株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

ケースシラー住宅価格指数(2011年12月度)-調整前

2012-03-02 13:21:16 | 金融全般
先日、2011年12月度のケースシラー住宅価格指数が発表されました。

結論からいうと3番底に向かって下落中です。

リーマン・ショック後の最安値をマークしたのは5地区に及びます。そして、主要10地区、20地区ともに安値を更新。
前月より上昇したのは、フェニックスとマイアミだけ。

定点観測地のロスアンジェルスも2009年4月の159.18ポイントに後少しとなる162.11ポイントまで下落しております。2010年の176.27ポイントからは約8%の下落です。筆者が142ポイントまでの下落が見込まれると試算したのが、2008年7月でした。後12%の下落で到達。

全米20地区平均のピークが2006年7月の206.52ポイントでした。約34%の下落です。
まだ、下げ足りないと思われます。

土地バブルが異常だった日本のバブルは70%の下落でしたが、アメリカの場合は住宅価格部分が大きく、単純比較は出来ませんが、ロスアンジェルスでの後12%の下落は射程圏内ではないでしょうか。

この住宅価格が下げ止まり、1年以上にわたって上昇に転じない限り、時価で半分以下に落ち込んでいると言われている米金融機関が抱え込んだ500兆円とも言われる隠れ不良債権(かなりの部分はFRBが取得価格で引き取っております)が、消えることがなく、経済が安定軌道に乗ることはないかと思います。

詳しい想定計算は2008年7月17日のブログをご参照下さい。

12月度の詳しい数字は、こちらをご覧下さい。
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ドル円レートの長期推計

2012-02-24 15:39:53 | 金融全般
どうやら、日銀の追加緩和、特に1%のインフレターゲットを目指して日本国債を2012年に最大で40兆円も買うとの先日のアナウンス以来、ほぼ完全といっていいほど、円高局面が修正されてきました。

ドル・円は80円の大台を超えて、今日も続伸中。もうこれでしばらくは75円を窺う水準には戻らないでしょう。

いささか、手前味噌になって恐縮ですが、筆者は、2008年10月3日にドル円レートの長期推計を行っておりました。

当時は、ドル円が106円程度、ユーロ円が150円程度でした。

アメリカの対外負債と対外資産の均衡点の計算から、当時1ドル=75円までの円高水準に上がると予想。あわせて、ユーロ圏の金融機関の国際金融市場における資産残高が73%を占め、ダントツに多いことも文末に捕捉しておきました。

まだ、ユーロ債務危機が起こる前の話です。

たまたま素人予測が当たったようですが、その後は、ほぼ予想どおりに日米欧が足並みを揃えて超金融緩和に向かって進んでいきました。

では、当時何か具体的な行動が出来ていたかというと、ドル売りもユーロ売りも出来ていませんでした。目先の動きだけを見て投資行動を右往左往させると、まさに木を見て森を見ずの結果となるのは当然でした。

唯一正解だったのは、将来のインフレヘッジに始めた2004年7月からのゴールドのスポット買いと、その後の定額積立継続です。
昨年500グラムだけ売ってしまったのは今となっては失敗でしたが、このゴールドが今現在で2.4倍のパーフォーマンス。2004年7月当時の1オンス408ドルが今は1775ドルですから、単純計算だと4.35倍ですが、ドル・コスト平均法でのゴールドの定額積立に早期に移行しておりますので、半分程度のパーフォーマンスにしかなっておりません。

しかし、金融緩和=マネー価値の低下=ゴールドの価値の上昇 との方程式はまさしくその通りの結果を辿った訳であり、こうした長期のトレンドに合わせて投資の手をきちんと打つことの大切さを、改めて思い知った訳ですが、これがなかなか出来ない。。。
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ケースシラー住宅価格指数(11月、2011年-季節調整前)

2012-02-06 16:39:06 | 金融全般
ケースシラー住宅価格指数の昨年11月分が先日発表されておりますが、依然として予想を超えた下落が続いております。

エッセンスは、全米20地区のうち、

1.前月より上昇したのは、ミネアポリスだけ。(先月は2カ所)
2.バブル崩壊後の最安値を更新したのは、アトランタとラスベガスの2カ所。(これは2011年4月の3カ所以来)

つまり、米住宅市場は2010年4月から2011年3月まで二番底に陥りましたが、2011年8月から3番底に突入している状態です。二番底からの脱出には8ヶ月を要しておりますが、三番底は4ヶ月経過したばかり。後4ヶ月ほどは続く可能性があります。

消費者が支出を増やす時は、株価に含み益があるか、不動産の含み益があるときですが、11月は株価も不調だったので、米国の消費の動向はその頃は堅調だった理由は、貯蓄を取り崩しているか、クレジットの使用が増えているかのどちらかの可能性があります。

そのため、最近になって少し消費に陰りが出てきております。

一方で、12月から1月にかけて、仮にケースシラー住宅価格指数が好転していれば、今のリーマン・ショック以前の株価回復が、多少の押し目があっても続く可能性もありますね。


詳細は、ここを参照。
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ケースシラー住宅価格指数(2011年9月度、季節調整前)

2011-12-07 11:01:06 | 金融全般
先日、アメリカのケースシラー住宅価格指数の9月度が発表されました。

全米20地区のうち、フェニックス、アトランタ、ラスベガスで、これまでの最安値を更新。前月より上昇した地区はたったの3地区にまで減っております。

再度、下落モードに移ったといってもよいでしょう。

表のピンク部分は、前月よりも価格が上昇した地区。このピンクの面積が多いほど、価格は上昇傾向にあると言えます。

このアメリカの住宅価格が底打ちしないかぎり、金融機関が抱える不良債権処理は進まず、日本のように長期のバランスシート危機が継続し、実体経済がよくなることはありません。

ヨーロッパ債務危機とともに、こうした地価の動向についても、引き続き監視を続けたいと思います。

詳細は、ここをクリックしてご覧下さい。
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ケースシラー住宅価格指数(2011年7月度)

2011-09-27 23:01:26 | 金融全般
ケースシラー住宅価格指数の2011年7月度が本日発表され、予想より落ち込みが少ないということも援護射撃となり、株式市場は大きく上げておりますが、どうやら、ここ4ヶ月ほどでアメリカ住宅価格の2番底を脱しつつあるようです。

過去の推移はこのファイルをご覧下さい。

赤字は最低価格。ピンクの塗り潰し色は、前月よりも価格が上昇していることを示します。

この4ヶ月でピンク色が大きく増えているのが一目瞭然です。

アメリカの金融機関を今なお苦しめている住宅バブルの後遺症たる価格下落。これが収まれば今回の米欧の金融危機が徐々に遠ざかっていく筈です。
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