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http://mylibrary.maeda1.jp/0454OilMajor2018-3rdQtr.pdf
2.2017年第3四半期以降の四半期別業績の推移(続き)
(6)原油・天然ガス生産量の推移
(6-1)原油生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-68.pdf 参照)
過去1年間の四半期ごとの原油生産量の推移を見るとExxonMobilが他社を引き離して5期連続でトップを守っている。ExxonMobilの生産量は5社の中でただ1社200万B/D台を維持している。同社の生産量は昨年第3四半期以降下降気味であったが、今期は再び1年前の水準に戻っている。ExxonMobilに次ぐ二番手グループはShellとChevronで、その生産量は170万B/D台であり、直近の3四半期は両社の間に殆ど差が無い。TotalとBPの1年前の生産量は130万B/D台で5社の中で最も少なかった。しかしTotalは昨年第4四半期以降大幅に生産量を増加させており、今期は161万B/DとShell及びChevronとの差を縮めている。一方BPは昨年第4四半期以降生産量の減少が続いており、今期は122万B/Dにとどまり、Totalと40万B/Dの差がある。
(6-2)天然ガス生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-69.pdf 参照)
2017年第3四半期の天然ガスの生産量はExxonMobil及びShellの上位グループ2社とBP、Total、Chevronの下位グループ3社の2極に明確に分かれており、上位2社が日量約100億立方フィート(以下cfd)に対し下位3社の生産量は60億cfd前後にとどまっていた。ExxonMobilは昨年第4四半期をピークに低落の傾向にあり、トップのShellとの格差が広っている。但しShellの生産量も今年四半期に119億cfdに達した後に急落し今期は104億cfdと1年前の水準に戻っている。
一方下位グループではChevronは年間を通じて増加しており、BP及びTotalの生産量は横ばい状態である。この結果今期(2018年第3四半期)はShellの生産量が104億cfdでトップとなり、続いてExxonMobilが90億cfd、BP、Chevron及びTotalが70億cfd前後で並んでいる。トップのShellと5社のうち最も少ないTotalとの生産量の差は34億cfdである。
(6-3)原油・天然ガス合計生産量(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-65.pdf 参照)
天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量の推移を見るとトップのExxonMobilは1年前の388万B/Dから減少し、今期は10万B/D減の379万B/Dにとどまっている。二番手のShellはExxonMobilにほぼ20万B/Dの差を付けられている。Chevron、Total、BPの下位グループ3社の昨年第3四半期原油・天然ガス合計生産量は250~270万B/Dでほぼ一線に並んでいた。この傾向は今年第1四半期まで続いたが、前期と今期はChevron及びTotalが生産量をぞかさせたのに対しBPは逆に減少している。この結果ExxonMobil、Shellの上位グループとChevron、Totalの差は縮小し、BPが最下位に取り残される状況になっている。
以上
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