昨日の45と双璧をなす UX-250
1941年 5月製造
民生受信管では最大、ただラジオ用途ではなく、もっぱら高級電蓄に用いられました。
アメリカではのちにSTタイプの50になりましたが、国内では製造されていません。
日本では45を管内でパラレルにしたような2A3に置き換わっていますね。
蛇足ながら
DONという国産メーカー。 兄弟で営んでいたが喧嘩別れして 赤ドンと青ドンに。
傍で見ている分には愉快ですが製品はちゃんとしたものでトップを目指していらした。
規模は違えど企業風土は米国のレイセオンに通じるものがありましたね。
DONのオリジナルで 超45 という凝った造りの球がRCAを刺激した鴨、
初期のシングルプレートの2A3は超45の姉妹版と言っても良いでしょう。
2A3は4本吊りのフィラメントにトラブルが多く後のパラレル構造となりました。
いつもネックになるフィラメント電圧はパワートランスの特注先に目途がつきましたので
設計の自由度は広がりました。
球の構成は決まっていて
UY56-UY56ー位相反転ドライバートランスーUX250PP-5Z3
ドライバー管に76や6SN7などの定番を避けたのも理由がありますが、いずれまた。
ドライバー管
左より UY-227 UY-27A UY-56
こののちに 76が誕生します。
ただ各社切磋琢磨して誠実に作っていたのはここまで、76はガラス管のST14(たぶん)の形状すら
守られていない。 12Fに至っては内部に接続されていない脚を廃止したり トホホを通り越しています。
合理性と言いながら高度成長に流されたようですね。 造れば売れた時代。
海外ではヨーロッパ製品、特にドイツは設計も質実剛健を地で行ったもの。
日本では共通で済ませているバイアス抵抗やキャパシティーは有るべきところに必ず有る。
万一の不具合にも万全の予防措置を取っています。
読み返して思い出しました
ドイツのパワーアンプでドライバー段から出力段まで、すべてのプレートにレジスタを挿入
した回路図を見ました。 球の発信止めのようです、ここまでやるかという具合。
確かに欧州管はgmが高めだけれど設計者にとっては常識なのでしょう。
懐古趣味ではないのですが、わたしのなかでは250のドライブには56 45は12BH7
これが定番となっています。
あ、マッキンの275 あれね 初段の12AZ7が飛ぶと真空管は全滅しますよ~
チャイナは怖くて挿せませんね
ではまた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます