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こういう演奏があったのか?

2020-05-01 14:09:34 | 休日のバッハ
久しぶりの「休日のバッハ」です。

昨年あたりから、しばらく止めていたJ.S.BachのCDを物色し始めました。その中から、Diana Boyleというロンドン生まれの女性ピアニストの弾くフランス風序曲ロ短調BWV831に魅せられております。

https://www.dianaboyle.com/

テンポはごくゆっくりとしております。 第一曲の演奏時間がアンドラーシュ・シフの12分27秒に対して、Boyleは14分20秒です。約2分も長い。
でも、私はこのBoyleの演奏の深い味わいに大きな感銘を受けました。 この違いはなかなか言葉にはできません。
強いて例えてみると、今読んでいる江戸時代前期に播州で活躍した盤珪永琢(ばんけいようたく)禅師の「不生の仏心」の思想に通じるものがあります。
いわゆる「無垢の意識」、あるいは「汚れなき意識」に訴えかけてくる音楽と言ってもいいでしょう。

果たして、この演奏を若い頃に聴いたとして、どこまで受け止めることができたか?
今、ここにこの生の終着駅を意識する齢になり、長年ありとあらゆるバッハの音楽を聴き続けてきた私自身の感性の変化なしには、この味わいがなかったのではないかと。
こうした音楽に伴われながら、段々と意識下へと沈殿していくのも悪くはない。。

気になった方、下記のリンクを辿ってみてください。

https://1drv.ms/u/s!Ajls4YRZxDUF6Vh0l8lzV8gtT6qY?e=zI6PEU

シフの演奏はこちら: 

https://www.youtube.com/watch?v=hFD-weffFpo
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休日のバッハ(6.17.12)

2012-06-17 11:33:52 | 休日のバッハ
今日の休日のバッハは、カンタータ第102番の冒頭の合唱をお聴き下さい。

これは、ミサ曲ト短調BWV235の第1曲キリエ(Kyrie)にも転用されており、ある程度ポピュラーな曲ですね。

このキリエというのは、今注目の「ギリシャ悲劇」で世界の金融・経済情勢に大きな影響を与えつつある、ギリシャ語をラテン語読みした「主よ」という意味だそうです。いわゆる「主よ、憐れみたまえ」といった意味になりますね。

演奏は、ゆったりとした、Cantus Cölln、指揮Konrad Junghänelと、少しテンポの早い、いつものガーディナー盤の2つをお聴き下さい。歌詞は次のとおりです。

2分50秒付近からのアルトで始まる対話法の合唱。ここが昔からのお気に入りです。

Chor 1.合唱

Herr, deine Augen sehen nach dem Glauben! 主よ、貴方は私達の信仰を見守って下さいます!

Du schlägest sie, aber sie fühlen's nicht; 貴方が彼らを打たれても彼らは痛みを覚えず、

du plagest sie, aber sie bessern sich nicht. 貴方が彼らを苦しめても彼らは身を正しません。

Sie haben ein härter Angesicht denn ein Fels 彼らは岩よりも硬い顔をして

und wollen sich nicht bekehren. 改心しようとしないのです。

いつものようにここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。期間限定の公開です。
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休日のバッハ(5.19.12)

2012-05-19 15:58:26 | 休日のバッハ
今日の休日のバッハは、カンタータ第85番(「わたしは善い羊飼いです」)から、第2曲のアルトのアリアです。

このカンタータは復活祭後の第2日曜日のためのカンタータです。
このビオラ・ダ・ガンバに率いられたアルトの歌声、どこかもの悲しい響きをたたえております。

今日は、筆者も献体登録している某大学の献体登録者の総会に出てきました。
家人は昨年の10月13日に解剖実習を終えて「帰宅」済みです。

イエスを羊飼いと称するこの曲は、そのイエスが捨てた命が、残された人々(羊)に永遠に留まるかぎり、そのイエスの命はもう誰も奪うことができないという固い決意を、この曲に込めているかのようですね。

今日の日にふさわしい曲として、何度かしみじみと聴いてみました。

歌詞の訳は以下の通りです。(訳:川端純四郎)

Jesus ist ein guter Hirt;             イエスは善い羊飼いです。
Denn er hat bereits sein Leben          彼はその命を
Fuer die Schafe hingegeben,            羊たちのために捨てたのですから。
Die ihm niemand rauben wird.           羊たちを彼から奪う者はいません。
Jesus ist ein guter Hirt.             イエスは善い羊飼いです。

いつものように、ここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。1週間程度の公開となります。
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休日のバッハ(5.12.12)

2012-05-12 14:18:35 | 休日のバッハ
今日の休日のバッハは、カンタータ127番(主イエス・キリスト、まことの人にして神よ)から、第3曲のソプラノのアリアです。初演は1725年2月11日、ライプチッヒでした。

2011年4月2日に、ヒューイットのピアノで聴いて頂きましたが、原曲はこのカンタータです。
このハ短調のアリア、若い頃から度々聴いておりましたが、あまりに心に入り込むため、つい、ピアノのみのご紹介となっておりました。下記の歌詞のように、イエス・キリストの御手に抱かれれば、こんなにも死への恐怖がなくなるのかと、今更ながらに、音楽表現の素晴らしさに心打たれる思いです。

歌詞の最後にあるように、その死の恐怖がないのは、イエスが再び私を目覚めさせて下さる、という信仰が支えております。キリスト者だった亡き妻も、このような気持ちで死の恐怖を遠ざけたいとの意思で、洗礼を受けたと聞いております。

Die Seele ruht in Jesu Händen,
魂はイエスの御手に安らいでいる、

Wenn Erde diesen Leib bedeckt.
土がこの身体を覆う時。

Ach ruft mich bald, ihr Sterbeglocken,
ああ 死の鐘よ 私を呼んで下さい、

Ich bin zum Sterben unerschrocken,
私は恐れることなく死へと向かいます

Weil mich mein Jesus wieder weckt.
私のイエスが再び私を目覚めさせて下さるのだから。

演奏は、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、モンテベルディ合唱団です。

いつものように、ここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。

せっかくですから、ヒューイットのピアノ盤も公開しておきます。

なお、公開期間は1週間程度となっておりますのでご了承下さい。
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休日のバッハ(5.5.12)

2012-05-05 12:34:18 | 休日のバッハ
今日の「休日のバッハ」は、カンタータ第75番(「貧しき者は 食し」)から、第5曲のソプラノのアリアです。

三位一体節後第 1日曜日の1723年5月30日に聖ニコライ教会で初演されました。バッハが聖トーマス教会のカントルに就任してからの初めてのカンタータですので、ライプチッヒの市民に対するバッハの紹介といった背景でもあるのでしょう。全体はかなり規模が大きな力作です。

その中でも、第5曲のアリアを取り上げます。

歌詞は以下のようになっております。(大村恵美子 訳)

Aria (Soprano)

Ich nehme mein Leiden mit Freuden auf mich. 勇みて 苦しみをも 負わん わが身に

Wer Lazarus' Plagen  ラザロの 痛み

Geduldig ertragen,  忍ぶ 者を

Den nehmen die Engel zu sich. 天使は 迎え入れん

このアリアは、オーボエ・ダモーレに先導されて、もの悲しい旋律をソプラノが歌い出し、そのまま静かに終わりを迎えるのかと思いきや、最後の、「天使は迎え入れん」と歌い込む部分は、それまでの曲の流れからは想像できない世界をバッハは創り上げておりますね。2分8秒あたりからです。

やっぱり、バッハのカンタータの世界は聴き飽きない深さがあります。

いつものように、ここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。期間限定の公開です。
コメント (7)
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