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http://mylibrary.maeda1.jp/0603MajorAramcoEneosIdemitsuMar2024.doc.pdf
6.財務キャッシュフロー
(財務に熱心なアラムコ/メジャーズ、関心の薄い日系!)
(1) 2023年(度)財務キャッシュフロー
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-06.pdf 参照)
2023年(度)の財務キャッシュフローを比較するとENEOSは▲3,310億円(▲23億ドル、換算レート:145円/ドル)であり、出光は▲2,805億円(19億ドル、換算レート:144.6円/ドル)であった。一方メジャー5社はShellが▲382億ドルと最も大きく、次いでExxonMobil(▲343億ドル)、Chevron(▲301億ドル)、TotalEnergies(▲297億ドル)、bp (▲134億ドル)であり、またアラムコは▲1,362億ドルであった。ExxonMobilと比べた場合、アラムコは4倍であり、一方出光は20分の1にとどまっている。
(極めてダイナミックなアラムコとメジャー5社の財務キャッシュフロー!)
(2) 2019年(度)~23年(度)財務キャッシュフローの推移
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-16.pdf 参照)
2019年のメジャー5社の財務キャッシュフローはShellの▲352億ドルを筆頭に、ChevronはShellの6割(▲198億ドル)であった。その他3社は70億ドル前後であり、各社の財務戦略には大きな違いが見られた。同年度の日系2社のそれはENEOSが▲11億ドル、出光は15億ドルのプラスであった。またアラムコは▲653億ドルであった。アラムコの財務C/Fが飛び抜けて高く、メジャーズもその多くが300億ドル前後あるのに対して、邦系2社の財務C/Fは極めて少ない。
2020年(度)は世界的なコロナ禍と経済縮小の影響を受けてメジャーズ5社は財務改善に走り、ExxonMobilなど3社はプラスに転換、Shellの財務キャッシュフローも前年の5分の1の規模に縮小している。ところが2021年には一転してメジャーズ各社は積極的な財政出動を行っており、ExxonMobil(▲354億ドル)、Shell(▲347億ドル)の2社が▲300億ドルを超え、TotalEnergies、Chevronは250億ドル前後、最も少ないbpも▲181億ドルのキャッシュフローであった。これに対し日系2社は大きな変化は見られず、この傾向は2022年(度)も引き継がれた。
これに対してアラムコの財務C/Fを年々増加しており2022年に千億ドルの大台を突破、2023年の財務C/Fは1,362億ドルに達している。メジャーズ5社も2021年以降年間財務C/Fはほぼ200億ドルを超える水準を維持している。アラムコとメジャーズは極めてダイナミックな財務活動を行っていると言えよう。
以上
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