4. 経済・金融連携
(いつまでも開発途上国の顔をする中国!)
4-1. G77
G77(Group of Seventy-seven、77カ国グループ)は、1964年の第一回国連貿易開発会議(UNCTAD)でアジア、アフリカ、ラテンアメリカの開発途上国77カ国によって形成されたグループである。参加国の数は現在では130カ国以上に増加している。中国が主導的な役割を果たしていることから、最近ではG77+Chinaと呼ばれることが多い。MENA諸国はほぼ全てG77のメンバーである。
2023年の首脳会合はキューバで行われ習中国主席、ルーラ・ブラジル大統領などが出席している。会合で採択された政治宣言では、途上国が直面する食料やエネルギー価格の高騰、貧困や難民の増加などに対して明確な対応策を求めている。
このようにG77は数の力により先進国に対応を促す圧力団体の様相を呈しており、加盟国間の相互協力や自助努力などは取り上げられていない。G77の中でも年々経済格差は広がっており、今や中国は国際舞台で突出した経済力、技術力、政治力を発揮している。中国が開発途上国を自称しながら他の途上国をどのように味方につけられるかが、今後のG77の最大の課題であろう。
(続く)
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