雲南、見たり聞いたり感じたり

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雲南の牛①

2015-10-11 11:09:31 | Weblog
写真は文山地区の山間の三七畑で荷車を引いていた黄牛(手前)と水牛(奥)。雲南では一つの地区にも様々な種類の牛が共存している。

【村ごとに違う顔】
都市化の広がりで急速に都市の中に飲み込まれてしまうものの、その周縁部や農村で、必ず見かけるのが牛です。

豚については、その魅力に取り込まれた女性が『雲南の豚』という本を出版し女性初の「太陽賞」を受賞していますが、牛も負けずに可愛い。

目がくりくりっとしていて、たいてい毛もツヤツヤしています。きっと大事にされているのでしょう。

出会いも様々。

牛車として、穀物の運搬をもくもくとこなす牛、

砂糖きび絞り用の機械につながれてサトウキビジュースを搾る牛、

はたまた中国の紀元前の書物に書かれているのとまったく同じ農機具につながれて、土と同化した皮膚を持つおじさんの命令で畑の土を耕す牛、

と枚挙に暇がありません。

その糞は集められて壁に貼り付けられ、乾燥させては、人間の煮炊き用の燃料に使われていました。

これだけ役立つ牛には人間からのお礼も厚いものでした。

夕方に近所の草地に綱を引いて牛の散歩にでかけ、草のエサを食べさせ続けるおじいさん、

たわしでごしごしと背中をこするおばあさん、

はたまたコンクリートで固められた都会的な町の真ん中でたっぷりの飼料を道路に直置きするおばさん、それをほおばりながら、ご主人様を待っているがごとく、静かにたたずむ茶色い牛、

と様々なところで人と牛との交歓をたやすく見ることができました。

これらの牛たちが村ごとにまったく違う顔だち、種類をしているように感じて不思議だったのですが、それを感じていたのは私だけではありませんでした。
(つづく)
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