筆者が使っている楽天証券のマーケットスピードでは、1週間の終わりに日経225のSQ値を報告してくれます。取引所の数字とは少し違うようですが、そこは何か理由があるのでしょうが、今回は楽天証券の数字を見てみます。
①7月21日のSQ値 27763円、日経225終値27548円
②7月30日のSQ値 27652円、日経225終値27284円
①の場合、日経終値は-215円、②の場合、日経終値は-368円。
①の場合は、稼働日が3日という変則週でしたが、7月21日(金)に高値の27882円をマークして、その後下げて27548円で終了しており、結果としてのSQ値が27763円となった訳です。
そして、今週はこの27763円を巡る攻防となりました。月、火と海外株高の影響もあり、日経225は28000円あたりまで上昇。SQ値の27763円からは240円ほど高めです。これはオプション取引をしている方々にとっては、ちょっとまずい上げですね。特にプットオプションのホルダー。
そこで、28日からは27763円へ引き下げを巡っての攻防が始まり、終値で27581円までの引きずり下ろしを達成。27762円からは181円安となりました。今度はコールオプションのホルダーが真っ青。29日には、再度27762円に近づけるための攻防が始まり、終値では何とか27782円まで近づけることに成功。ほぼオプション値に近くなりました。
これは、オプション取引の精算日は、毎月月末の最終取引日の前日ということになっているため、プット、コール両オプショントレーダーの綱の引き合いで、近似値に落ち着いたものと思われます。
ということは、毎月の取引において最終取引日の前日はSQ値に収束する方向になるということではないでしょうか? 来週は②のSQ値に近づくのを想定しておいた方が良いと思います。
なお、筆者はオプション取引は過去に少しやっただけであり、そう詳しい訳ではありません。また、負けた印象しか残らず、これは相当に勉強しないとプロにやられるだけと思いすぐに撤退しました。
よって、以上のような考察はプロの目と同じかどうか定かではありませんので、その点はご承知おき下さい。
ですが、日経225が大きく上げても下げても、翌日はかなりの確率で「戻し」があることはご承知の通りですが、その裏にはこのようなオプショントレーダーの駆け引きも絡んでいるのではということは言えそうですね。
今後は、月末近くになれば、もし覚えていればですが、このような分析を重ねていって、何かのアノマリーがあるのかを検証していきたいと思っています。