石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計2018年版解説シリーズ:天然ガス篇 (9)

2018-08-14 | BP統計

 

2018.8.14

前田 高行

(一国で世界の天然ガスの2割を消費する米国!)

(2)国別消費量

(表http://bpdatabase.maeda1.jp/2-3-T01.pdf 参照)

 次に国別に見ると、最大の天然ガス消費国は米国であり、同国の2017年の消費量は7,395億㎥であった。これは全世界の20%に相当する。米国は石油についても世界全体の20%を消費しており(石油篇国別消費量参照)、世界一のエネルギー爆食国である。

 

第2位はロシア(4,248億㎥、12%)でこの米露両国が世界の二大天然ガス消費国である。これに続くのが中国(2,404億㎥)、イラン(2,144億㎥)である。5位、6位及び7位は日本(1,171億㎥)、カナダ(1,157億㎥)、サウジアラビア(1,114億㎥)と続き、これら7カ国が消費量1千億㎥以上の国である。

 

2017年の天然ガス消費量を前年の2016年と比較すると、世界全体では2.7%の増加であるが、中国は世界平均を大幅に上回る15%の増加率である。イランおよびサウジアラビアの中東産油・ガス国もそれぞれ6.5%、5.8%と高い増加率であるが、両国とも発電、造水、家庭用燃料としての需要が伸びている。ロシア及び日本も前年比でわずかながら消費量が増えているが、米国は逆に1.4%減少している。同国の生産量は0.7%増加しており(国別生産量参)、このことから同国の天然ガス輸出が進展していることが解る。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail;maedat@r6.dion.ne.jp

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする