株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

農耕民族か狩猟民族か?

2008-05-31 09:15:56 | 折々の随想
今日は以前から気にはなっていたことについて簡単な話題を1つ。

先日、「ガイアの夜明け」のTV番組だったと思うのですが、筆者もお会いしたことがある日本電産の永守社長が、M&Aの話になったとき、司会者から、日本ではなぜ敵対的買収がうまく行かないのか?と問われ、「日本人は農耕民族」ですから、とあっさり答えておりました。

この「農耕民族」か「狩猟民族」かの言質は、永守氏に限らず、何かにつけてよく使われます。日本人は農耕民族だから、狩猟民族の西洋人と比べて、人々の和を尊ぶ精神がある、といったことを強調する際に用いられるようです。

しかし、筆者はこの言い方にずっと違和感を持っておりました。従って、自分ではこうした言い方は注意深く避けてきたつもりです。

理由の1つは、こうした「二項対立」の図式で説明することへの反発です。二項対立とは、いわば世の現象を2つに分けて解釈することです。敵か味方か、善か悪か、賛成か反対か、といったようにですね。

この思考方法の延長線上に「農耕民族」か「狩猟民族」かという言い方もあるようです。しかし、よく考えてみると、なぜ、日本人は「狩猟民族ではなかった」のでしょうか?

約13万年前にこの地球に出現したと言われている原生人類(ホモサピエンス)は、2万年ほど前の後期旧石器時代に、日本でもナイフ型の石器が使われるようになりました。

この石器はいうまでもなく、その当時の人々が大型の哺乳動物である、マンモスやトナカイ、バイソンといった動物を「狩猟」して食するためのものでした。ところがご多分にもれず乱獲と気候変動により、こうした大型の哺乳動物が激減してしまったのです。となると、日本に住んでいた旧石器時代の人々も、大型哺乳動物以外に栄養源を求めざるを得なくなりました。魚介類や雑穀を食べる生活が始まり、いわゆる新石器時代へと移行していったのですね。

こうした歴史を見るとき、何故、「日本人は農耕民族」と言い切れるのでしょうか?人類はどこでも生き延びるために、最初は狩猟でその後はやむを得ない形で漁労や農耕もしながら、いわば気候変動などに抗してきたのです。

では、永守氏が言いたかったであろう、日本人特有の「和」を大事にする精神は一体どこに起源があるのでしょう。この長年の筆者の疑問が一気に氷解する本に最近出会いました。

DNA多型分析なる手法を用いて日本人の起源を探る本です。母系を引き継ぐミトコンドリア分析もこの手法の1つですが、長期にわたるタイムスパンでの分析では、最近の研究によると、Y染色体分析が最適であることが分かったそうなのです。

このY染色体は大きく下記の5つの系統に分けられます。

・A系統(アフリカに固有)
・B系統(アフリカに固有)
・C系統(出アフリカの第一グループ)
・DE系統(出アフリカの第二グループ)
・FR系統(出アフリカの第三グループ)

最後のFR系統は更に亜型分化し、G、H、I、J、L、M、N、O、Q、Rに分かれるようです。

ここで面白いことに、日本列島におけるY染色体亜型分布の特徴は、出アフリカの3系統のいずれにも由来するC系統、D系統、N系統、O系統の4つの系統が共存していることにあります。

この出アフリカの3系統の末裔が日本列島に今でも認められることは、歴史上の不思議であるとこの本の著者は言っております。

そこで本題に入りますが、なぜこのように3系統の末裔が共存できたのかですが、第一に気候的な要因(温暖で降雨量が多く、狩猟だけでなく雑穀などの豊富な栄養源の確保が出来た)、第二に日本列島の周からプランクトン豊かな海から魚介類が獲れたこと、第三にこうした豊かな環境要因が、低い人口密度であれば大きな争いを人々がすることなく生存を可能にしたこと、そして第四に、これが一番重要なことですが、弥生時代以降にユーラシア大陸から数次にわたって農耕や金属器などの新技術を日本列島に持ち込んだ人々と、先住系の人々との平和共存があったこと。この4つの要因がありました。

この人類の歴史上希有な、出アフリカの3系統が混合しているのが、我々日本人(この言い方も実は変です。「日本人という人種」は、上記の説明で、明らかに存在しないことはお分かりかと思います。)という訳ですね。

実は、筆者もこの本を読むまでは、「モンゴロイド」や「コーカソイド」といった一般的な分類から、日本列島に流入した人々を分けておりました。これは、科学的にはあまりに粗雑な分類であり、間違いだったということになります。

日本人が敵対的なM&Aになじまないばかりか、身近なご近所とのつきあいでも、会社内での仲間とのやりとりでも、相手を論駁し尽くすことなく、いわば寛容の精神で何とかうまく融和して仲良くやっていこうとする「性向」は、こうした混交したDNA多型分析での血統があったという訳です。

もう1つ、これに絡んで疑問があります。

皆さんは、世界でも日本人とポリネシアの一部の人々だけが、虫の鳴き声や川のせせらぎの音を、言語を司る左脳で聞くため、芭蕉の俳句になるほどの芸術性までにそれらを高めていることをご存じでしょうか?

それ以外の世界の人々は、虫の鳴き声を右脳で聞いているため、雑音としか聞こえていないことは、角田忠信という人が随分と昔に発見した面白い話です。

確信は全くありませんが、この虫の鳴き声を左脳で聞くというのも、出アフリカの3系統の血統が混じり合った「成果」の1つではないかと思うのです。

今日言いたかったことは、貧困問題や環境問題の解決や、先端技術開発や高度な芸術の創造等何でもそうですが、様々な考えを持つ人々が集まって、いわばバフチンの言う、「異種混交のポリフォニー」が、大げさに言うとこれからの世界を救うのではないかと思います。そのための「血統的」な裏付けを日本人は持っていることを、もう少し自覚し直したらどうかということです。田原総一朗ばりの、あれかこれかを迫る「二項対立」のギスギスした世界が、これまでどれほど悲惨な歴史を繰り返して来たことか。
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市場概況(5.30.08)

2008-05-30 15:33:47 | 市場概況
5月30日(金)の市場概況です。赤字部は31日朝更新

テクニカル用語の簡単解説

・日経先物:OSC58%(+3%)5月26日の47%から切り返し中。
・日経平均:OSC59%(+5%)5月26日の41%から切り返し中。
・TOPIX:OSC58%(+6%)5月26日の42%から切り返し中。
・マザーズ指数:OSC48%(-1%)5月28日の43%から切り返し中。
・ヘラクレス指数:OSC55%(-5%)5月28日の53%から切り返し中。
・国債先物:前日比35銭高 OSC48%(+5%)5月26日の40%から切り返し中
・日経先物イーブニングセッション:14370円(大証終値比+30円)
・シカゴCME日経先物:14370円(大証終値比+30円)更新
・NYダウ:12638ドル(-8ドル)OSC45%(+2%)5月19日の62%から下落中。更新
・ドル・円:105.55円(2銭円安)OSC63%(+3%)ついに5月2日の61%を抜く。更新

後場はだれることなくそのまま行きましたね。あっと驚いたのは一旦節目の722Kを崩された2432DeNAが暴発したことです。チョイと目を離している隙でした。良い教訓になりました。他の銘柄の噴出時期を計る上での今後の参考になりそうです。とにかく、皆さんごくごく慎重ですね。念には念を入れるというのか、石橋を叩くのに5年もかけるというのか、まあ、普通の精神状態ではとても理解不能です。

チョイと気を付けて欲しいのは、国債がこの株式の地合の好転にも拘わらず、切り返しに転じていることです。但し、OSCの50%台乗せは、3月25日以来久しくありません。今のインフレ傾向の中で、これ以上債券買いが続くのかどうかは疑問です。

それに、今日は月末です。投資信託などの機関投資家が成績を良くするための、いわゆるドレッシング買いが債券も含めて過大に入った可能性があります。DeNAなどどうも野村が買いを入れた節があります。

その反動が来週あたりに出ることを警戒しなければなりません。

また2日連続で切り返しすぎの面もあります。こうした絶好調の日に週をまたいでの持ち越しは筆者としても嫌うところであります。3623ビリングシステムや4849エンジャパンの買いは、引けまでに全部売りました。

来週は、また物色できる銘柄が沢山出そうですね。それにかけるというのも、これまた技術を磨く上では、今の修行段階ではよい機会かと思っております。

今日のDeNAのような値動きを的確に捉えることができるまでは、大きな勝負は避けつつ、売買ノウハウの積み上げに専念したいと思っております。

それでは、皆さん週末はごろごろと寝転がって、鋭気でも養って下さいね。

たまには、こんな世間並みの挨拶文でも入れないとね。。。

-------31日朝のコメント-------

原油も為替も落ち着いており、さしたるニュースもなく、ダウはほぼ前日並で終了。しかしダウは5月19日のOSC62%、終値13028ドルから、だらだらと下落しております。12442ドルという直近の安値割れがあると更に下へと行くのでしょうが、4月15日から29日もかかっての安値更新です。これは異例に長い期間ですが、その背景として、ダウは昨年8月安値の12518ドルは既に120ドル程上回っていることがありそうです。

一方、日経平均を見ると、これだけ戻しても昨年8月安値からまだ924円も下回っております。この差が、このところの日本市場の急ピッチの上昇とダウの停滞の背景にあるものと思われます。もっとも、ある程度作為的に上げてきたダウですから、これ以上上げる材料がないのですね。

こうしたダウの停滞を縫って上げてきた日経平均ですが、為替もぼちぼち限界に達しようとしていますので、そろそろ調整かと思われる筋も多いかと思います。しかし、このところの上げは、OSCでは60%-70%、RSIでは80%にも達した時にピークを付けております。今はまだRSIが63%です。ここは14392円という5月16日の高値を一旦抜いてから、小調整に入り、もう一段だけOSCとRSIを上げてから、NYダウの何らかの大幅下落をきっかけとして、下落調整に入るのではないでしょうか。それは、来週4日発表のISM非製造業景況指数や6日発表の雇用統計が考えられます。この時期に要注意。

その後の下値抵抗線としては、例の14200円の黄金分割ラインにご注目下さい。日経平均の安値のピークは現在この水準で機能しております。
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円安が追い風で飛ばす

2008-05-30 11:20:11 | 株に出会う
今日の2432DeNAは、円安など全く関係ないのに、昨日までとはうってかわって、執拗な売り板が影を潜めていたようです。

昨日の下値押しの勢いに懲りて、今日は705Kで指しておりましたが見事に空振り。708Kで今回はセオリー通りの切り返しを見せております。5月28日が下値切り上げでのプラ転終了でした。しかし、大方の予想に反して翌29日は寄り天からのまさかの、前日安値割れまで行きました。

今日は前場終了段階での地合の悪化にも拘わらず、この株だけ下へとは行かないのは、このような調整過程が背景にあるかと思います。722Kで終わっておりますが、ここを抜けると強いと思います。

相場はNYダウの続伸と円安もあって、黄金分割比率の14200円を再び上回ってきております。ここを上回って終了すれば5月16日の高値も見えてきます。各市場の動向は下記の通り。

・日経先物:OSC56%(+1%)+120円
・日経平均:OSC57%(+3%)+116円
・TOPIX:OSC56%(+4%)+15ポイント
・マザーズ指数:OSC47%(-2%)+2ポイント
・ヘラクレス指数:56%(-4%)-3ポイント
・国債先物:OSC42%(-1%)-7銭

株が優勢です。ドル・円は前日比で変わらずですが、終値で104.8円を突破しましたので、ここは節目の106.4円あたりまでの上昇が来週にかけて期待できそうです。そうしたことが、今日の株高の背景かと。

新興市場は、主力市場がこうまで堅調では、マザーズ指数にしても4月10日を底にして、主力市場の10%に対して12%も戻していたので、今日は一服といったところですね。

特にモニタリング銘柄の3236プロパストが悪いようですが、この株、RSIを18%には落としておりますが、指数値が3月31日のそれに対してまだ2300円ほど高めです。しかしながら、OSCは直近の安値の40%に並んでおります。この株の最低値は3月31日と4月1日の37%です。

これから言えることは、切り返しはあと一息です。70Kが当面の底ですのでここが抵抗線として機能する限り、夜明けは近いということになりそうです。来週月曜日の押されたところからの反発を見定めることになります。4314ダヴィンチもまた押されておりますので、日本の金利上昇と不動産市況が予想以上に悪化しているのを市場は懸念しているのでしょうね。業種別指数で見ても、不動産だけ極端に今日は悪いようです。しかし、テクニカルにはあるところまで行き着くと反発に転じるのが株です。その日のお日柄を見極めたいものですね。
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明日のモニタリング銘柄(5.30.08)

2008-05-29 17:24:02 | 明日のモニタリング銘柄
いよいよ5月も最終日です。連休明けから調整する見込みが、随分と粘り腰を発揮し、筆者が旅行中にひと相場あり、結局5月の初めに買っても終値で下回った日は3回だけでした。その3回目が昨日という訳でしたので、何のことはありません。日経平均で見る限り、行ってこいが昨日までの状況。そして、今日の分だけプラスです。明日はどうなるか分かりません。多分行ってこい状態になるのではと思っております。

昨日はOSCのコンバージェンス銘柄数が激減したにも拘わらず、爆上げしてしまいました。今日は12件です。昨日比で+4件。20件→32件→8件→12件と推移しております。あまり意味がなさそうですね。やはり大きく売り込まれた時の大底からの脱出気配値としてのみ活用した方が良さそうです。


さて、気分を改めての明日のモニタリング銘柄です。

1.4849エン・ジャパン
 これも置いてきぼりを喰らった組みですが、その後のリカバリーは見事なようでした。引けに最高値を付けております。問題はOSCを既に+9%の51%にまで上げてしまっていることです。5月1日までの好調な動きが再現されるようなら問題ありませんが、単なる線香花火に終わるようだと見送りです。

2.3236プロパスト
 今日で安値は75500円を連続でマーク。このたがが外れると後は70Kそこそこのレベルまで落とされる可能性がありますが、RSIの27%というレベルは、昨日の26%と合わせて、反発するラインと見ての監視強化です。出来高が急増しますのでそれがサイン。OSCは+1%の43%ですが、この株にしては低めです。とにかく出来高がないと手を出さないことです。

3.2914日本たばこ産業
 あえて火中の栗を拾うような株ですが、OSCを44%→48%へと伸ばして、5月23日のそれをきちんとセオリー通りに抜いております。その後は60%を目指す動きがないと上昇しませんが、その前に522Kが攻略できるのかどうか。

4.5713住友鉱山
 このところ、OSCが30%台からのコンバージェンスの翌日は反転しております。それにしてもCRB指数が具合悪いお陰で売り込まれております。今晩のアメリカの物価指数の発表で意外な結果が出れば、明日あたりこの株の復活がなるかも知れないという意味でのモニタリング銘柄です。

5.5566中央電気工業
 これも住友鉱山と同じ状況に置かれております。日本電工よりもOSCが低く、+1%の38%です。2140円まで上昇した株ですので、ここで一服してからの再度の反転攻勢に注目。

以上です。
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市場概況(5.29.08)

2008-05-29 15:36:54 | 株に出会う
5月29日(木)の市場概況です。赤字部は30日朝更新

テクニカル用語の簡単解説

・日経先物:OSC55%(+7%)5月15日の60%から下落中。
・日経平均:OSC54%(+9%)5月14日の60%から下落中。
・TOPIX:OSC52%(+8%)5月20日の60%から下落中。
・マザーズ指数:OSC49%(+6%)5月14日の68%から下落中。
・ヘラクレス指数:OSC60%(+7)5月14日の74%から下落中。
・国債先物:前日比56銭安 OSC43%(-2%)5月15日、21日の45%から下落中。
・日経先物イーブニングセッション:14170円(大証終値比+40円)
・シカゴCME日経先物:14230円(大証終値比+100円)更新
・NYダウ:12646ドル(+52ドル)OSC43%(-2%)5月19日の62%から下落中。更新
・ドル・円:105.53円(83銭円安)OSC60%(+6%)5月2日の61%迫る勢い。更新

後場は円安も進んで、日経平均は一気に5月7日の安値の14022円を抜き去り、5月20日の安値も何とか抜いて終了。二枚腰の発揮ですね。これでOSCが9%も上昇。RSIも直近の高値の68%に迫る61%です。

明日は14200円の黄金分割ライン(38.2%戻し)に到達して終われるかどうかが焦点です。

ロンドン時間に入ってから、ドル・円が104.8円以上で終われるのかどうか、また原油価格がどうなるのかで、明日の相場が決まりそうですが、今晩はアメリカのコアデフレーターの発表があります。ここでインフレ度合いが進んでいるようだと一波乱あるかも知れません。

いずれにしても、今日は特に主力市場は上げすぎの感がありますので、持株はすべて処分する予定でした。5726大阪チタニウムも6280の終値で処分。

それにしてもDeNAはうんともすんとも言いませんでしたね。結局買い上がった715K以上には二度と戻らず(この好地合でも)、再度-5Kで損切りと散々でした。この株を損切りした理由は、OSCが後場もどうしても前日以上には上がらなかったためです。終了時でも前日比-3%の40%です。3月21日のように一気にOSCを45%から36%へと下げてくれれば、その後の反転が綺麗になされると思いますが、だらだらと踏みとどまるため、700K台をキープしている現状では、まだまだ高値で掴んだ方々の戻り売りや、ここ数日で仕込んだ方々の諦め売り、そして、筆者のような短期筋の短気売りなどが重なって、いわば膠着状態というのか、自縄自縛状態に株価が嵌ってしまっているのが現状かと思います。このような段階で手がけるのは、今後とも自重すべしというのが教訓でした。でも明日は分かりませんよ。この株。目安は、指数値が3月21日段階を下回ることです。そのためには、後10K程の下落が最低限必要。700K割れが必須です。できれば、675Kあたりまでの下落調整を待ちたいところです。

今日の3715ドアンゴがそうでした。朝方に-10Kまで持って行かれた時の指数値は、何と2月13日のそれを下回っておりました。RSIも19%にまで落ちておりました。ここをちゃんと見定めて買いエントリーしなければいけませんでしたが、DeNAも反発の目安をそのあたりに置いておかねばならないようです。

多弁を弄してしまいましたが、自戒を込めての反省の弁でした。

-------30日朝のコメント-------

原油が126.62ドルまで下落。ついでに金も881.7ドルまで急落。原油が上がっても金があまり上がらないのですが、原油が下がる時は一緒に下がる傾向にあります。ユーロ・ドルに金は連動しますが、今日のユーロ・ドル安は、米5年債の入札での最高落札利回りが予想より高く終わり、そのためのインフレ懸念が高まったことが背景にあります。インフレと金利上昇はきちんと連動します。何故なら、金利は実質経済成長率+物価上昇率(期待値)で決まるためです。しかし、実際のアメリカの10年債の金利は3.97%ですが、実際の物価上昇率は既に3.4%に達しております。期待物価上昇率はもっと高いでしょう。

アメリカの2008年の実質経済成長率はFRBの今月の最新予測で大幅に下方修正され、0.3%-1.2%程度と予想されております。となると、金利=(0.3%-1.2%)+3.4%=3.7%-4.6%以上でなければならない筈。それが3.97%(運用益がほとんど出ないか、マイナスになっている)に留まっている謎は、アメリカへの資金の環流がこの金利水準でもまだまだ続いているからです。一体誰が期待インフレ率込みで見ると4.6%程度でないと経済原則に合わない米国債を4%にも満たない金利水準で買っているのか?ずっと疑問に思っておりましたが、最近、答えがやっとでました。詳細は週末にでも。。
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