石油と中東

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首位を固めるシェル:五大国際石油企業2018年4-6月期決算速報(3)

2018-08-07 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本レポートはマイライブラリーで一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0448OilMajor2018-2ndQtr.pdf

 

 

2018.8.7

前田 高行

 

1. 五社の4-6月期業績比較 (続き)

(4)売上高利益率 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-53.pdf 参照)

売上高利益率はChevronが8.1%と最も高く、Total 7.1%、Shell 6.2%、ExxonMobil 5.4%と続いている。利益率が最も低いBPは3.7%である。今期は各社とも利益率は一桁台にとどまり、また5社の格差が小さい。前年同期に比べExxonMobilの利益率は低下しているが、その他の4社はアップしており特にChevron、Shell、BPは利益率が大幅にアップしている。

 

(5)設備投資

(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-54.pdf 参照)

2018年4-6月期の設備投資額が最も多いのはExxonMobilの66億ドル、これに次ぐのがShellの53億ドルである。Chevron及びBPの設備投資額は48億ドル及び35億ドルであり、最も少ないTotalはExxonMobil或はShellの半分以下の25億ドルである。ExxonMobilは7割近く増加しているが、Chevronは6%の増加にとどまり、その他の3社の設備投資は前年同期を下回っている。

 

(5)原油・ガス生産量
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-22.pdf 参照)

(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-55.pdf参照)
 今年4-6月の原油生産量はExxonMobilが平均日産量221万バレル(以下B/D)で5社の中では最も多い。その他の4社はいずれも200万B/D以下であり、Shellが173万B/D、Chevron 172万B/D、Total は158万B/D、BP はExxonMobilの6割の122万B/Dで5社の中では最も少ない。ExxonMobilは世界各地で万遍なく原油生産をおこなっており他社を圧倒している。前年同期と比較するとTotalが22%と大幅に増加した以外、他の4社は2%乃至10%減少している。

 

 天然ガスの生産量はShellが99億立方フィート(以下cfd)と最も多く、ついでExxonMobilが86億cfd、BP、Chevronは70億cfd前後で、最も少ないTotalは62億cfdであった。前年同期に比べるとBP、Chevron及びShellはそれぞれ+16%、+7%、+2%と増加したが、ExxibMobil(-13%)、Total(-5%)は減少している。

 

 天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量ではExxonMobilは365万B/Dでこれに次ぐのがShellの344万B/Dである。その他の3社はChevronが283万B/D、Toralは272万B/D、最も少ないBPは247万B/Dである。石油と天然ガスの比率を見ると、ExxonMobilとChevronは石油61%、天然ガス39%であり5社の中では石油の比率が最も高い。またTotalも石油58%:天然ガス42%と石油の比率が高い。Shellは原油と天然ガスの比率が50%ずつであり、これに対してBPのみは石油49%対天然ガス51%であり、天然ガスがわずかではあるが石油を上回っている。

 

(続く)

 

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                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

 

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