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http://mylibrary.maeda1.jp/0410OilMajor2017-1stQtr.pdf
2017.5.26
前田 高行
2.2015年第1四半期以降の四半期別業績の推移(続き)
(6)原油・天然ガス生産量の推移
(6-1)原油生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-68.pdf 参照)
過去1年間の四半期ごとの原油生産量の推移を見ると5社の順位に変化はなく、ExxonMobilが他社を引き離してトップを守り、ShellとChevronが2番手グループ、BPとTotalがほぼ同じ生産量で3番手グループである。しかし首位のExxonMobilの生産量は5社の中でただ1社200万B/D台の生産量を維持しているものの、年間を通じて低落傾向にあり、Chevronも減少しつつある。これ対してShell及びTotalは年間を通じて現状維持を続け、BPも年央の落ち込みをカバーして生産量を維持している。
2016年第1四半期の各社の生産量はExxonMobilが254万B/DでShell及びChevronは同じ生産量(178万B/D)、BPが141万B/D、Total129万B/Dであった。Totalの生産量はExxonMobilのほぼ2分の1にとどまっている。
その後ExxonMobilは第2四半期に233万B/Dに下落、今年第1四半期も233万B/Dにとどまり1年前に比べて生産量は8%低下している。ShellとChevronは生産量に大きな変化はなく2016年第1四半期の178万B/Dに対して1年後の今年第1四半期はそれぞれ187万B/Dと171万B/Dである。この結果ExxonMobilとShellの格差は1年前の30%から1年後には20%に縮まっている。
(6-2)天然ガス生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-69.pdf 参照)
天然ガスの生産量はExxonMobilとShellの上位グループとBP、Total、Chevronの下位グループの2極に分かれており、上位2社がコンスタントに日量100億立方フィートを生産し続けているのに対してTotalは60億立方フィート台、BPとChevronは50億立方フィート台の生産量にとどまっている。
年間の推移を見ると上位グループのExxonMobil及びShellの生産量は年央に落ち込んだもののその後は盛り返し今年第1四半期には1年前の水準に戻っており、下位グループ3社はわずかながらも生産量の増加傾向が見られる。最近の5社はいずれも天然ガスの増産に力を入れている様子がうかがえる。
(6-3)原油・天然ガス合計生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-65.pdf 参照)
天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量の推移を見るとExxonMobilは減少傾向が見られ、その他の4社は年間を通じて横ばいである。2016年第1四半期の各社の合計生産量はExxonMobilが最も多い433万B/Dで5社の中では唯一400万B/D台である。これに続くのがShellの366万B/D、その他3社はChevron(267万B/D)、Total(248万B/D)及びBP(243万B/D)でありExxonMobilのほぼ6割である。
今年第1四半期の各社の生産量は、ExxonMobil 415万B/D、Shell 375万B/D、Chevron 268万B/D、Total 257万B/D、BP 239万B/Dであり5社の順位は変わらないが、トップのExxonMobilと最も生産量が少ないBPとの格差は縮小している。
以上
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