今年最後の月となりました。1月早々、大きな下落に見舞われて波乱のスタートを切った日本市場ですが、それはほんの序幕でした。3月のベアスターンズ危機があって、11691円という黄金分割比率にピタリと寄せられるも、日経平均は6月までは14000円台を保っておりました。最後に13000円台をつけたのが8月末でしたが、誰も1万円割れがこんなに早く到来するとは思っておりませんでした。ところが、9月16日のリーマン・ブラザーズ破綻による605円安から大変調をきたしました。これが今年の相場の最大の屈折点でした。
ゴールドマン・サックスに長年いたポールソン長官ですので、リーマン・ブラザーズが破綻すれば金融恐慌の引き金になることくらい分かっていた筈です。今思えば、リーマンをスケープゴートにして、今回の金融危機の暗部の摘出をあえて早めたのではないかと思いたくなりますが、しかし、それなら何故ベア・スターンズをスケープゴートにしなかったのか疑問が残ります。手術は早いほど良かったはずです。日本でも山一という業界4位の大手証券の一角がまず崩されました。
やはり、あの時はリーマンを救うお金がアメリカにはなかったと考えざるを得ません。実際、リーマンを破綻させてからのポールソンの述懐で、リーマンを救うには政府の負担が大きすぎてできなかったと正直に言っておりました。
そうなると次なる疑問が湧いてきます。では、リーマンを破綻させた後、本来ない筈のお金の投入を、AIGの救済を手始めに、3兆ドルの確定救済金額と政府の今後のリスク負担分を合わせて最大9兆ドルもの救済資金と景気刺激資金の投入を、何故決めることが出来たのか、どこから突如としてお金が湧いてきたのか?ということです。
これはアメリカがついに空手形を発行することに腹を決めたと考えるのが1つありそうです。ブッシュやポールソンはもうすぐ退きます。9兆ドルの米国債が消化されようがされまいが、彼らの知ったことではありません。それはオバマが考えることです。立つ鳥跡を濁さず、ではなく、跡を濁すというハチャメチャ思考ですね。(ひょっとすると彼ら2人はここまでの人間だったのかも知れません。)
もう1つは、その後の議会等とのやりとりを通じて、彼らはアメリカが堅持していたであろう、ある種の財政規律を破ることを決断したのではないかということです。もちろん、この決定が行き着くとどうなるかは彼らは十分に承知した上でのことです。その時の対応も密かに立てた上での行動なのでしょう。そうでないと、突如このような大盤振る舞いに転じることは理解不能ですし、いかにもおかしいことです。
筆者は後者の見方に荷担しますが、ここに、土曜日のブログに書いたようなアメリカ政府の「深慮遠謀」を見てとることができそうです。
さて、12月1日のモニタリング銘柄です。
1.2613J-オイルミルズ
金曜日は内需株が逆行安でしたが、ほどよい押し目を形成したようです。もう1度、更に形が良くなったここからの反撃期待で。金曜日と違って上り調子。
2.8113ユニチャーム
思い切って下げないため日々膠着しております。しかし、久々のOSC39%です。6300円まで下げれば買いも湧いてくると思いますが、それ以前に売りが喰われてしまうのでボラティリティ面ではまったくの魅力なしとなってしまいました。何かきっかけが欲しいところ。
3.7915日本写真印刷
金曜日の上げで、ようやくOSCが+3%の38%になりました。一度戻し始めると瞬発力がありますが、そうでないとトンでもない下げにも見舞われます。明日は、下落か上昇かを見極めてからの参戦が良いかと。
4.7201日産自動車
あえて低迷する自動車株を1日だけのお付き合いで。11月の登録台数が大幅減とのニュースもありますので、場合によっては300円割れまで持って行かれる可能性もあります。しかし、既に相当に押し込まれておりますので、材料で尽くし感からの一旦の反発があるかどうかを見守りながらということで。歯切れ悪いね。
5.2651ローソン
これも内需関連で金曜日は売り込まれました。セブン&アイなどの値動きも確認しながらの押し目狙い。
6.4063信越化学
これはパナソニックと同様な、好調銘柄の一転しての大幅減益の連想から金曜日は不発に終わりましたが、これで益々テクニカルな条件が良くなっております。もう一度下値を試しに行って、3550円が大きく割れなければ、安堵買いがあるかも知れません。
以上です。
ゴールドマン・サックスに長年いたポールソン長官ですので、リーマン・ブラザーズが破綻すれば金融恐慌の引き金になることくらい分かっていた筈です。今思えば、リーマンをスケープゴートにして、今回の金融危機の暗部の摘出をあえて早めたのではないかと思いたくなりますが、しかし、それなら何故ベア・スターンズをスケープゴートにしなかったのか疑問が残ります。手術は早いほど良かったはずです。日本でも山一という業界4位の大手証券の一角がまず崩されました。
やはり、あの時はリーマンを救うお金がアメリカにはなかったと考えざるを得ません。実際、リーマンを破綻させてからのポールソンの述懐で、リーマンを救うには政府の負担が大きすぎてできなかったと正直に言っておりました。
そうなると次なる疑問が湧いてきます。では、リーマンを破綻させた後、本来ない筈のお金の投入を、AIGの救済を手始めに、3兆ドルの確定救済金額と政府の今後のリスク負担分を合わせて最大9兆ドルもの救済資金と景気刺激資金の投入を、何故決めることが出来たのか、どこから突如としてお金が湧いてきたのか?ということです。
これはアメリカがついに空手形を発行することに腹を決めたと考えるのが1つありそうです。ブッシュやポールソンはもうすぐ退きます。9兆ドルの米国債が消化されようがされまいが、彼らの知ったことではありません。それはオバマが考えることです。立つ鳥跡を濁さず、ではなく、跡を濁すというハチャメチャ思考ですね。(ひょっとすると彼ら2人はここまでの人間だったのかも知れません。)
もう1つは、その後の議会等とのやりとりを通じて、彼らはアメリカが堅持していたであろう、ある種の財政規律を破ることを決断したのではないかということです。もちろん、この決定が行き着くとどうなるかは彼らは十分に承知した上でのことです。その時の対応も密かに立てた上での行動なのでしょう。そうでないと、突如このような大盤振る舞いに転じることは理解不能ですし、いかにもおかしいことです。
筆者は後者の見方に荷担しますが、ここに、土曜日のブログに書いたようなアメリカ政府の「深慮遠謀」を見てとることができそうです。
さて、12月1日のモニタリング銘柄です。
1.2613J-オイルミルズ
金曜日は内需株が逆行安でしたが、ほどよい押し目を形成したようです。もう1度、更に形が良くなったここからの反撃期待で。金曜日と違って上り調子。
2.8113ユニチャーム
思い切って下げないため日々膠着しております。しかし、久々のOSC39%です。6300円まで下げれば買いも湧いてくると思いますが、それ以前に売りが喰われてしまうのでボラティリティ面ではまったくの魅力なしとなってしまいました。何かきっかけが欲しいところ。
3.7915日本写真印刷
金曜日の上げで、ようやくOSCが+3%の38%になりました。一度戻し始めると瞬発力がありますが、そうでないとトンでもない下げにも見舞われます。明日は、下落か上昇かを見極めてからの参戦が良いかと。
4.7201日産自動車
あえて低迷する自動車株を1日だけのお付き合いで。11月の登録台数が大幅減とのニュースもありますので、場合によっては300円割れまで持って行かれる可能性もあります。しかし、既に相当に押し込まれておりますので、材料で尽くし感からの一旦の反発があるかどうかを見守りながらということで。歯切れ悪いね。
5.2651ローソン
これも内需関連で金曜日は売り込まれました。セブン&アイなどの値動きも確認しながらの押し目狙い。
6.4063信越化学
これはパナソニックと同様な、好調銘柄の一転しての大幅減益の連想から金曜日は不発に終わりましたが、これで益々テクニカルな条件が良くなっております。もう一度下値を試しに行って、3550円が大きく割れなければ、安堵買いがあるかも知れません。
以上です。