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中東国際会議の開催時期に付いての協議を続けるロシア政府

2009-04-13 | ラジオ
モスクワで予定されている中東国際会議の日程は、ロシアと主な参加
国が現在行っている協議の中で決定される。
この様に9日ラブロフ外相がインタビューに応じたなかで語ったものだ。
インタビューのなかでラブロフ外相は、中東問題で主要な役割を務める
国として、先ずパレスチナとイスラエルを挙げたほか、シリアとレバノン
との協議を行う予定だと語った。
またラブロフ外相はこうした国々とユダヤ諸国との関係正常化が、地域
における和平プロセスの重要な要素であるとの見方を示している。

ラブロフ外相のこの様な発言によって、中東和平に対するロシアのアプ
ローチを再確認することが出来た。
さらにラブロフ外相は次の様に答えている。
「モスクワ中東国際会議に参加する全ての国々は、あらゆることを包括
して、はじめて最終的な和平に到達できるという国際社会の見解を、会
議の場で評価しなければならないことを理解している。
さらにパレスチナ路線のほかに、シリアとレバノンの路線もあり、こういっ
たことを念頭においておくことが重要だ」
ラブロフ外相は、この様に述べている。

ロシア政府は和平プロセスの発展は、政治の継承性に基づかなければ
ならないとの考えに立脚している。
このことは新しいイスラエル内閣に対しても、また民族の一致団結した将
来のパレスチナ政府に対しても当てはまる。
これに付いてラブロフ外相は、次の様に述べている。
「これがロシアだけの見解ではなくロシア、国連、EU、アメリカと言った国
際的な仲介役を務める、カルテットのメンバー全ての見解であることにロ
シアは賛成している。
何故ならイスラエルとパレスチナ間の交渉プロセスを、出来るだけ早く再
開させるために、そして交渉プロセスの再開は白紙の状態からではなく、
現在までに合意に達した了解事項や見解を考慮に入れて行われることに
賛成する。
何故ならロシアはパレスチナ自治政府アッバス議長と、イスラエルのオル
メルト元首相が数ヶ月に亘って交渉を重ねていき、その交渉の過程で見出
された今後のより具体的な作業の方向性といったもの全てが、水の泡にな
ることを望まないからだ」
この様にラブロフ外相は述べている。

モスクワ中東国際会議は2007年秋に開かれた、アナポリス中東和平会議
で達した規定に基づいて、新しいスタートを切るはずだ。
このアナポリス中東和平会議では、パレスチナ主権国家の創設に付いて基
本的な合意に達した。
現在重要なのはイスラエルの首相選挙と、ガザ地区で起きた様々な悲劇の
後に形成された交渉の空白期間を埋めることにある。
ラブロフ外相はこの点において、モスクワ中東国際会議を早急に開催したい
と発言しているアメリカ、国連、EUといった中東和平の仲介役を務めるカルテ
ットのパートナー諸国は、ロシアに同意しているとの見方を強調した。

アラブとイスラエル―パレスチナ問題の構図
(講談社現代新書)


高橋 和夫
講談社

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4月10日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル