たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

続・北前船の館 (北陸・近畿の旅)

2019年12月23日 | 

9日目 (3)

右の塀は酒谷長平邸(本家)

   

                                        増田又右エ門邸

   

             西谷庄八郎邸(?)                         蔵六園(酒谷長蔵邸)

以上は一部ですが、この辺りは船主や船頭、船乗りが集住していたのがこの一角であり

今は主屋を取り壊してしまった家も有る様ですが一寸歩いただけでも5軒のお屋敷が現存しておりました

明治初期の記録によれば42名の船主の名が登録されていた様です

   

 

前回、所蔵品を紹介しました酒谷長平邸です

敷地面積1000坪 「オエ」と呼ばれる30畳の大広間 秋田杉の一枚板の大戸

130年経った今でも光沢を保つ柱や梁

玄関を潜っただけでも豪勢な暮らしぶりが伺えました

 

大小2つの立派な仏壇が並んでおります

左が冬の仏壇  右が夏の仏壇で船主が在宅している冬季や法事などには

冬仏壇を使用し平素は夏仏壇を用いていたそうです

下の和讃箱は経文を入れて置く箱ですね

此処は客間でしょうか、船主の部屋でしょうか

    

                  二階からの眺め                   一階座敷 囲炉裏の向こうの席はお嬢様が

                                       帰省した時に今でも必ず坐られる場所だそ

                                       うです           

   

中庭には蔵と別棟も在りました

 

これらは20分の一の精巧な模型ですが西谷氏は6隻の船を所有していた様です

船は沈んでもこの舟箪笥だけは浮く様に工夫されていたのだとか

中には蒔絵の豪華な物も有りました

   

 

航海の必需品、和磁石と船往来手形 錨も保存されておりました

 

   

 

 

やはり写真はリアルですね 勇壮な姿です

下の写真は北前船の寄港地「江差」です  綺麗どころは江差の芸子衆でしょうか

ニシン漁のお蔭で娯楽の無い開拓地が湧きに湧いたそんな時代の写真なのでしょう

 

 

 こうして栄えた北前船でしたが汽車や汽船の導入と言う近代化の波がジワジワと押し寄せ

みるみる衰退していきました

ニシンの北方移動に寄る収穫減もその一つで有った様です

私達現代人に隆盛を極めた当時を知る由も有りませんが、こうして過去を追えるのも

大切に保存された建造物あってこそ、良い勉強が出来ました

教えて下さった「とよさん」には本当に感謝です、有難うございました


北前船の面影を訪ねて (北陸・近畿の旅)

2019年12月22日 | 

9日目 (2)

橋立には北前船で富を成した船主の豪邸が見られます

その中の藩政期から明治中期頃まで活躍した北前船首・酒屋長兵衛卓を訪れました

今回は日常に置いても使われていたお宝の数々を取り上げてみました

ですが展示品が多すぎてとても全部を載せる事は出来ませんが独断と偏見で選んてみました

 

左から上野焼、次が伊万里の蛸唐草(タコカラは線の太さ等で時代が解るのですよね)

次は飛びカンナ模様が特徴の小鹿田焼き、次は瀬戸焼の水差しでしょうか

染付山水図の香炉

この香炉は三つ足が欠けてしまっておりますが

大切に保存されていると言う事はお気に入りの香炉だったのでしょう

これは京焼でしょうか ちょっと解りません

   

 

水さしの数々です

九谷焼の小皿

 

この赤絵の茶碗は何処のものでしょう?

この茶碗は九谷焼だそうです
遅生さん、教えて下さいまして有難うございました

七宝瓶

雲鶴青磁茶碗

 

 

 

色絵九谷北前船図大皿

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とにかく二人とも陶器が好きなものですから、此処は随分時間が掛かってしまいました

この、かんざしで奥様やお嬢様の御髪を飾ったのですね

 蒔絵が素晴らしい印籠3点と伊勢物語和本形香合

 

私は計算機より算盤派ですし実家が商売をしていた関係で5玉の算盤は知っておりますが

上が2玉と言うのは知りませんでした

計算をしていて混乱を起こしてしまいそうですよね

 

 

上は象嵌細工された望遠鏡と商売には欠かせない量り

中は矢立  下は和磁石

    

 男性用、女性用の厠

男性用の小便器にご注目下さい

何と贅沢な事でしょう  青磁で出来てますよ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

と言う事で今回はお宝紹介でしたのでコメントは閉じさせて頂き明日に続きたいと思います


あわら温泉まち歩き (北陸・近畿の旅)

2019年12月20日 | 

9日目

 予約に有り付けた湯宿「ホテル美松」は部屋数68室と言うビッグなホテルでした

創業120年という老舗宿です

私達の部屋は二階の一番端

風呂へ行くにも食堂に行くにも、とにかく遠い

朝食を頂き庭を歩いてみました

 

立派な庭園ですが一部、老朽化しており左に見える太鼓橋は渡る事が出来ません

このホテルの歴史を物語ってますねぇ

 

 

 紅をさした様なこのおちょぼ口・・・

何だか美松さんの紹介の様になってしまいましたが、あわらの湯が堪能できた満足の一泊でした

 

突如現れた映画のセットの様な「湯けむり横丁」

小さな坪数の店がズラリと並んでいます 

湯けむり横丁を抜けますと次は真新しい施設の足湯です

「2つの源泉を使用し種類の違う5つの足湯が楽しめる」 のだそうです

医師・籐野厳九郎の生家(国の有形文化財)前に立つ氏と魯迅(ろじん)の像が有ります

この二人の結びつきは留学生としてやってきた魯迅が

仙台医学専門学校(現在の東北大学)に入学した事から始まります

当然、魯迅は医学を学ぶために医学部を目指した訳です・・・が

いきさつは私には解りませんが医学の道を捨て文学に転向したのです

一方、籐野氏は、かなり厳しい教授であった様ですが

後に執筆した魯迅の「藤野先生」の著書には厳しい中にも優しさを持つ人物像が描かれている事から

生徒からは信頼され尊敬される教授だったのでしょう

その時に字の間違いや表現方法等々を教示した事で師弟関係はより深まった様です

(私的な解釈で記しましたので表現に間違いが有るかもしれません)

船津温泉薬師堂

大正時代に創建された病気平癒の薬師如来を祀るお堂です

コンパクトに回れる温泉街でしたが少し疲れましたので此処で一服し

「とよさん」が北前船の館と新潟の舟屋跡を教えて下さいましたので

其方へ向かう事に致しました

 

R305沿いで見つけた 北鎌湖

いいですねぇ、のんびりと・・・

暫く走りますと「この辺り見覚えが有る」と雄さん  私???

思い出したのは少し先の吉崎御坊の寺を見た時でした

「おっしゃん、吉崎ごぼうとは吉崎と言うブランド名かね」と聞かれたと話す、あのお坊さんは楽しかった!

更に北上し尼崎の橋立にやって参りました

ここに北前船の館は有ります

車から降りますと上空が何やら騒がしい

爆音を立て二機づつ編隊を組んで飛行しております

そう、近くには小松基地が在るんですよね

さっそく調べてみましたらステレス戦闘機の試験飛行中との事でした

では北前船の館へと参りたいと思います

続く


アカゲラと冬花火 

2019年12月18日 | 野鳥や動物

本日は旅レポをお休みして、ここ数日の日常を

 

昨日の朝の事

木を叩く音にもしやと南側の障子を20㎝ばかり ソーッと開けますと

目を見開いて一心不乱に木を突いているアカゲラの姿が・・・

距離にして2㎡、枯れてしまったミズナラの木です

頭に赤が見えませんのでメスのアカゲラですね

 題して「仕事の後の一服」

ガラス越しですので今一スッキリと写せなかったのが残念でした

同日の夕刻17時

又もや外でドンと言う音が連続で聞こえてきました

何時になっても止まないので今度は西側の障子を開けますと

 

 

 音の正体は花火でした

単発の花火ばかりでしたが30分ほどで終了

私の今日の運勢は「思わぬ出来事に遭遇」だったかもしれませんね

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

今年も九州の福間みかんが届きました

私はこの蜜柑をもう23年間、食べ続けております

白山で知り合ってからですから、もうそれだけ長いお付き合いと言う事になります

このマツムシソウは先日のウォーキングの時に妙義・道の駅で一鉢200円で売っていたもの

上手く育てられるかどうかが問題ですが、たくさん蕾が付いておりますので暫く楽しめそうです

 12日、来年も宜しくと何時ものメンバー(3名)で忘年会 

 こちらは屋上レストランをカラスが独り占め

 「ここの主、風邪で外に出られなくて柿を放りっ放し

折角 実ったのに勿体ないじゃないですか

僕が食べて上げますよ」・・・だって


越前竹人形 (北陸・近畿の旅)

2019年12月16日 | 

8日目 (2)

 

 伊吹山を辞して次に向かった場所は竹人形の故郷でした

急ぐ旅でも無いのですが、あわよくば「あわら温泉」で一浴も悪くないと 

ここは高速道路を利用する事にしました

2mは有ったでしょうか、勧進帳と題された弁慶像が工房と展示館への入り口で迎えてくれました

大雑把な作りですがそれが力強さを出しております

昔は知る人ぞ知る竹人形だった様ですが水上勉が執筆した「越前竹人形」が映画化され

一躍、注目される様になりました

展示館には能や歌舞伎などを題材に真竹、孟宗竹等を用い竹の材質を見事に活かした作品が

所狭しと並べて有りました

髪に注目してみて下さい

真竹を0・2mm以下に割きしなやかさを表現するという驚きの技術です

   

 

 

   

 

工房へと続く道

この「平安」は購入しようかどうしようか迷いに迷った作品です

諦めたのは頭部が木を使用していた事でした

そして選んだのが次の2点「月夜」と「紫式部」です

 

 

 

人形と言う物は幾つになっても嬉しいものです

上の作品は作家さんの作で百数十年以上に亘っていろりの煙で燻された煤竹が使用されており

その品の良さに魅かれ高価では有りましたが手元に置く事に致しました

夢中で観賞しておりましたので館内を出た時には大分、日も傾いておりました

さっそく芦原温泉に電話を入れてみますと二軒目でヒット

お宿は「美松」

夕食抜きですが善は急げ、あわらへと車を走らせました