雲南、見たり聞いたり感じたり

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雲南のお豆

2011-12-11 09:23:52 | Weblog
写真は文山市付近の珠街集貿市場にて(2004年秋撮影)。大豆をふやかして、発芽させたもの。大豆以上、もやし未満の食材である。

【大それた用事】
 雲南では、見たこともない野菜、キノコ類に圧倒されますが、豆の種類やその愛着のほども半端ではありません。赤い豆は小豆か、緑の豆は緑豆か、などと類推しつつ見ていて、ほかにわかるものといえば、大豆、そら豆、えんどう豆、ひまわりの種、カボチャの種、インゲン豆ぐらい。小さい豆にちょっと突起の出た形など、よくわからない豆の方が多いぐらい。もちろん、すべて食用です。
 このように、雲南の、こだわりあるお豆の文化を見てみましょう。

 2004年、私が雲南に滞在していた頃、雲南の、とりわけえんどう豆が世界的に注目を集めていました。他国では見られない在来種が、続々と発見されていたからです。世界各国のプラントハンター達が、それこそ血眼になって、新種、原種を集めようと、雲南の大学や社会科学院などをパートナーにして、雲南を舞台に熾烈なバトルを繰り広げていたのです。

 日本の植物学者も昆明にやってきていました。
 時には市場に連日通っている私に
「もし、えんどう豆があったら、送ってくれない?」
 とオーダーがあったことも。どれがえんどう豆やら、わからないほど市場に豆があふれていたので、お役に立つことはまったくありませんでした。それほど、大それた用事とは思っても見なかったのです。

 ちょっと、田舎の道ばたを歩いていると、「あ、これ、いい。」といって、手をフワリと伸ばして種を取る。そんな気軽な動作は、どうみても犬の散歩中の近所のおじさん。緊張感のかけらもなかったのですから。

 ところが、このころの調査報告書がようやくネットでも見られるようになり、そのオーダーがじつに深い内容だったことがようやく理解できました。      (つづく)

*12月6日(火)の「黄色い羊羹・豌豆粉」にお寒い中、おいでいただき、本当にありがとうございました。私も先月末から家のものが入院したりと、なかなかたいへんな渦中にありますが、なんとか続けていけたらなあ、と考えています。
12月20日(火)は、雲南料理をいただく会を1時半から秋葉原近辺で行います。雲南に数十年通い詰め、いろいろな雲南旅行のアテンドも行う小松碧さんが、いろいろな雲南の食材を先月調達してきたものも料理してもらう予定。どうぞ、お楽しみに。
お問い合わせ・孔子学院03-3340-1457へ。
場所:中国雲南酒膳坊 過橋米線 秋葉原店 料金4000円程度。
                 

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