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雲南、見たり聞いたり感じたり

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『さくらそうアラカルト』 の桜草は日本固有種

2017-11-10 14:48:04 | Weblog
東京の一般家庭の庭先で2月から3月にかけて次々と咲き続けるプリムラマラコイデス(写真右側の濃いピンクの花。)

【感謝】
 出版を託した「小学館スクエア」ののサポート体制は、万全でした。担当編集者によるスケジュール管理から写真の整理、関係者の手配などあらゆること。たとえばデザイナーのAさんは装丁のアイディアを考えてくださり、私が稚拙な絵で示すアイディアを咀嚼して愛らしい本に仕立ててくださいました。適切なご指摘をくださる校正者の佐藤憲正さんには、言葉に尽くせぬほど本当にお世話になりました。

 指摘に基づいて大幅に改変した章もあるほどです。本の内容が独りよがりにならないようにするための、暗がりの中の灯火(ともしび)のようなお言葉でした。

 小学館で本を編集される際の心配りとノウハウが、素人であろうと玄人であろうと関係なく、惜しみなく注がれていることが実感できます。

素人は、玄人向けの言葉を解読するために、面倒くさがらずに「WHAT?」を聞き返しさえすれば、お互いに歩み寄って、今後もよい本が続々と仕上がっていくことでしょう。

【本書のさくらそうとは】
 さくらそうと聞くと、学校の卒業式の時とか、正月明けとかに見られるピンクの小花ね、と思う人も多いでしょう。こちらは「西洋桜草」という名で園芸店で売られているで育てやすく、水を与えれば1ヶ月以上持つ、育てやすい花です。

 でも本書が扱う、父が育て、日本各地に熱烈な愛好家を持つ「さくらそう」は日本原産のもので、花はせいぜい一週間から10日ほどの絶滅危惧種のほうです。この世界はかなりディープで、一度、この花を見ると、心をわしづかみにされる御仁がむかーしからいたのです。

 ただし、育て方にはかなりのコツが必要なので、今後、さくらそう育てる人が困らないように、そういう方が一人でも増えるようにと経験に基づいて丁寧に図や表や写真を使って解説しました。

 ちなみに、上記写真の西洋桜草はプリムラマラコイデスといって、元は19世紀末にヨーロッパからさかんに中国は雲南、四川方面へとでかけたプラントハンターによって採取されたもの。梅よりも先に咲く、日本の庭先のおなじみの花が雲南とつながっているのもおもしろいですね。これについては『さくらそうアラカルト』の5章で触れています。
 (つづく)
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