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http://mylibrary.maeda1.jp/0468OilMajor2019-1stQtr.pdf
1. 五社の1-3月期業績比較 (続き)
(4)売上高利益率 (図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-53.pdf 参照)
売上高利益率はChevronが7.5%と最も高く、Shell 7.0%、Total 6.1%、BP 4.4%と続いており、利益率が最も低いのはExxonMobilの3.7%である。前年同期に比べると、Shell、BP及びTotalは改善した一方、Chevron及びExxonMobilの2社は悪化している。
(5)設備投資
(図:http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-54.pdf 参照)
2019年1-3月期の設備投資額が最も多いのはExxonMobilの69億ドル、これに次ぐのがShellの51億ドル、Chevronの47億ドルである。BP及びTotalはこれら3社を下回る30億ドル台の投資にとどまっている。前年同期と比較するとExxonMobilは前年同期のほぼ1.5倍増であり、Shell、Bp、Chevron3社はわずかながら増加している。いる。しかしTotalは25%と大幅に減少している。
(5)原油・ガス生産量
(表http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-22.pdf 参照)
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-4-55.pdf参照)
今年1-3月の原油生産量はExxonMobilが平均日産量233万バレル(以下B/D)で5社の中では最も多い。その他の4社はいずれも200万B/D未満でChevron(188万B/D)、Shell(185万B/D)、Total163万B/Dである。BPの原油生産量は5社の中で最も少ない130万B/DでExxonMobilの6割弱にとどまっている。ExxonMobilは世界各地で万遍なく原油生産をおこなっており他社を圧倒している。前年同期と比較するとBP以外の4社はいずれも増加しており、特にTotalは10%増加している。
天然ガスの生産量はShell1社のみ100億立方フィート(以下cfd)を超えている。第2位のExxonMobilは前年同期はShellと並んで生産量が100億cfdを超えていたが、今期は99億cfdにとどまっている。残る3社はBPが79億cfd、Total 73億cfd、Chevron 70億cfdであった。前年同期に比べると各社ともさほど大きな変化は無いが、BP,Total、Chevron3社が増加しているのに対して、ExxonMobil及びShellは前年同期を下回っている。
天然ガスを石油に換算した原油・天然ガスの合計生産量ではExxonMobilは398万B/Dでこれに次ぐのがShellの375万B/Dである。その他の3社は2社との格差が大きく、Chevronは304万B/D、Total295万B/D、BP266万B/Dである。石油と天然ガスの比率を見ると、Chevronは石油62%、天然ガス38%であり5社の中では石油の比率が最も高い。またTotal、ExxonMobilも石油の比率が天然ガスを上回っており、それぞれ石油55%:天然ガス45%、石油58%:天然ガス42%である。これに対してShell及びBPは天然ガスが石油を上回っており、その比率は両社とも石油49%:天然ガス51%である。
(続く)
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