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日本の与党役員会合で飛び出した日本の核武装発言

2009-04-11 | ラジオ
日本の河村官房長官は記者会見で、日本は非核国家としての地位を
保ち続ける考えであることを明言した。
この話題に付いてロシアの声の評論委員は、次の様にコメントしている。
河村官房長官は記者会見で非核国家の原則を堅持している日本にと
って、核兵器の保有と言う選択肢は在り得ない。
日本政府は核兵器を持たず作らず持ち込ませぬ、という非核三原則の
公式的な立場を絶対に堅持する意向であると言明した。
この発言は与党・自由民主党指導部の一人が、北朝鮮が核を保有して
いる間は、日本も核兵器を持つくらいでなければならない、といった趣旨
の発言をしたことに対する答えとして出されたもので、河村官房長官は
誰が発言したかは名指しを避けながら、遺憾ながらこれは党役員連絡
会である人物が、北朝鮮のミサイル打ち上げに関連して、日本は核兵
器を持つほかないと述べ、彼は日本の軍事政策の根本的な見直しを求
めたと伝えた。

日本の参議院は4日、ミサイル打ち上げに関連して、北朝鮮に対する制
裁措置の強化を求める決議を採択した。
一方衆議院はその前日、同様の決議をすでに承認している。
これより先に先週、河村官房長官は日本政府は北朝鮮に対する、新たな
制裁の中身を決めることを伝えたが、その新たな制裁措置のなかには北
朝鮮との、あらゆる貿易金融取引の完全禁止が盛り込まれるものと見ら
れている。

同時に日本はアメリカと共に、国連安全保障理事会に国際法の枠内で、
遂行しなければいけない義務的な性格を持つ、北朝鮮に対する厳しい決
議案作りに取組んでいる。
国連にはまた今後も、平和目的での宇宙開発の権利を主張する意向を持
っている北朝鮮を罰する、別の数々の訴えも出されている。

これに関連して思い起こしていただきたいのは、北朝鮮当局が出した公式
声明だ。
それは4月5日、北朝鮮で実施された人工衛星を載せたロケット打ち上げを、
国連安全保障理事会が何らかの形で批難した場合、朝鮮半島非核化に向
けた6ヵ国協議から北朝鮮は離脱すると言うものだ。
専門家達の大部分は、今必要なのは大きな危険は一体何なのか、朝鮮半
島に現実に存在している核兵器なのか、或いは11年間に3回実験が行われ
た北朝鮮のロケットなのかを見極めることであると捕らえている。

別な言葉で言うならば、何がより重要なのかを決めることが必要た。
現実の問題を解決している交渉なのか、それともデモンストレーション的な強
硬な態度を示して対話を犠牲にするのか。
どちらが重要なのか冷静に判断することだ。
最後にロシア戦略評価研究所所長は次の様な見解を示している。
「今、主要な課題は北朝鮮の孤立化をさらに強めないということだ。
そして北朝鮮を国際舞台に引っ張り出して、北朝鮮を完全なメンバーとするこ
とだ。
貿易関係が確立し、経済が確かに機能しはじめれば、国が隣国との関係に
関心を抱くようになれば、弾道ミサイルか何かを打ち上げようなどといった考
えは頭に浮かばなくなるものだ。
一方日本で出ている核兵器保有必要論だが、これは北朝鮮のロケット打ち上
げよりも、もっと深刻な影響を齎す可能性がある」

狂気の核武装大国アメリカ (集英社新書 450A)

ヘレン・カルディコット
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4月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル