパートナーとされているアメリカが、
再びイラクのイスラム過激派組織「イスラム国」と交戦を開始しています。
「米国人保護が目的」とオバマ大統領が承認したものです。このことは、
わが国はこの「イスラム過激派組織」との交戦国になったといえます。
このテロ組織が日本を標的にする可能性は十分あります。
現代の戦争は距離的空間は関係なく巻き込まれます。
現在の日本がテロに見舞われたら、日常が一瞬にして「戦場」になります。>



冬枯れの道は風が冷たい。
冬空は悲しいほど、晴れ渡っています。