(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(48)
第18章 撃ち落された給油機(2)引き裂かれる編隊(3/3)
イスラエル機のパイロットは言い知れぬ恐怖感と威圧感の中で次第に焦りを覚え始めた。追尾を振り切ろうとアクロバット飛行を繰り返したおかげで燃料を予想以上に使い果たしたようである。給油機と引き離され、砂漠の上空をあてどなく飛び続け、最早帰投のために残された燃料はぎりぎりである。ここはアラビア半島上空の敵地の真っただ中、砂漠に不時着する訳にはいかない。イスラエルの護衛機2機には基地に帰投する選択肢しか残されていなかった。
護衛の2機が踵を返すのを確認したサウジアラビア機のパイロットは基地の作戦本部に作戦終了を報告して帰途についた。
「客人の従者はお帰り願いました。」
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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