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日本の新駐ロシア大使へのイタルタス通信のインタビューによせて

2009-04-20 | ラジオ
今年4月に新たに駐ロシア大使に着任した河野雅治氏が、18日にモス
クワに到着する予定になっている。
河野大使はモスクワへの到着の前に、イタルタス通信東京特派員から
のインタビューに答えた中で、日本とロシアは東シベリアと北東の開発
においてニーズが一致しているとの見解を伝えた。
これに対しロシアの声の評論委員は、次の様にコメントしている。

河野大使は駐ロシア大使に任命される前はキャリア組の外交官として、
外務審議官を務め経済問題を担当していた。
昨年2008年に洞爺湖で行われたG8サミットでは、サミットの準備段階か
ら開催期間にかけて首相の(?)代表を務めている。
イタルタス通信とのインタビューの中で河野大使は、日本とロシアはG20
の主要なプレミア国として、国際舞台の場でも協力しなければならないと
強調した。

河野大使はシベリアと極東における、両国の利益は一致していると強調し
ている。
半年前河野大使はシベリアと極東開発の発展における、協力に関する露
日分科会の日本代表になった。
ですから河野大使はこの分野における、両国の協力関係問題をしっかりと
認識している。
また河野大使はインタビューに答えた中で、早急な効果を齎すようなことを
ただ行うのではなく中期的、長期的な展望のなかで露日の経済関係の構
築に近づかなければならないと強調している。

一方でロシアも河野大使と同様の立場を取っている。
ロシアのメドヴェージェフ大統領は2月18日、麻生首相とサハリンの液化天
然ガス工場の完成式典に参加した際、両国の今後の経済協力に付いて言
及している。
両首脳はLNG工場の稼動開始は、露日協力のシンボルとなったと述べてい
る。
まさにこの露日の企業が共同出資をして開発を進めてきた、LNG工場から日
本に向けた天然ガスが供給されている。
またサハリンエナジー副社長は、日本とのイノベーション協力こそ、両国の展
望があると確信している。
副社長は日本とイノベーション分野で協力することによって、ロシアに資本が入
ってくるだけでなく、新たなテクノロジーも入ってくる。
この様な形で実現化された同様のプロジェクトが、ロシアの様々な(?)の社会と
経済の発展に貢献している。と語っており、さらに次の様に述べている。
「私はこのようなハイテクノロジーを駆使した、長期的プロジェクトに対し、外国
からの直接投資が行われることが取分け必要不可欠だと考えている。実際に
このようなプロジェクトは私達の産業にとって、新たな実験の場となっている。
私はサハリン2プロジェクトに参加したことにより、国際市場に認められ、現在で
は国際的に活動している、数多くのロシア企業を幾つも挙げること
が出来る」
副社長はこの様に話している。

一方でロシアは、最近日本はロシアとアジア太平洋地域における、重要なパー
トナーとしての関係を構築したいという意向を何度も表明しているが、この背景が
あるなかで、日本側から伝えられる南サハリンとクリル諸島問題に関する、幾つ
かの表明に疑問を抱かせることもあるという意見もある。

先日、日本の中曽根外相が北方四島全てが日本へ返還されるべきという、日本
の立場は依然として変わっていないととの声明を表したが、ロシアでは南サハリ
ンとクリル諸島は然るべき根拠に従い、連合国の決定に準拠してロシア領になっ
ており、正式にロシア領の一部であるという見解がある。
またロシアでは正式にロシア領と確立されたのは、第二次世界大戦の結果によ
るもので、確固とした国際法の基盤の上に成り立つ確かな現実であると言う意見
もある。

しかし同時にロシアでは露日間には、国境画定問題が客観的に存在している事も
認識されている。
ロシアは両国民にとって受け入れ可能となる解決策を、忍耐と(?)を持って(?)し続け
る用意がある。
そしてその際明らかなのは、過去から引き継がれている問題は貿易、経済分野と
その他の分野における、露日の(?)的な互恵的協力を妨げてはならないということだ。

(?)は聴き取れず

日本に国家戦略はあるのか (朝日新書 55)

本田 優
朝日新聞社


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4月18日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル