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第6章:現代イスラームテロの系譜(6)
151やすやすと国境を越えるイスラーム・テロ(2/4)
イラン革命に呼応してサウジアラビアではマフディ(救世主)を名乗る人物によるマッカ大神殿占拠事件が発生した。サウジアラビアのファハド国王はテロを力づくで抑えつけたが、この事件で宗教の怖さを再認識し政教一致国家のイランを敵視するようになる。
その一方でサウド家の宗教的立場を正統化するため、彼は1986年に自らを「マッカ・マディナの二大聖都の守護者」と名乗るようになる。サウド家自身はあくまで世俗権力である。国王のほかに聖都の守護者というもっともらしい称号を付け加えて宗教的な権威づけを行ったのである。
(続く)
荒葉 一也
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