(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(55)
第21章 さまよう3羽の小鳥(2)「マフィア」と「アブダッラー」の場合(1/3)
「マフィア」は饒舌であった。先の見えない不安感を忘れるために彼はひたすら喋りまくった。生まれ故郷ウクライナの農村での貧しかった時代。ソビエト連邦の崩壊をきっかけに新天地を求めてイスラエルに移住した一家。移住先で与えられた荒野の開拓地での父母の奮闘。一族の期待を背に空軍に入隊し優秀なパイロットとして頭角を現したこと。今回任務を完遂したことで無事帰還すれば名誉の勲章と昇格が待ち受けているに違いないこと等々-----
マフィアは「無事帰還すれば----」と言うと急に黙りこくってしまった。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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