写真は従業員の一人。ドアの外には団体客用の小型バス(車体には金方日式森林温泉」と宣伝文句が書かれている)が止まっている。これも日本式を意識してのことか?
【キモノの帯はむずかしい】
彼女たちのコスチュームは日本の浴衣風のキモノなのですが、帯の部分が太めのヒモを腰に巻いて気軽にピンで留めただけなのです。そして、その後ろには、黄金色の座布団がちょこんとはさみこまれていたのでした。
キモノを写真やテレビで見ただけの人には、帯の後ろのふくらみが座布団に見えてしまったのでしょう。現にお太鼓結びなどをする場合は帯のふくらみを持たせるために「帯枕」というクッションを添えるので、あながち、完全なまちがいでもありません。
いまや日本にも腰に太めの帯を巻き、あらかじめ形作られた文庫結びをマジックテープで貼り付けるだけ、というものもあることだし、と、吹き出したい衝動を必死で押しとどめたのでした。
考えてみると、日本の帯の締め方は中国にはありません。世界中見渡してもたぶん、ないでしょう。多様な民族衣装が残る雲南の人が理解できない民族衣装・キモノ。現代の日本人も苦労する帯の締め方は、写真を見ただけは到底理解できるものではありません。むしろ帯の締め方が中途半端な場合よりもヒモに座布団の方が、ほどけなくて安心ともいえましょう。 (つづく)
【キモノの帯はむずかしい】
彼女たちのコスチュームは日本の浴衣風のキモノなのですが、帯の部分が太めのヒモを腰に巻いて気軽にピンで留めただけなのです。そして、その後ろには、黄金色の座布団がちょこんとはさみこまれていたのでした。
キモノを写真やテレビで見ただけの人には、帯の後ろのふくらみが座布団に見えてしまったのでしょう。現にお太鼓結びなどをする場合は帯のふくらみを持たせるために「帯枕」というクッションを添えるので、あながち、完全なまちがいでもありません。
いまや日本にも腰に太めの帯を巻き、あらかじめ形作られた文庫結びをマジックテープで貼り付けるだけ、というものもあることだし、と、吹き出したい衝動を必死で押しとどめたのでした。
考えてみると、日本の帯の締め方は中国にはありません。世界中見渡してもたぶん、ないでしょう。多様な民族衣装が残る雲南の人が理解できない民族衣装・キモノ。現代の日本人も苦労する帯の締め方は、写真を見ただけは到底理解できるものではありません。むしろ帯の締め方が中途半端な場合よりもヒモに座布団の方が、ほどけなくて安心ともいえましょう。 (つづく)