イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

テングサ、タラノメ採り

2012年03月26日 | Weblog
今日も朝からかなりの北西風が吹いている。船は出せそうで出せそうにない。
こんな日はテングサ採りだ。いつもは海路で侵攻する帝国領内へ今日は陸路で侵攻だ。干潮の時間は午後2時頃なのでお昼前に母親とともに出撃した。

いつものスポットから少し離れたところに行ってみると、びっくりするほどの海草がうち揚げられている。まるでワカメのじゅうたんだ。



もちろんテングサもどっさりうち揚っている。毎年この場所に来ているが、こんなにワカメががうち揚げられているのを見るのは初めてだ。渡船屋さんのおじいさんが、今年は多いと言っていたがほんとうのようで、船を借りてわざわざ採りに行くのが馬鹿らしくなる。
約1時間で1年分のテングサを収穫。

出発する前に燃料を買いがてらに秘密(でもなんでもないが・・・)のタラノメスポットに行ってみると、もう少し!!というところまで新芽が成長していた。しかし、「誰かに採られるくらいなら~、いっそ枯らしてしまいたい~(石川さゆりの「天城越え」のフレーズでどうそ。)」と思ってしまう浅ましい性格の僕は、なんとか食べられそうなものだけ失敬してしまった。
こここの状態なら、秘密(でもなんでもないのだが・・・)の第2スポットはここより少し標高が低いので、十分収穫に値するタラノメが採れるのではないかと遅い昼食をとって再び母親とともに出撃した。


ある、ある。もう、十分食べられる大きさだ、しかも一番乗りらしい。一帯は誰にも手をつけられていないようだ。



こっちも約30分で、1食分のてんぷらのネタとしては十分過ぎるほどのタラノメが収穫できた。



母親は今年で齢78歳。こんなことをしていると持病の腰痛も忘れてしまうそうだ。それでもゴロタ浜を歩く足取りはおぼつかなく、いつまでこんなことができるのやらと、すこし寂しくもある。
しかし、タラノメは採りはしんどいから次にしてくれと言うのかと思いきや、「行くで!!」というのだから、まだまだ元気にやってくれるのかもしれない。



毎日港にやってくる、いろいろなことを教えてくれるおじいさんは3月いっぱいで船を手放すという話をしてくれた。
「もう81歳だから大きな事故を起こす前に船に乗るのをやめなさい。」と子供に言われたそうで、体力的にもこれくらいでやめたほうがいいという判断だったそうだ。政治評論家の三宅久之も82歳の今年、評論家生活を終えるそうで、そんな話を聞くと、やっぱり寂しくなる。
先輩格の人がいるから、その影に隠れるようにこそこそいろんなことができているようで、その人たちがいなくなると、自分たちが風を真正面から受けてまっとうにやっていかなくてはならない。「年年歳歳人同じからず。」という言葉があるとおり、人は入れ替わって行くのは仕方がないことだが、自分の周りだけはそうなってほしくないものだとつくづく思う春の1日だった。
コメント (3)
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