TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

正五角形の探求-1

2008年03月10日 17時42分51秒 | 数学
 正五角形を探求してみましょう。


 まずは、1辺の長さが与えられたとき、コンパスと定規を使って、正五角形を作図することから始めたいと思います。とりあえず1辺の長さを1とします。

 作図するには、辺CDの垂直二等分線上に点Aがありますから、この点の位置を作図で求めれば良いわけです。




 そのためにACの長さを求めます。AC=x とします。


図のようにAC、BEを結び、その交点をFとします。
すると正五角形の性質から △BCA∽△FAB となります。
(理由:△BCAは二等辺三角形。頂角は正五角形の内角で108度。底角∠BAC=∠BCA=36度
△ABEでも同様に∠ABE=AEB=36度。したがって△FABで∠FAB=∠FBA=36度であるから、
△FABは二等辺三角形。底角がそれぞれ等しいので△BCA∽△FAB)

そのほか,△CBFと△EAFは合同な二等辺三角形ですから,図のように

BF=AF=x-1 となります。

BC:FA=CA:AB より

1:(x-1)=x:1

x(x-1)=1

x^2-x-1=0
これを解いて
x>0を考慮し
x=1/2(1+sqrt(5))

AC=1/2+sqrt(5)/2 であることが分かりました。

このACの長さををどうやって作図で求めるのかですが、

CDの垂直二等分線を引けばで1/2はつくることができます。
図のようにMN=CDとして,CDの中点Mから1の長さをとれば、
MN=1,CM=1/2 となり,

三平方の定理からCN=sqrt(5)/2 ですから、

あとはこのCNにCMを加えれば良いわけです。
(NF=CM=1/2)

CFがその長さとなり,CA=CFとなるように点Aをとります。

こうして、点Aが決まりました。



あとは、A, C,Dを中心として半径1 の円をかけば
交点B,E が得られます。

良かったら,正五角形を作図してみて下さい。

次は、半径1 の円に内接する正五角形を作図してみます。

(続く) 
 
 



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