(注)本シリーズは「マイライブラリー」で一括してお読みいただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0463MenaRank10.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その10)
3.2014年~2018年の日本とMENA諸国の貿易(続き)
(表http://menarank.maeda1.jp/10-T04.pdf 参照)
(2016年を底に再び上向くサウジ、UAE、カタールからの輸入!)
(3)主な国の輸入額の推移
(図http://menarank.maeda1.jp/10-G05.pdf 参照)
サウジアラビア、UAE、カタール、イランおよびイラクは石油・天然ガスの主要な輸入国であるが、これら5カ国の過去5年間の国別輸入額の推移を見ると、5年間を通じてサウジアラビアの輸入額が最も多く、その額は2014年の5兆円から2015年は前年比4割減の3兆円に急減、2016年も前年比3割減の2.1兆円と2年連続して減少した。その後は2017年3.1兆円、2018年3.7兆円と再び増加する傾向にある。
UAEはサウジアラビアとほぼ同様の傾向を示し2014年には4.4兆円のピークに達した後、2015年、2016年と続けて前年比30%以上の大幅な落ち込みとなり、2016年には2014年の4割にとどまっている。但し2017年、2018年は2.3兆円、3.0兆円に増加している。天然ガスの主要な輸入国であるカタールの場合、2014年の3.5兆円から2015年、2016年は2年連続で40%強減少、2017年も対前年横ばいの状況であったが2018年には増勢に転じている。
これら3カ国に対してイラクからの輸入額は2,000億円以下で低迷している。イランについては2014年は6,000億円台であったが、2015年以降は4,000億円前後に急減している。経済制裁による輸入抑制と原油価格下落の影響が大きく表れている。
(2016~17年に急減したUAEとサウジ向け輸出!)
(4)主な国への輸出額の推移
(図http://menarank.maeda1.jp/10-G06.pdf 参照)
MENAの日本からの輸出額では過去5年間を通じてUAEがトップである。これはドバイを通じた第三国への再輸出が多いためである。UAE向けの輸出は2014年、2015年と2年連続で1兆円を超えた。しかし続く2年間は2016年8,700億円、2017年8,100億円と低迷、2018年は若干回復して8,700億円になっている。
オイルブームとその後の油価の下落は同じ湾岸産油国のサウジアラビアにも表れており、同国向け輸出は2015年の8,300億円をピークに2016年、17年と急減、2017年は2014年のほぼ2分の1にとどまった。昨年は少し増加し4,500億円であった。
同じ産油国であるがイラン向け輸出は経済制裁により2014年の輸出額は266億円にとどまった。その後は回復の兆しが見え、2017年には985億円とエジプトに並んだが、2018年には再び770億円にダウンしている。
地域の経済大国であるトルコ向け輸出は2014年以降毎年増加しており、2017年は3,500億円と4年前の1.6倍に達している。またもう一つの地域大国エジプトは2014年、15年は1,500億円だいであったがその後減少し、2018年は1,100億円にとどまっている。
以上
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